なんしてんねん

パンツ落としたわ
朝からなんしてんねん

遅刻寸前だった。
走った。
私は「走れば間に合う」という自負があった。

私のリュックは「走れば開く」ことで有名であった。
そんなことも忘れて無我夢中で走っていた。
ふと、建物のガラスに映った己の姿が目に入る。
リュックがガン開きしていた。
いや、それだけならよかった。
中に入れていたビニール袋がほとんど落ちかけていた。
今日から2泊、京都で過ごすための服である。
私の後ろを走っているお姉さんの目が、妙に冷たかった。遅刻寸前の同志を見る目ではない。
私はおそるおそるビニール袋の中を覗いた。
ない。
最後に急いで詰め込んだ、ヒートテックと、パンツ2枚。
お姉さんは私を追い越し先へゆく。
お姉さんが走ってきた道の方をバッと見る。それらしき物体は見えない。
私も1分1秒が惜しかった。考えてる暇はない。
リュックをきっちり閉めて、前を向き、走り出した。

…やぁっべー、パンツ落としたーーーー

これが世に言う「そんなばかな」案件である。
どうしよ、親に見つかってこれあの子のパンツ…?とか思われたら。しにたいんやけど。
走りながらお姉さんの目を思い出す。
昨日読んだ本で、「信頼」が「social confidence」と訳されていた。社会的な自信が信頼かあ、なるほどなどと思った。
私はパンツを落としたことにより、己のconfidenceを無くしたばかりかお姉さんのsocial confidenceをも失ってしまった。(なに言ってんの?)
だってお姉さんはもしかしたら私がパンツを落とした瞬間に立ち会ったかもしれない。それで、「あ、ハンカチ落としましたよ」と手を伸ばし、それがパンツだったとき、目から光が失われるものも当然だ。ハンカチかと思ったらパンツだったのだ。最悪だ。考えるだけで最悪だ。
まじで、あー
今日帰るならワンチャン回収できるけど、3日後ぞ。
あー、だる
あーだる
まーごめ的な、あーだる
すまんお姉さん朝から気色悪いもん見せてもうて
そして等間隔に落ちるパンツとヒートテックをこれから見る方、すみません
「洗濯物が落ちてきた」で言い逃れできん道端に落ちてるかもしれんが、何も考えないでおくれ。Googleストリートビューに私のパンツが映ったらどうしよう。最悪だぜ。こうゆうのなんて言うんやっけ、ネットタトゥー?ネットタトゥーや。トゥー。
てかパンツは5枚1000円くらいのやからともかく(安すぎる)、ヒートテックは1枚1000円の高級品ぞ。普通に痛いよ。
てか私極寒の地kyotoへゆくのにヒートテックないんかえ。
てか同じパンツ3日履かなあかんのかえ。
あへーーだる
ほんま、なんしよんねん
しばくど
あーだる
あーーー





忘れよ。
昨日の夜、バイトの先輩とサイゼリヤに行った。
早めに解散したが腹も酒も満たされず、そのまま一人でラーメンを食べた。
サイゼのワインごときで正常な判断ができなくなるワタクシ、情けないなり。
ラーメンは普通だった。おいしかったけど、普通だった。チャーシューラーメンにしたのに、「まあチャーシュー無くてもよかったかな」と思ってしまう出来であった。ぬう。
そして電車に乗り、胃袋が泣いていたのでクソォやらかしたァと後悔した。
乗り越し精算機に今週の交通費2000円を投入し、財布に残ったシナシナの野口紙2枚を見て猛烈後悔した。
ラーメン食べなけりゃ、3枚あったはずだぜ。
銀行残高がないから「リボ払い、今なら間に合うで!」と言ってくるクレカのメール、うんざりだぜ。
私が男だったらこんな女抱きしめてあげたいんやけど。わいの幸せは安いよ?なんで誰もいない?スルーすなよ!おい!
最近マジでエスカレーターで横に乗ってた男の子とかに声かけたくなるんやけど。あかんあかん。引かれて余計ダメージ食らうだけやで。せめて泥酔時にやれ(勝率0%)。
願わくば麻酔科医のお兄さんにヨシヨシ慰めてもらいたい次第です。

麻酔科医っていいよね!

ほな働きにいきま〜すアデュー!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?