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死ぬんじゃねえぞ、お互いにな

4月21日
日曜らしく昼過ぎまでぐうたらし、夕方のそのそと身支度をして家を出た。

大学時代の友人と人ごみに負けそうになりながら向かったのは、こじんまりとした鉄板焼き屋。
『お好み焼きとかもんじゃ焼きが食べたい』とどちらからともなく言い出し、ちゃんと約束を果たした次第だ。豚玉、牛すじ万能ネギ、明太もちチーズもんじゃ、全部美味しかったなぁ。
相手はお酒が好きなので美味しそうにサワーを飲むが、私は酒が飲めないので相変わらずソフトドリンクを飲む。メニューにラムネがあったので頼むと、瓶ごと出てきた。ビー玉まで入ってる!と空色に輝くそれをテンションが上がって取り出し、「持って帰るわ!」と騒ぐ私を、彼は幼児に向けるような生温かい目で眺めていた。

塩気の多いものを食べると甘いものが食べたくなる。私がそう提案すると
「甘味処とかがいいなぁ」
と乗ってくれたので、新宿タカシマヤへ。抹茶の甘味を突きながら、働くこと、生きることについて語り出す。
「あるんだよ。今こうやって楽しく生きてても、この生活はいつまで続けられるのか、そこはかとない不安に押しつぶされそうになる日がさ」
週5勤務9時間労働も耐えられない私が何を言うかと咎めることなく、うんうんと聞いてくれた。明日からまた満員電車に揺られて会社に向かい、一日中働く彼の方が数億倍つらいだろうに。

気の済むまで語り、気が済んだので明日からまた頑張ろうと心に決めた。
……きっと明日には『早く一週間終われ』って思うんだろうけどね。

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