MtG パイオニア 小テク・豆知識集

メジャーなものからマイナーなものまで。随時更新します。


ラクドスミッドレンジ

《キキジキの鏡像》の能力は、対戦相手の終了ステップ中に起動することで次の自分のターンまでトークンを生き残らせることができる

有名テクですが一応。「次の終了ステップの開始時に」と書いてある遅延誘発型能力は、終了ステップ中に起動することで、その次の終了ステップまで誘発しません。

《キキジキの鏡像》が2体以上いるとき、マナの限りトークンを生成できる

これも有名テクです。《キキジキの鏡像》でもう一体の《キキジキの鏡像》のコピーを作り、そのコピーでまた他の《キキジキの鏡像》のコピーを……とすることで、起動型能力のコストのマナが支払える限りコピーを生成し続けられます。これと一つ前の項の「終了ステップに起動する」の合わせ技で、「前の相手のターンの終了ステップに余っているマナの数だけ、次の自分のターンに《キキジキの鏡像》トークンを用意」できます。2/2でフルパンしてもいいですが、他の強いクリーチャーが横にいればそれを全員でコピーしてもよいでしょう。

メインフェイズなどに起動した《キキジキの鏡像》のトークンは、終了ステップ中に起動し直すことで維持できる

このあたりから怪しいテクになってきます。見出しだけでは意味がわからないと思うので解説します。
《キキジキの鏡像》が無事2体揃いましたが、対戦相手の除去で片方が除去される運びとなりました。このとき、対応してコピー能力を起動してそのターン限りのブロッカーとしている方もいますが、このコピートークンの能力を終了ステップ中に起動して、生き残っている《キキジキの鏡像》のコピーを生成することが可能です。これにより生成されたコピーは次の自分のターンの終了ステップまで生き延びるので、同様のことを繰り返すと都合1ターンに1マナ支払い続けることで《キキジキの鏡像》コピートークンをずっと維持できます。
逆に除去を撃つときは能力起動にスタックして撃ってフィズらせるようにしましょう。

《キキジキの鏡像》で《税血の収穫者》をコピーすると除去が撃てる

これも有名テクですが。《キキジキの鏡像》で作られたトークンは速攻を持つのでタップ能力を起動できます。《税血の収穫者》を生贄に捧げる能力で対戦相手のクリーチャー1体に-X/-X修整ができます。《税血の収穫者》のコピー自体は(能力を起動しなくても)生贄に捧げられてしまいますが、生成された血・トークンはどんどん溜まっていくのでコピーすればするほど大きいクリーチャーも-X/-X修整で倒すことができます。

《キキジキの鏡像》でクリーチャー化している《目玉の暴君の住処》や《勢団の銀行破り》をコピーしてもクリーチャーではない

クリーチャーになる継続的効果はコピー可能な値ではありません。
ですがさらなる小テクとして「搭乗した《勢団の銀行破り》本体をコピー→アーティファクトの《勢団の銀行破り》コピー生成→《勢団の銀行破り》本体で《勢団の銀行破り》コピーに搭乗」ということができ、コピー4/4で殴りに行けます。相手の《砕骨の巨人》などと《勢団の銀行破り》本体を交換したくないときや、逆に殴ってきた時にブロッカーとして活用することなどができます。

《鏡割りの寓話》のゴブリン・シャーマン・トークンが殴った後に《致命的なひと押し》を唱えることで紛争を達成できる

これも頻出テク。後手3ターン目に《鏡割りの寓話》を出したものの、先手4dropで《黙示録、シェオルドレッド》が出てきてしまった! 殴れない? というときにしばしば使われます。戦闘に入って、攻撃クリーチャー指定ステップにゴブリン・シャーマンの能力が誘発、解決したら優先権を得ることができるので、ここで宝物を生贄に捧げて紛争を達成した《致命的なひと押し》を唱えると、見事《黙示録、シェオルドレッド》を破壊しゴブリン・シャーマンの攻撃を通すことができました。

《致命的なひと押し》の対象はマナ総量がいくつでも適正

《致命的なひと押し》には「クリーチャー1体を対象とし」と書いてあるので、通常は意味はないですが5マナ以上でも対象に取れます。レアケースですが無駄省き相手で《恐怖の神、ターグリッド》《無駄省き》がありハンデスを受けたときなどに空撃ちができますね。
同様に、紛争の達成も解決時にチェックします。《反逆の先導者、チャンドラ》の[+1]でめくった《致命的なひと押し》を唱えることを選択、《キキジキの鏡像》を対象に取って、スタックで血・トークンを起動することで紛争を達成、無事《キキジキの鏡像》が破壊できました。

《墓地の侵入者》の護法は《突然の衰微》で突破できる

護法は追加コストを要求する能力ではなく、「~を支払わなければ打ち消す」という誘発型能力なので、支払うか支払わないかの選択肢は呪文や能力のコントローラーにあります。《突然の衰微》を撃って護法能力が誘発、解決時に「カードを1枚捨てる」ことを選ばないでも《突然の衰微》は打ち消されず、《墓地の侵入者》と無事1:1交換ができました。《月憤怒の粗暴者》(《粗暴な聖戦士》の裏面)等も同様。

白単人間

《皇国の地、永岩城》の能力はプロテクション(色)では防げない

土地は無色なので、《神々の思し召し》の色を選ぶプロテクションや《離反ダニ、スクレルヴ》の色からの呪禁では防げません。対ボロスヒロイックや白単人間などに使えるテクです。(情報提供:きりたに)

《皇国の地、永岩城》の能力は戦闘ダメージステップ後に起動する

2/2侍トークンでチャンプアタック、相手の《黙示録、シェオルドレッド》にブロックされたとします。焦ってそのまま《皇国の地、永岩城》起動……としたくなる気持ちもありますが、スタックして/もしくは解決後《致命的なひと押し》を侍トークンに、と言われると、侍の2点打点が入らず《黙示録、シェオルドレッド》を倒せません。「ブロッククリーチャー」であることはブロックしたら戦闘終了時まで継続します。ダメージが通ったのを確認してから撃ちましょう。具体的には、「戦闘ダメージステップ」か「戦闘終了ステップ」です。

《不屈の護衛》は選んだクリーチャーがいなくても生贄に捧げられる

1ターン目に出した《不屈の護衛》などであるパターンです。後々、《救出専門家》で拾いたいのに《力線の束縛》などの追放除去を受けてしまった場合や、エニグマの《拘留代理人》で横の他の《不屈の護衛》ごと一掃されそうになったときに使えます。(情報提供:きりたに)

《輝かしい聖戦士、エーデリン》でそのターンに生成されたトークンは、バトルを攻撃先に指定できない

プレインズウォーカーかプレイヤーを選べるのでついそのプレイヤーが守っているバトルも攻撃できるような気がしてしまいますが、機械兵団の進軍発売後でもオラクル・ルールの変更はありません。打点が大きなエーデリンが本体へ、削ってある《ゴバカーンへの侵攻》へトークンが……というのはうっかりやってしまいそうですが、気をつけましょう。

グルール機体

《アクロス戦争》3章スタックで搭乗することで、コントロールを奪った相手クリーチャーにダメージを与えられる

これもある程度有名テクでしょうか? 自分の戦闘前メインフェイズに英雄譚の章能力が誘発する都合上、自分がコントロールしているクリーチャーは基本的にアンタップ状態ですが、スタックして《エシカの戦車》などの機体に登場させることでタップ状態にし、3章で自己にダメージを飛ばすことができます。3章解決後に相手に返さなければならないクリーチャーを自滅させるか、パワーが足りなくともタップ状態で返却することができます。また、ダメージの発生源はそのクリーチャー自身のため、接死持ちのクリーチャーはタフネスのほうが大きくても破壊できます。(情報提供:たけしん)

《狩人の贖罪》2章で《ラノワールのエルフ》等を生贄に捧げる場合、マナを出してから生贄に捧げるとお得

前項と同じく、英雄譚の章能力は基本的に戦闘前メインフェイズの開始時に誘発します。マナクリから出したマナはそのフェイズ中消えないので、サーチしたカードのコストに充てるなどしてやりましょう。(情報提供:たけしん)

《恋煩いの野獣》の攻撃制限はX=1《ハイドラの巣》で満たせる

当たり前といえばそうですが案外見落とす小技です。《ハイドラの巣》自身が寝ていてもいいので最低限《ハイドラの巣》と土地1枚で条件を満たせます。(情報提供:たけしん)
そしてさらなる小技ですが、《ハイドラの巣》と土地5枚、《恋煩いの野獣》をコントロールしている場合、このターン最大何点ダメージを与えられるでしょうか? 正解は戦闘前に《ハイドラの巣》をX=1で起動、戦闘に入って《ハイドラの巣》と《恋煩いの野獣》で攻撃した後、改めて《ハイドラの巣》をX=2で起動すると、《恋煩いの野獣》とP/Tが2/2の《ハイドラの巣》で殴っていることになり、都合7点通る、です。なかなか使いませんが、《ハイドラの巣》を1ターンに複数回起動することができるのも覚えておきましょう。

《エシカの戦車》や《領事の旗艦、スカイソブリン》に搭乗すると《耐え抜くもの、母聖樹》などの起動コストが軽くなる

《エシカの戦車》や《領事の旗艦、スカイソブリン》は伝説のアーティファクトなので、搭乗すると伝説のアーティファクト・クリーチャーになります。これはもちろん伝説のクリーチャーなので、《耐え抜くもの、母聖樹》などの魂力コストを減らすことができます。(情報提供:たけしん)

ラクドスサクリファイス

《初子さらい》は速攻付与として自身のクリーチャーにも撃てる

唱えたばかりのクリーチャーを攻撃させるのにも使えますが、そのターンにひっくり返った《キキジキの鏡像》の能力を起動するということもでき、侮れない小技。(情報提供:きりたに)

《大釜の使い魔》《魔女のかまど》コンボで 《大釜の使い魔》を戻す際は自分のターンになって以降だと安全

どうしても《大釜の使い魔》で殴りたい場合は別ですが、《魔女のかまど》がタップ状態のときに《大釜の使い魔》が除去されると他にクリーチャーを用意するまで食物を生成できずループが止まります。何もなければ相手の終了ステップには《魔女のかまど》で生贄に捧げるだけにとどめ、食物を生贄に捧げて《大釜の使い魔》を戦場に戻すのは自分のターンになってからにしましょう。

アゾリウススピリット

《光盾の陣列》(《ゴバカーンへの侵攻》の裏面)はエンチャントなので《霊灯の罠》が軽くなる

つい忘れがちですがエンチャントです。逆に言うと《耐え抜くもの、母聖樹》で割られます。

《霊廟の放浪者》を対象にした《踏みつけ》に対応して能力を起動することで、《踏みつけ》は対象不適正で墓地に行く

1面除去した後に3/4/3とダメージレースを仕掛けてくる困った《砕骨の巨人》ですが、指をくわえて除去されるのを見ているのではなくまだやれることがあります。どちらにしろ《霊廟の放浪者》を失うことが確定なら、少しでも相手の戦力を削ぎましょう。

エニグマファイアーズ

《風化したルーン石》や《封じ込める僧侶》を追放した《力線の束縛》などを《奇怪な具現》で生贄に捧げてはいけない

《力線の束縛》のような「〜が戦場を離れるまでそれを追放する」効果は、該当のオブジェクトが戦場を離れると同時に追放していたオブジェクトが即戦場に戻ります。《奇怪な具現》の誘発型能力の解決中だろうと即時に戻るので、「《力線の束縛》を生贄に捧げる→それと同時に《風化したルーン石》が戦場に戻る→ライブラリーから7マナのクリーチャーを探す(が、既に《風化したルーン石》が戦場に出ているため出すことができない)」という順序で解決が行われることになります。
余談ですが、例えば《拘留の宝球》のような《忘却の輪》と同じ書式の「追放する」「戦場に戻す」能力が別々の誘発型能力になっている場合は、これと違って、《奇怪な具現》の能力解決後にスタックに積まれた戦場に戻す能力が解決されて初めて《風化したルーン石》が戦場に戻るので、問題なく4マナのクリーチャーを戦場に出すことができます。

イゼットフェニックス

《帳簿裂き》の謀議は強制

普通はルーティングができたほうが強いので、強制でなかろうとやらないわけないだろう……とお思いかもしれませんが、《覆いを割く者、ナーセット》《黙示録、シェオルドレッド》のようなドローにペナルティを課す存在がいるときに話が変わってきます。気をつけましょう。

ロータスコンボ

《出現の根本原理》は解決時に追放する

《時を超えた探索》の餌にしたり《溺神の信奉者、リーア》でフラッシュバックしたりできません。気をつけましょう!

《熟読》は対象を取らない

《高名な弁護士、トミク》がいても土地をアンタップできます!

《出現の根本原理》解決時の優先権のやり取り、スタックの積み順に注意する

《出現の根本原理》の解決に際し、対戦相手に選ばれなかった呪文A,Bを唱えてスタックに積みます。A,Bの順で唱えると《出現の根本原理》解決後はスタックに上から呪文B,Aが乗った状態で、AP(通常、ロータスコンボのプレイヤー)が優先権を得ます。お互いに優先権を放棄したら、スタックの一番上の呪文Bを解決します。そしてまたAPが優先権を得て放棄、NAPも放棄したら呪文Aを解決します。
注意すべき点は、呪文B,Aがスタックに乗っている時点、Bが解決されてスタックにAが乗っている時点でそれぞれNAPは優先権を得る機会があることと、呪文が解決された直後にまず優先権を得るのはAPということです。

例:《溺神の信奉者、リーア》を解決して《全知》を解決する前に《喉首狙い》で《溺神の信奉者、リーア》を除去することができる(このタイミングで除去することで、リーアによって《熟読》や《見えざる糸》のようなソーサリー呪文をフラッシュバックする機会を与えない)。
例:《溺神の信奉者、リーア》《全知》の順で解決後、最初にAPが優先権を得るので、NAPが《耐え抜くもの、母聖樹》などで《全知》を破壊したくても、APはまず手札から呪文をマナ・コストを支払うこと無く唱える機会がある。同様に、逆の順であれば一つ前の例にならないようにリーアの能力でソーサリー呪文をフラッシュバックする機会がある。

《全知》《溺神の信奉者、リーア》《熟読》はよくあるルートとは思いますが、自分のハンドや相手の対策カードを考慮してうまくスタックに積みましょう。また、優先権の確認は丁寧に!

青緑マーフォーク

《深根の巡礼》は攻撃以外でも誘発する

タップ状態になるたび、なのでもちろん攻撃以外でもトークンでないマーフォークがタップ状態になればトークンが出ます。《オラーズカの暴君、クメーナ》の能力の起動コストでタップすることでインスタントタイミングでトークンが出せるというのももちろんですが、クリーチャー化した《変わり谷》からマナを出すだけでトークンが出ます。相手ターン終了時に《変わり谷》を含む2枚分の土地を起こしてあれば毎ターン1/1マーフォークを生産できますね。

アブザン探検

《無私の救助犬》が立っているときは《野茂み歩き》を狙う

アブザン探検の除去の撃ち先は、基本的には《アマリア・ベナヴィデス・アギーレ》を狙うのがセオリーですが、《無私の救助犬》を用意した状態でコンボが始まってしまったときは、こちらが有効です(例:1T《無私の救助犬》→2T《裕福な亭主》→3T《集合した中隊》)。
すべての除去は実質的に《無私の救助犬》に吸われるので無駄に見えますが、破壊不能を付与するので《アマリア・ベナヴィデス・アギーレ》のパワーが20になっても《野茂み歩き》が破壊されません。《野茂み歩き》が破壊されなければ、《野茂み歩き》の回復→《アマリア・ベナヴィデス・アギーレ》の探検→《野茂み歩き》の回復……がスタックに積まれ続けることになります。つまり、「選択肢のない無限ループ」が発生し、ゲームが引き分けになるのです。

その他

《不連続性》は自分のターンに唱えているものでもMVは6なので《軽蔑的な一撃》で消せる

対青白ロータスで役に立つことがあるかもしれません。《厳しい試験官》ルートは諦めましょう。

《ジンジャーブルート》は《キキジキの鏡像》で作ったトークンでブロックできる

《ジンジャーブルート》は速攻を持たないクリーチャーにブロックされない起動型能力がありますが、《キキジキの鏡像》で作ったコピートークンは速攻を得るので《ジンジャーブルート》をブロックできます。

《嘘の神、ヴァルキー》の起動型能力はインスタントタイミングで起動できる

基本ですがうっかり忘れがちなので注意が必要です。
・PWに殴りに行ったとき、ブロックされなかったことを確認して打点向上のために変身
《老樹林のトロール》を追放して、3ターン目に相手のキオーラに殴りに行く場合など。
・逆に、ブロックされたとき、一方を取るために変身
上のパターンで、《ラノワールのエルフ》などにブロックされた場合など。
・攻撃指定後、飛行を得てブロックするために変身
スピリットの相手が《至高の幻影》などで殴ってきた時に、攻撃クリーチャー指定ステップに追放していた《呪文捕らえ》などに変身することで、飛行2/3としてブロックできる
・P/T、MV、能力などで除去を躱す
火力除去に対応して十分なタフネスのあるクリーチャーに変身、《致命的なひと押し》に対応してMV3以上に変身など。自分の体験した中で最高だったのは《力線の束縛》に対応して《機械の母、エリシュ・ノーン》に変身でした。
これらのテクだけで駆け引きがとても多くなります。書いてあるとおりの能力ですが、使い方は重要です。

《嘘の神、ヴァルキー》で《老樹林のトロール》のコピーになっておくと、死亡時ヴァルキーのCIPが再度誘発してハンデスし直せる

めちゃくちゃややこしい挙動なんですが《嘘の神、ヴァルキー》ユーザーは対緑単必須テクです。まず、《老樹林のトロール》のコピーになった《嘘の神、ヴァルキー》の死亡誘発は適正に機能して、墓地の《嘘の神、ヴァルキー》をエンチャント(森)のオーラとして戦場に戻します。また、その際に《嘘の神、ヴァルキー》由来の能力は失われないので、もう一度手札を見てクリーチャーカード1枚を追放できます。もともとヴァルキーが追放していた、相手の手札に戻った《老樹林のトロール》を改めて追放してもいいですし、他のクリーチャーを抜き直してもいいでしょう。

《ファイレクシアの立証者》の能力は《踏みつけ》で無視できる

《ファイレクシアの立証者》の能力はダメージを軽減する常在型能力と、それと関連した誘発型能力です。軽減されなければダメージを飛ばす能力の誘発もしません。

《九つの命》+《厳粛》のコンボは、《踏みつけ》で無視したりライフロスで貫通させたりできる

ライフ無敵になるみたいな結果だけ覚えているとミスります。まず、《九つの命》は一つ前の項と同様軽減する能力なので《踏みつけ》や《探索する獣》のような軽減できない能力には無力です。
また、ダメージを軽減するだけなので《黙示録、シェオルドレッド》のようなライフを失う能力にも無力です。

《グリッサ・サンスレイヤー》は《ドロスの魔神》のカウンターを取り除ける

先のターンに魔神を出しておく変態魔神コンボを破壊できます。見出しにはこう書きましたが、ありとあらゆるカウンターを取り除けるので注意が必要です。
クリーチャーに乗らないものだと、
・プレインズウォーカーの忠誠度カウンター
・《勢団の銀行破り》の蓄積カウンター
・英雄譚の章カウンター
あたりがよく見るかつ有効なものでしょうか。また、《世界を揺るがす者、ニッサ》の[+1]で起こした土地は0/0に+1/+1カウンターが3つ載っている土地なので、+1/+1カウンターを取り除けばランデスとして扱えます。一方《サメ台風》のトークンはよくダイスで表されますがX/XでP/Tが直接定義されているのでこの能力でサイズを縮めることはできません。

《呪文捕らえ》で追放された《嘘の神、ヴァルキー》は《星界の騙し屋、ティボルト》として唱えることができる

《呪文捕らえ》が戦場を離れたときの誘発型能力は、追放されたカードをマナ・コストを支払うことなく唱えて良いという能力なので、モードや唱える面などを自由に選ぶことができます。

《グリッサ・サンスレイヤー》はゾンビなので《ゲトの裏切り者、カリタス》の能力で生贄に捧げることができる

これだけだと「ふ~ん、そうなんだ」ですが、《グリッサ・サンスレイヤー》に先制攻撃がついているので話が変わってきます。
《グリッサ・サンスレイヤー》と《ゲトの裏切り者、カリタス》をコントロールしていて相手のライフが8としましょう。一見リーサルではないですが、2体で攻撃→先制攻撃ダメージステップで《グリッサ・サンスレイヤー》の3点が通る→(グリッサの能力が誘発)ここで能力を起動して《グリッサ・サンスレイヤー》を生贄に捧げる→通常のダメージステップで5/6になった《ゲトの裏切り者、カリタス》が5点与え見事リーサルになりました。

《力線の束縛》の誘発にスタックして《耐え抜くもの、母聖樹》などで《力線の束縛》を割ると、《力線の束縛》の誘発型能力が空振りする

エニグマは後々サクるためにゴブリン・シャーマンなどのトークンに《力線の束縛》を当ててくることがよくありますが、その時に有効。「~が戦場を離れるまで追放する」というような能力は、誘発型能力の解決時にオブジェクトが既に戦場を離れている場合は、一瞬でも追放領域へ置くという動作をせず完全に無の能力になります。他にも青白コントロールの《一時的封鎖》でトークンが一掃されそうになったときなどに使えます。

投了はいつでもできる

ほぼ負けの状況で《思考囲い》を撃たれたときや、《一巻の終わり》などのライブラリーを見られる呪文を使われた時に有効です。相手のサイドボード戦略をやりづらくするために、解決前に投了することも立派な戦術です。
逆に、ほぼ勝ち状態でこれらのカードを撃つことは次のゲームをさらに有利に進めることができるメリットがあります。情報アドバンテージが得られるカードは(勝てるなら)要らないところで撃つということも考えましょう。例えば具体的には《不屈の独創力》は《奔流の機械巨人》型、《偉大なる統一者、アトラクサ》型、《歓楽の神、ゼナゴス》型等ありますが、ライブラリーを覗き見てどの型か知っておくことで対応しやすくなるでしょう。
なお、筆者はほぼ勝ちの状況で「ライブラリーを見てやろう」と思って《一巻の終わり》を撃ったら《ナーセットの逆転》でえらいことになりました。そんなあ……


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?