アセット_38

夢を抱くことの危険性。一度走り出したら止まれない。

あなたに夢があるとしよう。何でもよい。

今日から20年間夢を追い続けて、何もかもを犠牲にして頑張って生きたとしよう。

20年後、あなたは夢を叶えられなかったとしよう。……夢とはときにそういうものだ。

21年目、あなたは20年間の努力と犠牲を無下にできるだろうか?

あなたは20年間、
睡眠を削った。キャリアを捨てた。低い収入も甘んじて受け入れた。友達は少ない。美味しい食べ物屋なんてひとつも知らない。家族との時間も取らなかった。もちろん息子の学芸会なんて一度も見に行かなかったし、いつやっていたのかも聞いていなかった。怒る家族ともまともに話し合わなかった。まだ、人生の時間は残されている。来年、いや、2年後には夢を叶えられるかもしれない。

たぶん、21年目もあなたは夢を追うだろう。

22年目も。

23年目も...。

もちろん、ここまで人生の何もかもを諦める必要はない。

きっと、あなたの思い描く夢の中には当たり前の幸せな生活が含まれているということ忘れないでほしい。を夢を追うときには、ときどき振り返ろう。

しかし、それでもなお、夢を叶えるために本気で取り組む人は、ときに立ち止まれなくなる。

ある「夢依存症患者」の証言
はじめはちょっとだけ頑張るつもりだったんだ。
5年間って時間制限も決めていた。
けれど、ある日、真っ暗闇にほんの少し希望の光が差したんだ。もうちょっと頑張ってしまった。まだまだ遠かったけれど、確かに見えた。もう一度見たい。もう少しだけやろう。そうやっていつまでもはるか遠くの小さな光を見ようとしていたんだ。目の前には淡いけれど、大きな光がこんなにたくさんあったことも知っていたさ。でもやめられなかったんだ。
ある「夢完璧主義者」の証言
私の人生はこの夢を叶えることのためだけにある。寝ている時間以外はすべて夢を叶えるための練習に使われる。何かを達成したい人は、その目標に向けて人生全体を体系化する必要がある。早いうちに取り組み始め、たゆまず努力し、決して目標を諦めてはならない。怠け者や優柔不断な者、移り気な者に成功は訪れない。

夢は悪いものではない、たぶん。

しかし、人が夢を追いかけ始めると、ときに強迫的にやめられなくなることがある。偉業を成し遂げた人物の中にも多い。

テッド・ウィリアムズ(メジャーリーガー)
アルバート・アインシュタイン
モーツァルト
ニュートン

興味のある人はこちらの本がおすすめ。もちろん有名な偉人なのでネットでも調べられると思います。→残酷すぎる成功法則 9割まちがえる「その常識」を科学する エリック・バーカー (著)

夢を追っている人間はかっこいい。

心地よい妄想ではなく、小さいながらも現実に起こりうる可能性をもつ何かを夢想し、彼らは走り出す。走り続ける。

しかし、どうか彼らが不幸にはなりませんように、と願ってしまう。どうか彼らの夢が彼らと彼らの周囲の人々から幸せを奪うことがありませんように、いつか叶いますように、と。

夢は人を駆り立てる。人生にとっては強すぎるほどに。

いい大人が、軽々しく「大きな夢を持て」なんて言わないことだ。

大きすぎる夢には、可能性が小さすぎるという事実が欠かせない。大きすぎる夢を追いかけていた人間が、いつしか夢から逃れられなくなってしまうこともある。人生を支配する力がトラウマ級にあるから、夢は人の可能性を広げてきたのだ。

大きな夢を持たないあなたも、きっと"そこそこ幸せな人生"がこれから訪れること、続いていくことを薄ぼんやりと期待しているだろう。きっとそれは夢と呼ぶには可能性が高すぎるのだ。現実的すぎるのだ。素晴らしい事実ではないだろうか。それらを犠牲にする必要をもたないあなたは幸せものだ。

参考図書

ちなみにCAMPFIREは好きですよ。

Have a nice day^^