手を叩く、指を弾く、口を鳴らす
「最近の曲はチープだ」「歌詞が薄っぺらい」
これはネットによくある音楽批判。
どうやら最近の曲は昔の曲と比べて内容が希薄らしい。
たしかに🦀政治批判とかメッセージ性とか、そういうのがない曲、結構ある。
大人の人達は幼稚化している、質が低下しているって嘆くけど、僕は一概にそうは思わない。
だって、市民化。
これって、市民化。
文化の、市民化。
かつて貴族だけのものだった管弦と歌が知識人のものになり、かつて知識人だけのものだった文化的な音楽が平易な市民のものになる。
これって、素晴らしいこと。
声だけじゃない、バイオリンとかピアノとか、高価な楽器の音がどこでもだれでも聞くことができるものになる。
こんなにまで音楽が身近なことっていままでにあっただろうか。
やがて音楽は日常に浸透した。
春を祝うそよ風のように。
むかーしむかしに米を植えながら歌った田植歌のように、電車に揺られながらJ-POPを聞く。
意味とかじゃない。
楽しくて、明るくなれるから聞く。
恋する気持ちを分かったように言ってくれるから聞く。
沈んだ気持ちをエミネムが追いやってくれるからラップを聞く。
洗い物が楽しくなるからK-POPを聞く。
意味とか意義とか、くだらないものの為に拘束されていた本当の音楽を、解放する。
手を叩く、指を弾く、口を鳴らす。
それが音楽。
音楽はみんなのもの。
いい気になって独り占めようとするな。
愚か者めが。
(自戒)
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