運命の出逢いを、ずっとずっと信じていた。
出会った瞬間、ビビっときた、というやつを。

出雲大社へ参拝に行き、その価値観が覆った。

好きな人ができると、「誘って欲しい」と思っていた。遠回しに、寂しいだとか会いたい気持ちは伝えるけれど、具体的な話は絶対にしない。だって、求められたかった、俺も会いたい、いつ会える？と言って欲しかった。

相手からの反応がなければ、それまでかと値踏みをするように、深く交わらずに、すれ違っていく。

運命の人なら、きっと分かってくれるはず、そんな夢物語を描いて生きている人はきっとたくさんいると思う。

思いは言葉にしないと伝わらない。
そして、自分の意図した思いとは裏腹に伝わってしまうことだってある。

目の前の人ときちんと向き合って、ぶつかって、境界線を越える。その時に初めて、ご縁が繋がり、運命の出逢いに変化していく。ご縁を繋ぐのも、見過ごしてしまうにも自分次第なんだ。

今まで、手離してしまったご縁がたくさんある。思いを伝える努力もしないで、伝わらないと諦めてしまったことがたくさんある。

当たり前のように出会いと別れを繰り返すわたしたち。一人ひとりと、じっくり向き合っていけば、同じような毎日も、尊い日々にきっと変わる。