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思うこと

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考えてみたこと、思うこと。
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書くことが、めちゃくちゃ好きかというとそうではなかったのかもしれない

書くことが、めちゃくちゃ好きかというとそうではなかったのかもしれない

 と、最近思う。

 書くことは呼吸することだと信じていたし、「続けられるかどうか」という一点においては正直、勝算しかないと思いながらnoteをはじめた覚えがある。

 自分は渡り鳥だったのだなと思う。
 何かしら書くことは止めないけれど、その時その時によって書きたい場所が変わる。書きたい相手が変わる。文体やカラーが変わる。
 場所が変わるからカラーが変わるのか、カラーが変わるから同じ場所で書けな

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ともだちについて

ともだちについて

 わたしにはともだちがいる。

 最近は、ときどきしか言葉を交わさないし、毎回何時間も会話が続いたりすることもない。
 誰からともなく声をかけ、そのたびに生存確認のようなやりとりをして、またそれぞれの日常に帰っていく。

 多くを交わさずとも知っている。それぞれが、それぞれの苦しみの中にもがいていること。
 そして、その苦しみを持ち寄ってなお、ともに喜びあえる心を持っていること。

 友というのは

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尖ったものを、尖ったままで

尖ったものを、尖ったままで

 noteを再開して数日になる。

 歌も言葉も、なんとなく長いこと寝かせている期間が続いて、余計なもの――人がどうであろうと、自分にとって、余計であると決めたもの、がリセットされていることをほんのり願いながら、書いている。

 わたしは尖ったものを尖ったままでテーブルに出すのが怖かった。わたしのアイデンティティの原型はそこかしこに棘を持っていて、それが他人や、自分を傷つけていくのが怖かった。

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ことばに濾しとられたのちに残るもの

ことばに濾しとられたのちに残るもの

 一年前の自分は、他人。

 どうやら、「いま」にしか生きられない人間のようなのだ。
 幸か不幸かわからないけど。

 昔、自分の書いた日記は二度と読み返さない、読み返すのが恐ろしいと思っていた。
 その時その時の最大瞬間深度の闇がそこに詰まっていそうで、蓋をしたら二度と開けられない、開けたら大変なことになるような気がしていたから。

 だけど、媒体を紙からwebに変えて、それなりに綺麗にまとめる

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noteに恋して、noteと懇ろになり、あるときnoteを捨てて、また思い出したように言い寄る

noteに恋して、noteと懇ろになり、あるときnoteを捨てて、また思い出したように言い寄る

 そんなプレイボーイみたいなことをしているなと思う。(すごい、今日2日連続更新じゃん!)

 noteを始めるまで、自分は息をするように言葉を綴ることができるたちだと思っていた。書くネタに困るということはなかったし、上手い下手は別にして、気づけばいつでも指が動いて思いのままにひとつづきの文章を完結させることができた。
 それも、続ければ続けるほど、精度も解像度も上がっていく。日々すこしずつ、植物

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感謝してるね、を、あの手この手で、手を替え品を替え。

感謝してるね、を、あの手この手で、手を替え品を替え。

 いつも同じようなことばかり言ってしまうので、なにかこう、もっといい表現とか絶妙なタイミングとかそういうのがないかなって考えている。
 曲がりなりにも作詞家なので、そういうことが仕事だったりもするのだけど、しかしまあ、折に触れて呆れるほど出てくる気持ちの真ん中はいつも同じ、「ありがとう」の5文字で済んでしまうようなことで、ほんと「ありがとう詐欺師」だよなあと、ふと振り返って笑ってしまった(そういえ

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ほんとうにすごいのは、人への熱量と愛を表現できる人

ほんとうにすごいのは、人への熱量と愛を表現できる人

 いつもいつも、かっこつけていろいろ書いてますが、なんだかんだ言っても人に見てもらえると舞い上がるし、褒められると嫌なことのひとつやふたつ帳消しになるし、あまりに嬉しい言葉で賞賛されるとニヤニヤが止まらないくらいには、単純です。

 いや、単純なんだけど、ほんとそういうもので、そういうことを素直に喜んでだれかに還元できる自分でいたい。むしろ積極的に単純回帰したい。
 今日はそう思わせてくれるような

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今日ふと耳にして心に残った言葉。
「準備がすべて」

消費する快感

消費する快感

 依存症体質である。いやほんとそう思う。
 薬物やある種の偏執的な犯罪に手を出す人のニュースが他人事ではない。
 依存症=意志が弱いというわけではない、というのが最近の通説のようだけど、それにしたって自分は意志が弱い。

 一度始めてしまったことは意味がないと知りつつもコンプリートしないと気が済まないところがあって、そういえばnote毎日更新も、いざやめようとしてもやめられない、みたいなところがあ

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回遊魚

回遊魚

 むかし、カツオだかマグロだか、そんな魚に喩えられたことがあったことを、そういえば急に思い出した。
 泳ぎ続けていなければ死んでしまう魚の話だ。

 それはもうずいぶん昔のことのような気がする。私は立ち止まったら死ぬ、ほんとうにそう思っていた。それは、頼る人も帰る場所もなくて、どんなにブラックでも当時の仕事にしがみついていないと生き延びていけないという経済的な逃げ場のなさのことでもあったし、また同

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弟と話していたのは

 実は、娘ちゃんのことでも互いの近況報告でもなく、もっと厄介な事案についてだった。

 欲が絡むと、人ってこんなに変わるのね。いや変わるわけじゃない。最初からそういう人なんだろうけど、繕うことをやめるよね、って驚いている。
 姉弟で、やっかいな家庭のいざこざに巻き込まれている。

「なんでこう、マトモに話もできない人ばかりなのかね、あの家は」
「ほんまになあ」
 なんだか、呆れて笑いあってしまう。

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弟

 弟は血をわけた人間の中でもっとも信頼のおけるやつだ。

 信頼、というと違うのかもしれない。もっと言語化しがたい、自分と近しい存在としての信。性格も性質もちがうのに、なぜだか一番似ている気がする。魂の質感みたいなものが似ている。理屈抜きにそんな感じがする。

 兄弟姉妹とよばれる関係性が、必ずしもそのような通じ方をしているわけではないだろうし、どちらかというと、(まわりを見るに)めずらしいくらい

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所信表明 〜私にとって、noteとはこういう場所〜

所信表明 〜私にとって、noteとはこういう場所〜

 noteをはじめて約三ヶ月、そして先日、連続更新30日をとりあえず達成することが出来ました。
 ありがとうございます!

 ここまでいろいろ試しつつ模索して、とりわけ「続けること」の大変さがnoteの場合は本当になくて、そこにはやさりnoteというプラットフォームの間口の広さや自由さ、やわらかさ、それでいてモチベーションにつながるような楽しみもあっての事だと思います。
 つまり、この節目でまず感

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だいたいのことは、良いようにも悪いようにも取れる

だいたいのことは、良いようにも悪いようにも取れる

 あっうん偉そうだね。意識高そうだね綺麗事っぽいね!!!
 自分でも字面を見てそう思った。
 しかし、ときにはそんなありきたりな、ありふれた、使い古された、あざといことを再確認してしまったりするものなのだ。
 仕方ない。世界は普遍で出来ている。
(関係ないけど、「ありきたり」が「在り来り」と変換されるのを見て始めて「これ古文だったのか」と気づいた)

 そして、せめてうまい例えを出そうと考えてまた

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