【　ネタバラシはありません　】

『Y駅発深夜バス』

著者：青木知己
出版社：東京創元社
発行年：2017年6月30日

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（内容紹介）
　運行しているはずのない深夜バスに乗った男は、摩訶不思議な光景に遭遇した――奇妙な謎とその鮮やかな解決を描く表題作、女子中学生の淡い恋と不安の日々が意外な展開を巡る「猫矢来」、〈読者への挑戦〉を付した捨てレートな犯人当て「ミッシング・リング」、怪奇小説と謎解きを融合させた圧巻の一編「九人病」、アリバイ・トリックを用意して殺人を実行したミステリ作家の涙ぐましい奮闘劇「特急富士」、あの手この手で謎解きのおもしろさを伝える、著者再デビューを飾る〈ミステリ・ショーケース〉。
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　本書は五編が収録されています。「Y駅発深夜バス」、「猫矢来」、「ミッシング・リング」、「九人病」、「特急富士」。どれも高水準の短編で、お腹いっぱいになります。個人的に好きなのは、表題作「Y駅発深夜バス」と犯人当て小説「ミッシング・リング」です。前者は、私の予想を超えた大胆な構成で見事に騙されました。……ただ、今の時代だと無理だなあとも思いました。世知辛い時代になりました。で、後者は、見取り図と〈読者への挑戦〉があるから……ということだけではなく、犯人を当てることができそうなギリギリのラインで一捻り加えているのが面白かったからです。犯人当てるの難しかったです。