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旅の事とかオカルトとか

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  • フィリピンで聞いた怖い話

    フィリピン人同僚から聞いた怖い話・不思議な話のまとめです。

  • 検索してもでてこないリアル・フィリピン飯の魅力

  • バンコクからシンガポールまで陸路で目指す

    30過ぎ無職バックパッカーの備忘録。基本的に観光地として微妙なスポットやインスタ映えしないしょーもないところに行きます。

  • 外の人

    小説の練習で少しずつ書きます。展開もオチもまだ考えてません。

最近の記事

霊魂について

 「人間である」ということが「精神性」にしか規定されなくなった結果、高度に発達した人工知能と人間はいずれ区別できなくなるのではないか予感が我々を襲った。これは「精神性」というものが「高度で複雑な知能」という意味でしか無くなったからである。  我々が失ったのは「精神」=「霊魂」というアイデアである。(この点、『攻殻機動隊』シリーズでGhostという概念が頻出するのは非常に適合している。)  「霊魂」という概念を宗教やオカルト的な解釈・文脈抜きに説明することは可能だろうか?差異

    • フィリピンで聞いた怖い話#番外編

      マニラには乞食が沢山いる。 子供の乞食も多い。まだ小学生くらいの子供が「お金ちょうだい」と声を掛けて来る。 気の毒に思いあげてしまうと、俊足で他の仲間の子供が集まって来る。気がつくと3,4人に囲まれ、「この子にあげたのに他の子にあげないのはフェアじゃないよな・・・」と思わされ、結果的に小銭入れの中身全部奪われる事となる。 酷い言い方になってしまうが、中には非常にしつこい子もいて「ごめんお金無い」と断ってもずっと付きまとって来る。私もしつこい子に600mくらい追いかけられ

      • 検索してもでてこないリアル・フィリピン飯の魅力 ③大体もっさりしてる

        ■ メヌド(Menudo) これもフィリピン飯の定番と思われる。 何しろどこにでもあるから。 「豚肉と野菜のトマトソースシチュー」と言えば伝わるだろうか。 肉は豚肉を使ったPork Menudoが基本のようである。メインの野菜の具としてジャガイモとニンジンが小さめのサイコロ切りで入っている。 トマトソースシチューと先に書いたように、色が赤みがかっていて、トマトの味がすることがこの料理の特徴だ。 とは言ってもそこまでトマトの味・酸味は強く感じられない。 ベースは

        • 検索してもでてこないリアル・フィリピン飯の魅力 ②大体茶色い

          ■ アドボ (Adobo) アドボを語らずしてフィリピン飯は語り始められまい。 アドボとは豚肉や鶏肉、野菜などを醤油とお酢で煮込んだ料理である。 (※写真は鶏のアドボ) 一緒にニンニクと生姜が入っている場合が多い。ベイリーフや胡椒の実で若干の香りづけをしているものもある。 味は上記の調味料の味付けを想像して貰えれば、その通りだろう。酸っぱしょっぱくて、飯がすすむ。 しかしフィリピンのお酢(Suka)は日本のお酢より酸味がキツくなく、また風味も弱い。(フィリピンのお酢

        霊魂について

        • フィリピンで聞いた怖い話#番外編

        • 検索してもでてこないリアル・フィリピン飯の魅力 ③大体もっさりしてる

        • 検索してもでてこないリアル・フィリピン飯の魅力 ②大体茶色い

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        • フィリピンで聞いた怖い話
          7本
        • 検索してもでてこないリアル・フィリピン飯の魅力
          3本
        • バンコクからシンガポールまで陸路で目指す
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        記事

          検索してもでてこないリアル・フィリピン飯の魅力 ①イントロダクション

          あなたは「フィリピン料理」と聞いて何を思い浮かべるだろうか? ちなみに私は、何一つ思いつかなかった。 自身でフィリピンに行くようになるまでは。 なのでフィリピンに初めて行くことが決まったときは、ネットで〈フィリピン 料理 おすすめ〉などと検索してみた。 すると例えば次のような料理が出てきた。 シニガン ”日本人の口にも合う! 本当においしい、おすすめフィリピン料理10選”より引用 https://welove.expedia.co.jp/destination/as

          検索してもでてこないリアル・フィリピン飯の魅力 ①イントロダクション

          フィリピンで聞いた怖い話⑥ 【追ってくる棺桶】

          セドリックの家に遊びに行った際、やたら「ご飯食べてる?これ食べた?これ食べた?」と聞いてくれるおばあちゃんがいた。 歳はおそらく80を過ぎていたと思う。ピンクの可愛いワンピース姿が印象的だった。おばあちゃんが揚げてくれたフライドチキンも美味かった。(聞けば自分家で飼ってた鶏らしい!) それから数日後、いつものように仕事終わりセドリックと雑談していると奴がこんなことを言う。 「こないだ俺ん家来た時、おばあちゃんいたの覚えてるか?」 「うん、覚えてるよ。フライドチキン作っ

          フィリピンで聞いた怖い話⑥ 【追ってくる棺桶】

          フィリピンで聞いた怖い話⑤【ドッペルゲンガー 悪魔篇】

          前回ドッペルゲンガーにまつわる不気味な話をしてくれたセドリック。 実はもうひとつドッペルゲンガーの話があるんだ、と言って聞かせてくれたのが今回のお話である。 舞台は前回と一緒、セドリックの従姉たちが住んでいる一軒家。 それは例の従妹のドッペルゲンガーが出た約1年後のことだった。 その日その家に居たのは、おばさんの子供たち2人だけだった。 当時その二人は小学生で、下の妹は低学年くらい、お兄ちゃんは高学年くらいだったそうだ。 その日の夕方、妹は1階で1人おもちゃで遊んで

          フィリピンで聞いた怖い話⑤【ドッペルゲンガー 悪魔篇】

          フィリピンで聞いた怖い話④【ドッペルゲンガー 従姉篇】

          休憩時間にセドリックと2人でコーヒーを買いに行った際、いつも通りぺちゃくちゃお喋りしながら歩いていた。 くだらない話をしていたのだが、話の折にセドリックが「まるで”ガンガー”みたいだよね」と呟いた。 「ガンガー?何それ」 「ガンガーだよ。知らないの?」 「フィリピン語?知らないよ」 「フィリピン語じゃないよ。ほらあれだよ、自分とそっくりな他人がいて、そいつと会うと死んじゃうっていう・・・」 ・・・・ああ、”ドッペルゲンガー”のことか! ドッペルゲンガーを”ガンガー”っ

          フィリピンで聞いた怖い話④【ドッペルゲンガー 従姉篇】

          フィリピンで聞いた怖い話③【学校のトイレで見た地獄】

          セドリックが人生で一番怖い思いをしたというのは、次のような話だった。 これはセドリックが小学4年生、年齢でいうと8,9歳くらいの時のこと。奇しくもまたもや彼が朝学校に行ったときの話だ。 その日は1人でなく、友達2人と一緒に登校していた。 学校に着いてすぐ、セドリックはトイレに行きたくなった。しかし友達は行きたくないと言う。なので一人で向かった。 セドリックは学校の1階の便所に駆け込んだ。中は電気がついておらず真っ暗だった。構わずセドリックは中に足を踏み入れた。 入っ

          フィリピンで聞いた怖い話③【学校のトイレで見た地獄】

          フィリピンで聞いた怖い話②【早朝の学校で見たもの】

          一緒に現場で働いてるセドリックから聞いた話。 セドリックは現場の仲間の中でも一番若い22歳。そしてフィリピン人にはめずらしい細身。 「おう、ちゃんと食ってるか?」「食べてるよ~」 なんて会話を会う度するくらい、ちょっと心配なほど痩せているのだが、まぁフィリピン人は20代半ばくらいを過ぎるとみんな下っ腹がぽっこり出てくるので、取り越し苦労かもしれない。 そんなセドリックとある晩二人で仕事をしていた。周りに他の作業員はいない。作業がひと段落したところで、二人で一服した。色

          フィリピンで聞いた怖い話②【早朝の学校で見たもの】

          フィリピンで聞いた怖い話①【現場で寝ていたら…】

          僕は今フィリピンで仕事をしている。 建築関係の仕事なのだが、一緒に現場で働いている仲間たちは皆フィリピン人だ。 みんな陽気で面白い奴らだ。毎日冗談ばかり言い合って笑ってる。 そんな彼らとは、仕事が始まる前、いつもタバコをふかしながら色々雑談をしている。 大抵バカ話ばかりなのだが、ある時ふと思い立って、「幽霊、見たことある?」と聞いてみるたことがある。 「—―あるよ」 そう言ったのはデニーだった。 デニーは太っちょでみんなより色が黒い。山奥に住んでいて、2時間近く

          フィリピンで聞いた怖い話①【現場で寝ていたら…】

          統治の敗北 崩壊に至った「りべるたん」への個人的な総括

          ご存じの方は良くご存じ、知らない方は聞いた事もない「りべるたん」というのは、東京の東池袋にあった(一応今も物件はある)シェアハウス兼交流スペースです。 その前身としての創立は2012年、当時東京近郊の大学へ通っていた学生を中心に「若者が自由に利用できて交流できる空間を自分たちで作ろう」的なノリで神楽坂の雑居ビル一室を借りるところから始まりました。 しかしそこは隣に住むおじさんが包丁を持って突入してくるというトラブルを機に退去、翌年から東池袋の一軒家に引っ越して活動を続けて

          統治の敗北 崩壊に至った「りべるたん」への個人的な総括

          【映画】『ミッドサマー』感想 〈オカルト〉の宝石箱や ※ネタバレ無し

           2019年7月に全米公開のホラー映画『ミッドサマー』(Midsommar)を見てきました。面白かったので感想書きます。 ※2020年2月日本公開が決定しました。それに合わせてタイトルを『ミッドサマー』に変更しました。原題のスウェーデン語だとどう聞いても「ミッド“ソ“マー」にしか聞こえないんだけどな・・・。  予告編が公開されてからずっと見たいと思ってました。というのも、前作で『ヘレディタリー/継承』というめっちゃ怖い映画を作った監督の最新作だからです。 『ヘレディタリ

          【映画】『ミッドサマー』感想 〈オカルト〉の宝石箱や ※ネタバレ無し

          ネパールで聞いた怖い話【怪談・奇妙な風習】

          僕がネパールへ旅行に行ったのは、もう5年も前の話だ。 その時一緒に行った日本人の友人のツテで、なんと2週間もカトマンズにあるネパール人の家庭にホームステイさせていただいた。あれは、自分の人生の中でも最高に素晴らしい経験だった。 そこで実際に見た現地の生活・体験させてもらった文化はどれも非常に興味深く、面白いことが幾つもあった。 がしかし、いかんせん年数が大分経ってきたせいで、それら思い出は薄れつつある。日記やらブログやらをつけておけば良かったものの、そういった記録を残し

          ネパールで聞いた怖い話【怪談・奇妙な風習】

          【⑤ペナン・ジョージタウン後編 ブンゴスって何だ?そして団地発見】

          やっとコムタタワーに着いた。 バスチケットが買える所を見つけたいのだが、急いでいるわけでもないのでとりあえずタワーの中を散策してみよう。 ショッピングセンターみたいな所であると想像していたが、実際に行ってみると、何と言うか・・・ 暗いな・・・。 お店、やってることにはやってるのだが、活気が無い・・・客もまばら。 上の階ならもっと商売っ気があるのかな?上がってみよう。 さらなる虚無が広がっていた。え・・・何このスペース? どの店もシャッターが下りている。 もう戻

          【⑤ペナン・ジョージタウン後編 ブンゴスって何だ?そして団地発見】

          【⑤ペナン島・ジョージタウン前編 ”におい”がする先にあったもの】

          朝起きてホステルのテラスでタバコ吸ってたら隣に座ってた青年に話しかけられた。顔を見たときからそうだろうなって思ったが、やはりタイ人だった。 「俺もバンコクに住んでるよ」って言うと、彼も嬉しそうに驚いてた。その後も色々と喋ってると、彼は唐突にこう聞いてきた。 "Are you gay?" (あなたゲイですか?) 「違うよ」って普通に答えた。すごくナチュラルにブッこんできたから一瞬驚いたけど、タイだと別に悪気も他意もない質問なのかもな。 聞くと彼はタマサート大学の学生さん

          【⑤ペナン島・ジョージタウン前編 ”におい”がする先にあったもの】