見出し画像

キャラクターとライセンス <7>CMキャラ

前回の続きです。

CMキャラのライセンスのお話。

一般の人に認知度抜群の、CMキャラクターはキャラ探ししているメーカーにとっては、可能なら是非ライセンスしてほしいものです。
ライセンシーになり商品化すれば、ある程度の話題性と商品とキャラクターがうまくマッチすると大きなヒットに繋がる可能性を秘めています。
きっと競合のメーカーも狙っているでしょう。

CMキャラクターでも、全てが商品化して売れるとは限りません。
もう何年も全国で放送されていて、すでに飽きられているキャラクターもあります。
自分は知らないけれど、すでに商品化されていたかもしれません。

では、どうやってライセンスの契約まで持っていくことができるでしょうか?
まず、商品化が可能かどうかもわかりません。
権利関係を確認することから始めます。

CMキャラの権利関係
私は広告代理店に友人がいるので、まず電話します。
「このCMは電通?博報堂?」・・で、
友人の会社なら、窓口の人紹介してもらいます。広告代理店が窓口の場合もありますが、広告主の会社が窓口の場合もありますね。
また、こういった会社ではなく、キャラクターを制作した会社だったり、クリエーター個人だったりします。
もう一つの代理店にも友人がいますので、そちらだったら同じことを聞きます。

CMは放送期間が短いものもたくさんあり、商品開発には時間がかかるので、商品が店頭に出る頃に、まだCMが流れているかはわかりません。
窓口に聞いても、そのことがわからない場合が多いし、知っていても教えてくれない場合がほとんどです。
なので、「このCMはシリーズ化する?」ということは確認します。

そもそも、CMには番組枠CMと、スポットCMというものがあって、番組枠の場合は、ふつうワンクール(3ヶ月)の番組が終わるまでは続きます。

それでも、商品供給まで間に合わないですよね。
商品化までには、契約や商品企画、監修、生産と半年位かかります。

逆に、スポットCMの場合は、いろいろです。数回で終わってしまうものから、CM効果があると1年以上つづく場合もあります。

CMの制作会社と仲がいいと、CMづくりのスタートで「今度このキャラのCMがいついつ流れることになるけど、放送と同時に商品化できるよ」と教えてくれる場合があります。

その制作会社が、商品化窓口もやっている場合になりますが、CM開始と同時に商品が店頭にあると、お店側としては売りやすくなりますよね。
POPで「いまCMやってるキャラです!!」と表記できるので!

そんなうまい話は数年に一度あるかないかですが、シリーズ化されたキャラは強いですよね。
ソフトバンクのお父さん犬とか・・。

TVCMにも、全国版、地方版とあって、地方版になると地元のゆるきゃらや、地元の名産品のキャラクターだったりしますね。
地元での商売に使う分には良いキャラです。が、全国的な商売には厳しいでしょうね。

無名のキャラクターが、CMに登場していきなり人気になる場合もあります。
無名なだけに、取得に動くのはリスクもありますが、その審美眼が問われます。

だいたい、会議で検討すると見送る方向になり、爆発したときに動き出しても他社に取られているというよくあるパターンになります。

権限を委譲されている人が取得担当であると、会議に出さなくても採用不採用を決められます。ものすごいギャンブルですが、ミニマムギャランティのない契約であれば、多少のリスクで挑戦できるので、そういった組織を持つ会社が強いですね。

いずれにしても、友人は多いほうがいいという話でした!!

つづく


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?