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『古代史の謎は「海路」で解ける』

『古代史の謎は「海路」で解ける 卑弥呼や「倭の五王」の海に漕ぎ出す』

著者:長野正孝
出版社:PHP研究所(PHP新書)
発行年:2015年1月30日


(内容紹介)
 「魏志倭人伝」によると、卑弥呼の特使である難升米(なしめ)が洛陽まで約2000kmの航海を行ったという。邪馬台国が畿内の内陸にあった場合、彼らは本当に対馬海峡を渡ることができただろうか。またこの時代、瀬戸内海は航路が未開発であったため通ることができず、交易は主に日本海側で行われたと考えられる。当時の航海技術や地形に基づき、海人の身になって丹後半島の遺跡に身に置けば、鉄と翡翠で繁栄する「王国」の姿が見えてくる……。さらに応神帝の「海運業」や「大化の改新」などの謎を、港湾や運河の建造に長年従事してきた著者が技術者の「知」で解き明かす。


 昔、学校で歴史の勉強をしていたとき、「海路」について深く意識していなかったはずなので、本書が掲げるその視点にとても興味が湧きました。著者は舟や海などに対する知見が深いとお見受けしたので、なんだか説得力がありました。ぜんぶ理解できたかは心許ないですが、少なくとも、当時の日本が元寇に勝ったのは神風ではなく、元の艦隊を陸につけさせないという作戦で勝利したという説だけはちゃんと覚えておこうと思います。

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