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売れたい、マジで

5月11日
何もない1日。
最近バイト漬けだったし、たまにはこんな日があってもいいだろう。今日は休日を謳歌してやるのだ。

朝10時頃に布団を抜け出し、歯磨きをすませると部屋の掃除と冬物の毛布の洗濯をした。最近日中に家にいることが少なく、開けることがご無沙汰になっていた部屋の雨戸を開けると、眩しいほどの太陽の光が部屋に差し込んできた。外は天気も良く気温も高い、絶好の洗濯日和らしい。

洗濯物を干すと、読書に耽った。先日の文学フリマ東京で隣のブースになり仲良くなった伊瀬ハヤテさんの『1828日の恋』。大好きなショパンをBGMに読んでいたが、途中からショパンが耳に入らなくなるほど文章にのめり込み、読み終えた頃には涙が流れていた。いつのまにか、ショパンも『別れの曲』を奏で終えていた。
(ちゃんとした感想はこちら

ほんとすげえなこの人。なんて美しく心を震わせる文章を書く人なんだ。同じ世代として誇らしいよ。……それと同時に焦ってしまうよ。
私も人の心を動かす文章が書きたい。伊瀬さんのような美しいものは書けなくても、私は私らしい文章で読む人を楽しませたい。

「売れたい」
6畳のワンルーム、私以外誰もいない部屋で、今抱えている一番大きな欲望が思わず声に出た。
「令和で売れたい」
恥ずかしげもなく言ってやる。もうどうしたって売れたい。物書きとしてはもちろん、あと大好きな茶漬けを紹介する『茶漬けの人』としても。

そして私は公募作品を1編書き上げた。
全国のご当地茶漬けを紹介するInstagramのアカウントを作った。
夢は寝てみるもの。欲望は己の手で掴むもの。
『この時代で売れてやる!』なんて、青臭くて恥ずかしい野望だが、宣言したからにはベストを尽くしてやる。


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