『名探偵の証明 密室館殺人事件』

【ネタバラシはありません。】

『名探偵の証明 密室館殺人事件』

著者:市川哲也

出版社:東京創元社

発行年:2014年11月14日

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 シリーズの第2作目です。(『名探偵の証明 』、『名探偵の証明 密室館殺人事件』、『名探偵の証明 蜜柑花子の栄光』の3部作です。)

 本書は、クローズド・サークルものです。雪山の山荘や絶海の孤島など、シチュエーションは多々ありますが、今回は「とある館」に複数名閉じ込められて……という展開になっています。前作は名探偵の宿命を背負った者の視点で物語が進みましたが、本書は別の者が語り手となって展開していきます。なるほど、二作目はそういう人物の視点でいくのか! と。より一層「名探偵」についての厚みがでるなと考えました。いろいろと仕掛けられています。また、余談ですが、本書で言及されている『インシテミル』(米澤穂信/文藝春秋)は、2007年に刊行され、映画が2010年に公開していたということに少しめまいを起こしました。時の流れは残酷だ……。

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