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ブランドやストーリーの伝え方は語らずに魅せよう

「koe」というアパレルブランドを手がけるストライプインターナショナルが3月に「koe donuts」というドーナツ屋さんをオープンしたようです。なぜアパレル業がドーナツ屋を?との疑問もありますが、ブランドを伝えるための1つの入り口として「koe donuts」を見ているようです。

どういうことかというと、近年若年層のお客様は「服を買う」という商品ありきの発想ではなく、背後にあるストーリーやブランドに価値を見出して購入する傾向があるそうです。でも「ストーリーやブランドを伝える」ことが難しくて、普通に伝えるだけではなかなか伝わらない。そこでドーナツという物を通してブランドを体感する場にしたとのことです。

多分、この形というのは「koe」ブランドを知っている人から見た場合はブランド力の強化、「koe」を知らない人にはブランドを知ってもらう入り口として見てもらうことだと思います。両者に共通するのがドーナツを通して「koe」の世界観を理解してもらうこと。具体的な施策としてドーナツを購入して商品が来るのを待っている時に「koe」の冊子を配布して「これを見てお待ちください」と案内しているそうです。そして店舗の内装も世界観を表現して体感してもらうものになっているはずです。
そういったブランドストーリーをドーナツを食べて体感してもらうことで、アパレルも好きになってもらう考えだと思っています。

今回はドーナツ屋でしたが、この考え方はデザインにもとてもよく当てはまります。
「ストーリーやブランドを伝える」ということはやはり一筋縄ではいかなくて、言葉だけで理解を求めるのは難しいです。すぐに堅苦しくなって、つまらないものに思われがちですからね。そこでデザインの得意とする「興味を持ってない人に面白さを伝えて興味を持ってもらう」「読むほどではないと思われていることに対してビジュアルで最初の興味を惹く」を使って伝えていくわけですが、その部分を今回ドーナツで代用したわけです。

これは企業が企画を考えて、それを魅力的に伝えて集客を促すためにデザイナーがwebやポスターを作る作業に似ています。「本当は面白いんだけど、なかなか伝わらない。」際に是非デザイナーを入れてください。今回の「koe」のように「ブランドが伝わる力」がグッと増します。


「koe donuts」
https://donuts.koe.com

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