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続、かえる王国

カエルが死んでいました、道を歩いて帰りました。
追悼の意を込めなにもないコンクリートに手を合わせていると、歩きスマホの人と肩がぶつかりました。もうへこたれません。

ミスiDの最終審査が終わりました。今までで一番下手くそな演技を披露しました。

一番おおきなタピオカを買いました。
噛まずに飲み込んでしまったタピオカがなんだか食道の辺りをダンスしているような感じがします。

わたしも踊りました。ちょっとだけ。

東京は人が多いので、わたしが踊れるスペースなんてこれくらいしかないけど
踊れるくらいの居場所がわたしにもこれっぽっちできました。

カエルさん、きみは何に生まれ変わった
かな。まだ天国で、休憩している途中かな。
東京オリンピックまでには降りてきなよ。
生まれ変わったらスポーツ選手なんてどう?
金木犀もいいよね、いい匂いだから。

私はというと、本当のところ、こうやってタピオカに操られてダンスをしているくらいがちょうどいいんだ。

演劇で有名になりたいとか、夢やお金や野心の話はわからないのである実際。

わからないのである。

でもわたしは演劇が好きです。
なぜなら君の幸せを、こうやって願い放題だからです。君の幸せをいつまでもいつまでもなるべく願うよ。来世はどんな人生にしようか。なるべく平凡で幸せがいいね。これは主観だけど。

カエルが死んでいました、道を、歩いて帰りました。

息をいっぱいに吸い込むと金木犀の香りがしました。

お幸せにね。

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