明星と野花

10月17日
朝起きて、絶望的な衝撃を感じた。
頭が痛すぎる。

月のものではない。酒も飲まないからもちろん二日酔いでもない。『痛えぇぇぇ…俺が何をしたって言うんだ…!』と嘆きながらテレビをつけると、天気が芳しくないらしい。夕方から雨が降るそうだし、この頭痛は低気圧の接近によるものだろう。
『頭痛で雨の余地ができる』なんて害しかない能力要らねえよまじで。健全な身体をくれ。

バイト先の先輩に連絡して、頭痛薬が効いた頃に出勤させてもらった。休んでも良いとは言ってくれたが、今日は先輩とのミーティングがあったし、今週の土日の仕事が消えて収入が不安すぎるので働かねば。
先輩社員さんとのミーティングは毎週行われ、たいがい今後の記事に関する話などをするのだが今日はまた少し違う話をされた。
「もちづきさんの、今後のビジョンを聞かせてもらってもいいかな?」
少し言いづらそうな様子とその発言から、『これ発言次第ではクビになるんじゃ……?』と震えたが、そうではなかった。
「場合によっては、契約社員って形になるのもアリかなって思ってるんだけど……」

こんなちゃらんぽらんをアルバイトとして雇ってくださった時点でありがたいのに、契約社員として迎えても良いと思ってくれているらしい。安定の定職を手に入れるかもしれない。毎日の食費を100円ずつくらい値上げできるかもしれない。豊かな暮らしができるかもしれない。一瞬気持ちが揺らいだが、私は純粋に考えていることを伝えた。
「将来……というか、最終的には自分の書いたものが書籍化され、書くことでごはんが食べられるようになりたいと思ってます。あと、所属している映像団体を成功させたいし、ライブやイベントのスタッフもやっていきたいです。そうなってくると、契約社員になったら今以上にご迷惑をおかけしてしまうと思います」

先輩社員さんは「そうだよね、じゃあこれまで通りアルバイトとして、できることが増えていったらその分時給上がっていくって感じが良さそうだね」と私の言葉を尊重してくれた。
「昨日社員飲み会で、もちづきさんのことみんな褒めてくれてたよ〜俺は鼻が高かったよ」
と褒めてくれたり、「いろんなことやってて良いと思う!応援してるよ」と労ってくれたり、日頃私のへんてこなスケジュールを許容してくれたり、本当にいいところにお世話になっているんだなと思えた。

今日も1日真面目に頑張った!

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