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点字用具・本来の用途ではないけれど

<何だかわかりますか?値札をとめるあれです。>

上の写真は…
お店で洋服や靴下などを買うと、値札やタグが、
細いプラスチック製の輪でつけられている事がありますよね。
あれです。

この細い紐には、タグファスナー、ループピン、
スナップロック、アンビタッチ…など、様々な呼び名があるようです。
(一般名詞なのか、商品名なのかわからないのですが…。)

冒頭の写真は、まだ輪にしていない時のものです。
細い紐の片方が、筒状になっているのがわかるでしょうか?
そこに反対側の先端を差し込むと、カチッとロックされて、外れなくなります。

センターではこの紐を、点字用具として使っています。
つまり、値札付け以外のことに使うわけですね。
こちらの写真がそうです。

<点字用紙を、値札をとめるあれでとめる図。>

点字が書かれた用紙(主に印刷物)を、
ステープル(ホッチキスなど)ではなく、こうしてとめます。

点字は手で読むので、読んでいると紙が動きます。
ステープルで留めた冊子の場合、冊子が動いた拍子に、
読み終わってめくってあるページ(前のページ)が、
ペラッと戻ってきてしまう事があります。

かといって、戻ってこないようにしっかり折り目を付けると、
書いてある点を消してしまう可能性があるので、
あまりやりたくないんですよね。

輪でとめる方法は、前のページをクルッと後ろに回してしまえば、
「めくったページが戻ってきて邪魔」という事がないので、
点字使用者に人気があります。
複数個所とめると、めくりやすーい。…ので、更に人気です。

穴をあける手間はかかりますが、
ステープルの時のような「紙の端の折れ曲がり」も、ありません。

ただ、この方式だと、どうしても
「どれが表紙だったっけ?」
となってしまいます。

ですから、どちらかというとカジュアルな時や、
枚数が少ない時に限られるかもしれません。

by くろうーろん

※こちらは過去にssブログ(2016-11-18 13:00)に掲載されていた記事です。再掲にあたり、一部修正致しました。