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新しい働き方フェスを、口やかましい小舅のように振り返る

前置き

たまたまPeatixで目に入った、ランサーズ株式会社主催の

新しい働き方FES

というイベントに行ってみた。

ランサーズ株式会社といえば、

テクノロジーで誰もが自分らしく働ける社会をつくる。

会社である。

なんだか面白そうだし、自分も諸々模索中だしということで、例によって例の如く、ノリで行ってみた。

イベントの概要はこちら。

日本最大級の働き方イベント「新しい働き方フェス2019」は、参加者すべての方に、多様な選択肢とそのリアルをお伝えし、自分の新たな可能性を探っていただくためのイベントです。企画・運営は、フリーランスや副業会社員といった新しい働き方の実践者が手がけるため、ほかでは味わえない ”よりリアル”をお届けします!

なるほどなるほど、と思いながら、大江戸線に揺られ勝どき駅までたどり着いたのだが、一気に時間を飛ばして参加した感想だけ端的に述べよう。

これはマズイ

悪い意味で

何がマズイと思ったのか。
なぜここまで自分は、がっかりしながら帰路についているのか。

時系列で振り返りつつ、ただの愚痴や文句で終わらせるのではなく、どうすれば改善できたであろうかを提案しながら、建設的なレポートとなるよう、真剣に振り返ってみようと思う。

会場到着前

勝どき駅に着いた時に振り返るのだが、A3b出口徒歩13分というなんとも言えない距離に会場はあった。

しかし、このイベントでは、

nommoc という配車アプリサービスを利用すれば、駅から会場まで送迎してくれるという。

ならば使わない理由もないと、おもむろに大江戸線内でマイナンバーカードを取り出して撮影し、アプリに会員登録した。

ここまでは良い。

きちんと勝どき駅A3a出口から降りてくださいと、降り口が明記されていたのも良いし、きちんと駅中にスタッフの方がいらして、対応してくださった。

ここまでは良かった。

だが、降りてから。

外にスタッフがいないのだ。

ちょっと待ってくれ。

Peatixと駅中のスタッフの案内に従って降りたにも関わらず、外にスタッフがいないのでは、どうしたら良いのか分からぬではないか。

結果として駅に戻り、スタッフに確認を取っていただいた結果、nommocの乗り場の場所が変わっていた

駅の降り場の脇の道路を工事をしていて停車できなかったのを差し引いても、これはいただけない。

これで15分はロスした。

ランサーズとnommocの連携に不備があったのかもしれないが、利用者にとって乗り場がはっきり分からなければ、何のための配車サービスなのかが分からなかった。

また、最寄駅は勝どき駅だけだったのだから、「上り下りの到着時間」に合わせて配車を依頼することも可能だったのではないかと思うのだがどうだろう。

到着時間には停車させ、10分〜15分の余裕を持たせて誘導して送迎する…

この様なシミュレーションをすればもっと使い勝手をよくできたと思うのだが、いかがだろうか。

入場前

なんとか送迎され入場口に着いてすぐに、私の心の小舅が怒り始めた

託児所を設け、家族連れ大歓迎が売りのイベントなのに。

・会場前の喫煙スペースで、めっちゃくたびれた人が喫煙してる!
・アルコール売ってる!(気にしすぎかな?)

想像してごらんなさい。

ディズニーランドに入る前に、人気者の中の人が入場口でヤンキー座りしながらタバコ吸ってる姿を…

個人的に、喫煙スペースを設けることは否定しない。
この手の催しは、準備が一番大変だから、疲労困憊されている理由も十二分に分かる。

だが流石に、会場に入る前からこの姿を見せられてしまうと入場者は堪らないのである。

新しい働き方とはなんだどんなブースがあるのだろう、と胸を踊らせてきた参加者が一番最初に見せられるのは、「イベント設営に疲れ果てて一服しているスタッフ」では、新しい働き方もへったくれもない。

喫煙するのも、疲れて一服したい気持ちも痛いほど分かるので、せめて喫煙スペースの場所だけでも、もっと目立たぬところに設置して欲しかった。

これでは旧態依然としたなんら新しさも感じさせぬイベントではないか…

と、だいぶションボリしながら、昼食を食べていた。

余談だが、食べている時に、

プラゴミ0運動と称して、紙容器とか割り箸とかで統一しちゃえばその方面の方からのウケが良かったのでは?

などと考えながら、吹きしきる強風の中、フォークとお手拭きのプラスチック包み紙を吹き飛ばされぬよう、考えたりしたのもあった。

入場する前段階で、当初のテンションを70%削減されたのは私だけなのだろうか…

入場して

まず驚いた。
思わず「嘘だろ」と呟いてしまった。

会場が暗すぎる!
無機質すぎる!
黒と灰色が多すぎる!

なんだこの色の無さは…

様々な新しい働き方を提案したり、模索したりしている人たちを温かく迎え入れるイベントなのだろう?

ならばもっとカラフルで、楽しそうな色を出して明るくするものなのではないか…

会場の選定から文句を言う筋合いではないが、ここまで色がない会場を選ぶのは非常にマズイのではなかろうか…

というか、会場にいるうちに無機質な圧迫感に押されて気分が悪くなってきたのは、色彩のせいなのだろうか…

また、ブースの配置に意図が全く感じられなかったのもマズイと思った。

新しい働き方の提唱という、一つの目的で集ったのかもしれないが、結果的に展示ブースが"個"でやりたいようにやる展示になってしまったのは実にもったいない。

所々で光る展示があっただけに、それが個の戦いを強いられていて、横のつながりが全く見出せない個展に来てしまったようで、寂しくなった。

また、お手洗いの場所が全く分からないのは致命的と言えたし、そのすぐ近くに託児施設を設け、さらにそこに隣接させて講演ブースまで設けてしまったのもさらに致命的だと思う。

案の定、預けられたお子さんがぎゃん泣きしながら講演することになっており、大変気の毒だったし、講演中にお手洗いに行く気まずさたるやなかった。

芸術品の展示スペースの場所が、窓際にあり、挙句黒いカーテンを閉じて展示していたので、その場所と入れ替えて、カーテンを全開にできていれば、まだ会場の明るさも確保できたのではなかろうか…

あと、これは本当に細かいところなのだが、ブースが出すゴミ、ダンボールの残骸が目に余るのは本当にもったいない。

あれは見るたびに、展示会観覧者のテンションがダダ下がりする代物なので、可能な限り、展示される方は立つ鳥跡を濁さないよう、ゴミの出し方には細心の注意を払っていただきたい。

また、今回ワークショップに一つ参加したのだが、

・大規模な講演
・中規模な講演
・ワークショップ
・展示ブースのざわめき
・託児所のギャン泣き

が、全てほぼ同時進行で行われる、アンサンブルとは言えぬ不協和音になっていたのも実にもったいない。

プログラムを詰めすぎたか、時間をもっとずらすなど、優先順位をつけた時間割を組んだら、ここまでてんやわんやの喧騒の中、ワークショップを受ける必要はなくなったと思うのだが…

講演も展示もワークショップも託児所も、一つの同じ箱で開催するのは無理があったのではなかろうか?

ワークショップの内容が良かっただけに、周囲の喧騒がなければもっと気持ちよく受けられると思ったので、今後の課題としていただきたい。
(というか、ワークショップ前半はまじで会場の圧迫感が嫌で早退しようかと考えたくらいだ)

ここまでうだうだ文句ばかり言ってしまったが、もちろん良かったところもある。

・アンケートするだけで、Amazonギフト券1000円貰えた。
いいブックカバー手に入った。@和弓waku屋さんにて。
ライター体験ワークショップは良かった。

…我ながら現金なものである。

だけど、アンケートするだけで1000円もらえるチラシを断る人を見ると、機会損失とはこのことだなぁと、つくづくしみじみ実感した。

帰り道

帰り道でももったいないことがあった。

先の配車アプリサービス(nommoc)が、16時までだったのである。
イベントは大交流会まで含んだ、19時までの開催だ。

…勝どき駅まで13分かけて歩いて帰れってかい?

はっきり言おう。

なんのための配車サービスアプリ実装の場なのだ!

なお私は、運良く折よく、客を降ろした空車のタクシーと巡り合うことが出来て、13分と歩く労力を580円で賄って勝どき駅まで帰ることが出来たが。

おまけに、タクシーの運転手さんの話してくださった、

「東京近郊の買い物難民を助けるべく、タクシー業界でも配車アプリを実装している」

「配車サービスの要は、病院、ショッピングモール、役所へ行くこと」

東京近郊のイオンが出来て老人コミュニティーが出来上がり、イオン周辺の住民が増え始めているけれど、そのせいで地価が上がって賃料を払いきれないイオンが撤退しそうになっている

という話があまりにも面白く、思わず「海まで行ってください」とお願いして話の続きを聞きそうになった。

配車アプリ。完敗である。

まぁとにかく。
そんなこんなで、私から言わせれば、ほんの少しの工夫や気配り次第で、満足度が大きく変わったであろう、だいぶ寂しいイベントだったのだ。

まとめ

いままでウダウダ述べた課題とその改善点を要約すると次のとおりになる。

・会場到着前
 ・配車サービスの停留所が分からなかった。
 原 因:案内文の場所と実際の停留所の場所が違ったから
 改善案:スタッフの連携を密にする。
     →駅内と改札出口に1~2人と配車サービスの担当者を配置して
      来場者を回収する。
     →勝どき駅からしか使わないのだから、下車時刻に合わせた配車の手配は可能だったのではないか?

・入場前
 ・会場入り口に喫煙スペースがあって萎えた。
 原 因:喫煙スペースが目立つところにあったから
 改善案:目立たないところに設置する。

 (疑問) なぜ入場口でアルコールを販売しているのか分からなかった。
     →販売する意味、目的は何か?
     →新しい働き方を考える者に、駆けつけ一杯してほしいの?

 (提案) せっかくだから、プラゴミ0運動と称して、紙容器とか割り箸で統一すると受けが良かったのでは?

・入場して
 ・トイレの場所が全く分からない。
  原 因:ひと目で分かる案内がまったくなかったから。
      おまけに、そのすぐ近くで講演スペース設けてるから行くのが申し訳ない。
  改善案:せめて案内表示はする。
      隣接するブースは、もっと講演スペースではなく人が出入りしても指し割りのない展示にする。

 ・講演とワークショップスペースなどに仕切りがなくて集中できない。
  原 因:全て一箇所の会場でほぼ同じ時間に開催していたから。
  改善案:時間をずらして開催する。
      優先順位の高い講演なら同時進行で行う催しは実施しない。
      託児施設と講演の場は離す。

  (疑問) 会場が暗すぎて無機質すぎる。黒と灰色が多すぎるのはなぜ?
      →新しい働き方という躍動感やワクワクを感じさせるものが全く感じられなかった。
      →多様な働き方を提案する場なのだから、もっとカラフルに、もっと明るい会場にしようよ!

   (疑問) ブースの配置に意図を感じられなかったのはなぜか。
      →個別に好き勝手展示しているだけではもったいない。
      →会場の導線が不明瞭で、行き交う人が難儀していた。
      →公演スペースとその他の雑踏がごちゃごちゃになりすぎて大事な講演が聞こえない。

・帰り道
 
・配車サービスアプリの撤収時間が早すぎる。
  原 因:自分が聞きたい。タクシーにお客さん総取りされたんだよ?
  改善案:やるなら催し修了後まで、一蓮托生でやってください。

と、いったところだろうか。

ただ批判や文句をいうだけではなく、良かったところも改善案もきちんと明記するのを心がけたが、読み返しても、いかんせん批判の色が薄くなったとは、我ながら言い難い。

しかし、自分は参加するまでこのイベントに、かなり期待をしていたのは間違いない。

そしてその期待を、かなりもったいない所で裏切られてしまったのも間違いないのである。

このレポートは、決して主催されたランサーズさんを批判したいわけでもなく、イベントの意味も否定したいわけで書いたわけではない。

ただただ、
このイベントにワクワクしながら赴いた参加者が、もったいないマイナスが積み重なった結果、とてもがっかりして帰ることになった原因」を分析したレポートである。

忌憚のないご意見、疑問、反論等々ございましたら、遠慮なくお寄せいただければ幸いです。

どうぞよろしくお願いします。

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