一滴の淺ましき華


得もいわれぬ矛盾それは一滴
雫がポトリと落ちた音
真っ赤な池の中の恋
心のほとりで足を洗う
ペガサス
暗黒星雲
私のサソリの奥で
噛んで噛んで噛んで
針の先まで舐める
痛ましい夢
舌の先に滲む血の味
母の味

夢いつか覚えた
夢いつかなくなった
屋根まで飛んで壊れて消えた

暖炉の炎はめくるめく鋒となり天井を貫いた

射抜かれた

終末

ようやく全てが
ここに終わった

天上天下唯我独尊
この身になりますように
Ave Maria Ave Maria Ave Maria

浄い聖なるあかんぼよ
無知が無知を呼び
醜さが醜さを呼ぶ
世界に吸い込まれ
嬰児の清さに飲み込まれ
爽然とした空に
愚かな生き物が乞い願う

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