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写真業界の行く末は明るくないのでカメラマンは多能工化する必要性がある

ども、其田(@haletoke : 取材された記事はこちら)です。きょうは写真業界の行く末は明るくないのでカメラマンは多能工化が必要だよね、というお話をしていきます。

キヤノン大幅減益

誰もが知るカメラ大手のキヤノンさん。業績が芳しくないようです。

キヤノンは24日、2019年12月期の連結純利益(米国会計基準)が前期比37%減の1600億円になる見通しだと発表した。従来予想は21%減の2000億円で400億円の下方修正になる。キヤノンにはデジタルカメラや事務機の需要低迷という逆風が吹き付ける。(日経新聞より引用)

純利益の400億円の下方修正ってすごいですよね(売上じゃないですよ)。それだけデジタルカメラ業界ってしんどいんですよ。一方でフルサイズミラーレスで下克上を果たしたSONYは好調。でも収益基盤はカメラではありません。

決算資料をみれば、ソニーの好調をなにが支えているかは明白。(中略)理由は、PS4のネットワークサービスである「PlayStation Network(PSN)」からの収益が持続的に成長しているからだ。ハードウェアは行き渡っても、その上でゲームを遊ぶ人がいればPSNの成長は続く。2019年度も売上高は2018年度並み(2兆3000億円)を予定しており、「ハード+ソフト+サービス」という三軸モデルの強みを感じさせる。(ビジネスインサイダージャパンより引用)

今の時代のIT企業はネットワークやサーバで固定利益をあげるのが主流です。世界的に見てもハードで売り上げを作る時代ってオワコン化してるんです。さらにSONYは音楽や映画などの事業もしています。

映画・音楽は「サブスクリプション」で安定収益化。ゲーム同様、映画や音楽などのコンテンツ事業は堅調だ。どちらも「サブスクリプション」ビジネスの影響が色濃く出ている。音楽はサブスクリプション系サービスからの収益増加。(ビジネスインサイダージャパン)

カメラを売ることに執着すると緩やかな死を迎える可能性がある

過去富士フイルムやオリンパスが収益基盤を医療分野にシフトしたように、カメラを売ることだけに執着をすると緩やかな死を迎える可能性があるわけです。どこかで大きな痛みを伴う転換が必要ことは歴史が証明しています。

これまでうまく行っていたから

かつて○○で成功したから

○○も同じようにやっているし

こういった過去の成功体験は害悪であり、負の遺産であり、衰退する大きな原因なんですね。

変な成功体験を持っているオッサンが経営権を持っているので日本の会社は変わらない

過去ゴリゴリ気合いで仕事してきたようなオッサンがその成功体験の上にあぐらをかいて経営している企業が日本には多いように思いますが、それっていまの時代で本当に通用するんでしょうか?

・SNSマーケティング
・インターネット広告
・サブスクリプション
・AIによる自動化

そのほか、アマゾンやマイクロソフトがAWSやAzureといったクラウドサーバで大きな利益を持続的にあげている現実を直視したら「ハードを売って儲けよう」みたいな経営戦略にはならないと思うのですが・・・。

写真しか撮れないカメラマンは緩やかに死んでいく

同様に「きれいな写真を撮れるカメラマン」はいまや何の価値もありません。よさげなカメラと単焦点レンズを中古で30万円くらいで買って一冊カメラの基本の本を読めば誰でもきれいな写真が撮れるわけです。

ちまたのマッチングサービスでは1時間撮影して1万円を切る単価のカメラマンがゴロゴロいます。個人・法人関わらず写真撮影はコモディティ化(差がつけにくく安価な一般商品化)していってしまう。

思考停止したストーリー付与は無意味

差別化としてストーリーの付与が大切だと言うコンサルが多いですが、そもそもコモディティ化した安価なものが沢山あるプロダクトに対して、ストーリーを付加しても焼け石に水です。例えば安価な牛丼にストーリーを付加しても松屋と吉野家とすき家で大きく差がつくかといえばそうではないですよね?

もちろん高価格帯を設定して、従来と異なるビジネスモデルで参入し、その背景にストーリーを付加するのはありです。京都でいうと佰食屋という、1日に100食しか売らないお店がいい例です。

「売り上げを拡大していくのが本当によいことなのか?それよりも徹底的にコストを削った良質な国産牛丼を手の届く料金で提供し、売り切れたら早く店じまいをし、キツイ・キタナイ・キケンな従来の飲食店から脱却をしよう。」

そんなストーリーを持っている女性起業家のお店です。最近「売り上げを減らそう」という書籍を出版されたので興味がある方は読んで見るといいかもです。

カメラマンも多能工化しよう

カメラマンも多様なスキルを組み合わせた多能工化が必要です。其田の場合はインバウンド観光に最適化していて

・通訳案内士(英語でガイド)
・気象予報士(天気・桜・紅葉予測)
・国内旅行業務取扱管理者(旅行のプランニング)

の3つの国家資格を保有しています。ひとつひとつの国家資格はぶっちゃけ資格ホルダーが多く儲からないのですが、すべてを組み合わせてカメラマンとしており、1時間撮影して400USDをいただけるよう差別化をしています(ちなみに資格を取るなら若いほうがいいです。若いうちに撮ることで複利効果があります)。

その他の事例でいうと、山写さんはすごいです。もともと海外経験が長く、語学が堪能なばかりかWebのデザインやコーディング、ディレクションもできてしまう上に山というわかりやすい分野に特化しているのでもはや無敵ですね。地域創生のnoteは有料ですがめちゃめちゃ勉強になりました。

カメラの稼ぎを他の収入源を作るのに当てる

カメラで得た稼ぎをさらなるカメラ機材に投資することももちろん大切なのですが、個人的は他の収入源を作るのに当てた方がいいと考えています。というのも、写真撮影のスキルと収入しかない場合に、自分や家族が病気や障害を持ったら一発アウトだからです。僕たちの場合は

・不動産投資(シェアハウス)
・金融投資(積立NISAほか)
・文章執筆(noteやブログ)

に分散させています。

思い切って会社を辞めてドンドン攻める期間を作るのもいいですが、いまやフレックスやリモート勤務、副業で働くのも当たり前の時代になって来たので、会社員をしつつ複業をするなど、自分に合ったワークスタイルを作れるように手に職を持ち、得た収入を次の収入の種まきに投資のがおすすめです。やるときは小さくはやく、が基本です。

関連記事です。

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