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神河:輝ける世界ドラフト攻略

ども。はま屋のはまさんです。
神河:輝ける世界の発売、そしてドラキチから約1か月ほどが経過しました。今回のドラフト環境はこれまで以上に複雑で要素が多く難解でそれでいて非常に楽しいです。遊戯王マスターデュエルやSBB(StoryBookBrawl)などそれまでよくやっていたゲームをほとんどやらなくなるぐらいにはハマったので現時点で自分の知っている範囲の神河:輝ける世界リミテの話をまとめておこうとキーボードをたたいております。

※思ったより長くなってしまったので簡単にこのnoteについて説明します。
まず簡単にこの環境について説明した後、各色についての説明、そして各色の組み合わせについて説明しております。
この環境勝てないんだけど!って人のために巻末に勝率を上げるために的な話を付けていますので気になる方は目次から飛んでいただければと思います。
本記事はMTGアリーナBO1のプレミア・ドラフトにおける話をしております。BO3とは土地バランス等が変わることをご了承ください。

はじめに

概要

新キーワードとして換装・魂力・改善、昔からの再録として忍術・英雄譚・機体があり、さらにクリーチャーの多くにエンチャントやアーティファクトの属性が付いているという非常に多数の要素が絡み合った環境で、各色の組み合わせでフォーカスされているメカニズムが存在している。

白青 機体
白黒 エンチャントとアーティファクトを同時にコントロール
白赤 侍・戦士が1体で攻撃した際のボーナス
白緑 エンチャント
青黒 忍者
青赤 アーティファクト
青緑 魂力
黒赤 生贄
黒緑 墓地利用
赤緑 改善

これらの色の組み合わせの細かい紹介は後述するが基本的にはこれらの2色の組み合わせのいずれかを選んでドラフトしていくことになる。

速度感について

この環境は一部赤単気味の速攻デッキのような早いデッキは存在するが基本的には中速~低速の環境と言える。
理由の1つとしてはタップインランド及び各種魂絆クリーチャー、地熱の神などによるゲインが多いことが挙げられる。
そのため6マナの皇国の契りも間に合うことが多く結果として中速~低速のアドバンテージ勝負になりやすい。
例外として1ターン目から攻めていく赤単や青黒忍者等もあるが、低マナに受けの強いカード(竹林の射手や各種低マナの除去)が多く攻め切れないことも多いので少し重くとも勝ちきれるカードはデッキに入れておきたい。

リリースから現在までのアリーナ環境について

当初は各色に可能性のある環境と見られていた神河:輝ける世界ドラフト環境も環境理解が進むごとに色の優劣が分かれていった。
まずリリース直後は世界観もあり、青黒の忍者デッキを組もうとする人が非常に多く見受けられ大忍者時代となっていたが、次第に白緑や黒緑などの緑系が勢力を伸ばし、現時点では以下のような感じになっている。

Tier1
青黒 白緑 赤黒
Tier2
黒緑 白黒 白青
Tier3
赤緑 白赤 青赤 青緑

青黒・白緑はテーマが強く勝率も高いため人気の色の組み合わせで、赤黒はほぼ唯一といっていい赤の生き残る可能性の色の組み合わせのため人気となっている。
黒緑は人気こそ一歩譲るが勝率ベースで高い色の組み合わせで組めたら強い色となっている。
その他の色の組み合わせについてもサンプルデッキを用いて後述しているので見てもらいたい。

簡単にまとめると青黒・白緑がトップ人気で、わかりやすく赤系が不人気。
テーマとしては忍術・エンチャントが人気侍と改善が不人気といったところ。

各種メカニズムについて

今回換装や改善といった新規のメカニズムがいくつかあるが細かい説明は調べればいくつでも出てくるので割愛する。
メカニズム関連で覚えておいて欲しいのは、英雄譚が基本的には他のカードよりもカードパワーが高いという事。
1枚で複数枚の仕事をする可能性があり、しかも忍術等で再利用が可能と通常のカードより強いので色があっていれば基本的には採用に値する。
英雄譚はドラフト時の各パックから必ず1枚以上は出てくる仕様となっているため、強い英雄譚はできるだけ使いたいところ。

強めの英雄譚

もう1点、エンチャントシナジーとアーティファクトシナジーではエンチャントシナジーのほうが強めに設定されているという事。
まずアーティファクトにはアーティファクト対策カードが何種類か存在するがエンチャント対策のカードは極めて少ない。環境に前述した英雄譚を含めてエンチャントの強力なカードが非常に多い。加えて、エンチャントには更生の季節という再利用が可能となるカードが容易されておりロングゲームに強いデッキが作りやすい。
さらには英雄譚を忍術等で使いまわすなどできる事の幅が広い。
これで何が言いたいかというと、エンチャントテーマが設定されている白と緑は自然とカードパワーが高めに設定されているということだ。

換装についても一言述べるとするならば、換装のメカニズム自体はマナフラ受けとしても有効で悪くはないのだが、いかんせん素のスペックが少し低めに設定されており使いにくい。ただし兎電池だけは例外でコストも軽く能力も強い。コモンだと小手の使い魔は除去されづらく換装後も比較的強いのだが脱着がしにくいのが難点か。

めちゃつよ

最後に忍術だが、忍術は忍術して出てくるクリーチャーはそこまで大したことはないが(ドローする、バウンスされる、5/5出てくるなど)、場に出た時効果を二度使うことでアドバンテージ差が広げていくのが今回の忍術戦略のかなめになっている。
特に回避持ちの英雄譚は忍術しやすいため強力である。

裏面が回避持ちの英雄譚


各色について

ここから各色の特徴について説明していく。色の組み合わせについてはさらに後ろにサンプルデッキ付きで解説しているのでそちらも参考にしていただきたい。

色の特徴

白は今回の環境において人気の色の1つで、唯一コモンに2種類の英雄譚があり全体的に使いやすくカードパワーの高いカードが多い。白赤侍だけが難易度の高い色の組み合わせではあるが、人気の白緑を始め白青・白黒共に勝ちやすい部類に入る。
色の特徴としては、侍・エンチャント・機体があるが、リミテッドで主眼が置かれるのはエンチャントぐらいで侍シナジーや機体シナジーはオマケ程度に考えておけばいいぐらいには効果が薄い。

代表的なコモン

白の代表的なコモンといえば、コモンの中でも屈指のカードパワーを誇る皇国の契り、出してよし戻してよしの神憑く相棒、よくあるエンチャント除去の仲裁者の拘束の3つが挙げられる。

白の代表的なコモン

皇国の契りは6マナと決して軽くはないが、2/2の警戒持ちを3体も出すことができ、さらに占術3と至れり尽くせり。後続の強いカードへの繋ぎにもなるし、出てくるトークンが侍のため、侍・戦士シナジーが使いやすい。複数枚採用しても問題ないほどには強力なカードといえる。

神憑く相棒は一見ただの可愛い犬の弱そうなカードに見えるが、環境に忍術が存在すること、エンチャントであるため地熱の神などの各種のカードとのシナジーがありアドバンテージを稼ぐという面で見て非常に優秀。

仲裁者の拘束はよくある除去エンチャントではあるが、搭乗させない・能力も使えないなど使い勝手の良い除去となっている。勿論デメリットとして生贄に捧げられたり、バウンスで回収されたり、エンチャントを割られるデメリットはあるが使いやすい除去ということに変わりはない。

ピックについて

ドラフトの際に白いカードをピックする際の指標としては、強めの白のレアは勿論白緑エンチャント系デッキに行けるカード(気前の訪問者)が流れてきた時などは緑白を意識してピックをしていきたい。

エンチャント軸のキーカード

白青は軽めの飛行クリーチャーから忍術を意識して機体はおまけ程度に考えてピックし、白黒はエンチャント及びアーティファクトのバランスを考えてピックを進めたい。

色の特徴

青の特徴は何といっても忍者。コモンに2種類の忍者がおり、ネットワークの攪乱者始動で序盤からアドバンテージを稼いだり各種英雄譚クリーチャーを戻して再度使ったりとテクニカルな動きを得意としている。
色の組み合わせとしては断トツ一番人気の青黒は構築もそこまで難しくなく強いデッキができやすいがそれ以外はそれぞれ組み方に特徴があり若干難易度が高くなる。

代表的なコモン

青の代表的なコモンは、忍術の種にもなり場に出た時の効果もかみ合っているネットワークの錯乱者、序盤の安定及び忍術の種として優秀な当世、忍術で出しても良し普通に出しても良しの月罠の専門家が挙げられる。

青の代表的なコモン

ネットワークの錯乱者は、2ターン目から忍術でクリーチャーを出すための種としても優秀であり、戻した後も相手のブロッカーをタップすることで一時的に無効化もできるため使い勝手が良い。クロックは低いもののシナジーが多く複数枚あっても腐りにくい。

序盤の安定及び中盤以降の土地のルーティングに寄与できる当世は忍術で戻しやすい点も含めて評価が高い。タフネスも3あるためブロッカーとしての役割もある程度こなせて使い勝手が良い。

月罠の専門家は少し重い大クラゲだが、トークンが多い今環境においてもその強さは健在で、これをさらに忍術で戻して再利用することもでき青黒忍者の強さの一翼を担っている。

その他、月回路のハッカーや装身はどの色の組み合わせにも入りやすく使い勝手も良いのでお勧め。

ピックについて

序盤から喜んで忍術持ちのカードを取ったはいいものの、攻撃を通す手段がなくてガッカリ青黒忍者を作ってしまうことも多い。そのため攻撃を通す手段として優秀なネットワークの錯乱者や、当世などの飛行持ち兼軽いクリーチャーは比較的優先順位を上げてピックしたい。
青黒をはじめとする緑以外の青系デッキは比較的小粒なクリーチャーが多いため少し大きなクリーチャーが出ただけでコンバットが難しくなることが多い。その対応としてキャントリップのついている装身は遅い巡目で取れることもあり1枚は抑えておきたい。
タミヨウの完成化は除去としてはかなり優秀なものの若干の重さが気になるため、他の色の除去で代替できるのであれば英雄譚やクリーチャー等を優先してピックしたい。
小手の使い魔はコモンの換装持ちクリーチャーで序盤のブロッカーから後半のマナフラ受けまで対応できるので低マナ域埋めとしては優秀。
通常のリミテッドだと青系でよく使われるカウンターだが、今回は忍術や魂力等打ち消しにくい呪文が多く腐りやすいので優先順位は低め。忍術や魂力も打ち消せる鏡殻のカニも能力自体は悪くないが3ターン目をオープンで返す行動自体が弱いためあまり積極的に採用したくない。

色の特徴

今回一番人気の色は黒。とにかく青黒・黒緑・赤黒共に勝率が非常に安定している。白黒も悪くはないが、ピックの段階からエンチャント及びアーティファクトの兼ね合いなどを考えないとならず構築が難しい。
黒の特徴は従来通りの優秀な除去。今回もご多分に漏れずコモン一番人気のねじれた抱擁をはじめ致命的な不具合や鷲掴む苦悩などコモンの除去が豊富に用意されている。
英雄譚もコモンの大牙勢団の襲撃をはじめ、梅澤俊郎の生涯・夜の長い陰と強力なものが多い。

代表的なコモン

黒の代表的なコモンは、地味にうっとおしいウイルスの甲虫、ただ強オーラのねじれた抱擁、忍術との相性抜群の大牙勢団の襲撃あたりだろうか。

黒の代表的なコモン

ウイルスの甲虫は場に出た時効果が強力で、うっかり忍術しようものならアドバンテージの差がみるみる開いてしまう。ブロックしようにも環境に存在するお前はもう死んでいるの影がちらつきスルーされることも多く見た目以上の強さがある。

チャンプアタックの影に。

捻じれた抱擁はオーラという使いにくさはあるが、確定除去プラス強化(改善状態にもなる)という効果で非常に強力。神社の世話役でサーチしてきたり地熱の神で使いまわしたりとシナジーも豊富。相手が除去を構えてそうな時にもアーティファクトにつける事ができるので腐りにくい。

大牙勢団の襲撃は1枚で計2点分のドレインが誘発し、本体も威迫持ちとかなりのダメージソースになる。加えて1マナと非常に軽いため忍術の種にした場合の出し直しも平易に実現できる。

ピックについて

基本的にはレア(カエル乗り、達成などの強力なやつ)>除去(梅澤俊郎の生涯含む)>生物(ウイルスの甲虫や大牙勢団の襲撃が優先)といった優先順位でピックをしていき、青黒に行くのか他の色の組み合わせに向かうのかを判断してピックを進めていく形になる。
ねじれた抱擁など人気のあるコモンカードのおかげで黒への参入カードが多く卓内に複数の黒系プレイヤーが存在することもよくあるが、プレイアブルなカードが多いため比較的色被りしてもデッキになりやすい。
鷲掴む苦悩は攻撃を通しやすくなり、且つ相手のライフも減らすことが可能なので青黒などのデッキではピックしておきたい。
毒血勢団の影歩きも悪いカードではないが、忍術コストの重さとこの環境の地上の止まりやすさからそこまで優先的に取るカードではない。
地下街のたかり屋はほぼ黒赤専用カードという認識で割り切って構わない。緑黒多色でも一応使えるが黒赤デッキの時に真価を発揮しやすい。

色の特徴

最弱カラーと言われている赤。MTGアリーナでドラフトしていてグルグル赤いカードが流れている状況に出くわしたプレイヤーも少なくないはずだ。
なぜ赤が弱いかだが、考えられる理由はこれら。

  • 環境に緑系のデッキが多い

  • 侍シナジーが弱い

  • エンチャントへの対処が少ない

神河:輝ける世界では緑系の中速デッキがある一定数存在する。それらのクリーチャーは高タフネスを持っており火力で対処することが難しい。加えて赤に回避持ちクリーチャーは驚くほど少ない。そのため中盤以降ダメージを通す手段がなくなり逆転されるといったことが多くある。
次に侍シナジーだ。白にも当然侍シナジーのカードはあるのだが、いかんせん白と違い単体が弱い。白の永岩城の模範白のなどは単体でもクロックとして優秀で且つエンチャントであるため侍以外のシナジーもある。赤は悪忌の浪人や無双の侍が代表的な侍なのだが、いかんせんクロックが低い。低すぎると言っても過言ではないくらいには低い。序盤からクロックを刻みたい赤系デッキとは致命的なまでにかみ合わない。
そしてより問題になるのがエンチャントへの対処について。
今作には英雄譚という非常に強力なエンチャントが存在している。第3章で現れるクリーチャーの中には語られざるものの警告や天空に到る母聖樹などの火力で対処が難しいクリーチャーも多い。

火力で対処が難しいカード達

基本赤系デッキは英雄譚の能力を全部受けた上でクリーチャーも対処しないといけない。アーティファクトの対処は得意なのだが今作はエンチャントのほうが何倍も強いためこの点が赤が弱いとされる致命的な部分と思っている。
ここまで赤の弱い部分を説明してきたが赤にも強い部分は当然存在する。
まずは火力。コモンに神の火炎、電圧のうねりというかなり強力な2種類の火力が存在する。緑のクリーチャーが除去りにくいと言ったが、裏を返せばそれ以外は割と何とでもなる。
次にアーティファクトシナジー。エンチャントの裏に隠れて目立ちにくいシナジーだが、実は思った以上に豊富に用意されており青赤や黒赤といったアーティファクトシナジーを生かしやすいカラーリングは思った以上に勝ちやすいデッキを構築できる。

代表的なコモン

赤と言えば火力とアーティファクトシナジー。
赤いデッキで優先的にピックしたいカードと言えばこの3つ。

赤の代表的なコモン

電圧のうねりは非常に軽い火力であり、さらに能動的にカードを生贄に捧げる(実験統合機など)こともできるカード。
神の火炎は焼尽の猛火を彷彿とさせるカードで、赤いデッキの課題である最後の数点を削ることもできる優秀な火力。

懐かしバーン

実験統合機は赤の貴重なアドバンテージ源で各種のカードとシナジーを形成する。鬼流の金床との相性の良さは特筆に値するほどで黒赤デッキを構築する際は是非欲しい。
この他鉄蹄の猪も使いやすいカード。魂力での押し込みも強いし、本体素出しも強い。若干バレやすい側面もあるが、バレていて尚強いカードである。

ブモー!

ピックについて

赤いデッキをピックするという事はそれ相応のリスクがあることを理解しておく必要がある。それは何かというと卓の許容人数が非常に少ないという事。赤いデッキで強いデッキになりやすいのは黒赤、時点で青赤だ。
それらはアーティファクトシナジーをふんだんに使ってデッキ構築をしていくことになるが、特定の色で特定のアーキタイプのカードだけを使うため色が被ると希望するカードが流れてこず弱いデッキが誕生してしまう。
それらを踏まえたうえで赤をやる動機と言えばそうレアだ。
赤には魅力的な強力なレアカードが複数ある。

魅力的なレア達

弱カラーの赤とはいえこの辺のレアは別格でめちゃくちゃ強い。ただしこの辺のレアから赤を目指してふんわりピックしているとすぐ駄デッキが完成する。
赤には目指すべきルートが3つあると考えている。
青赤・黒赤・そして赤単だ。(白赤と赤緑については後述する。)
青赤は兎にも角にも熱心なメカ乗り。メカ乗り自体は結構流れてくるので見たらピックして、そのほかは火力と飛行クリーチャーを優先してピックしていく。メカ乗りを駆使して忍術と絡めて手数で勝負する形のデッキを目指したい。

青赤の鍵

黒赤はアグロというよりミッドレンジ気味で構築すると良いデッキになりやすい。霜剣山の製錬者や鬼流の金床がキーカードになりやすいので見かけたらピックしていき、それらが取れたら軽めのアーティファクトや火力を中心にピックを進めていく。勤勉の神は終盤でも流れてくるカードだが、黒赤デッキとは非常に相性が良いうえにスタッツも優秀なので1-2枚はピックしておきたい。

シナジーが豊富

最後に赤単だが、とにかくアグロ。マナカーブは1マナに比重を置き序盤からダメージを与えていく形を目指す。止まったら負けなので鉄蹄の猪や憤怒の贈り物で無理やりダメージを与えていく。

赤単サンプル

色の特徴

最近のセットの中では一番といっても過言ではないぐらい恵まれている緑。
兎に角使えないカードが少なくスタッツも高めに設定されている。
エンチャントシナジーが多めで目が行きやすいが、実は侍や忍者もいたりと各色の組み合わせでシナジーが発生しやすい。

侍・忍者・忍者

いつもの緑ならスタッツは高いけど結局飛行にやられる形なのだが、今回は非常に多くの到達持ちもしくは到達を付与できるカードがあり飛行への耐性もそこそこある。
それに加えて非常に強力なエンチャント・アーティファクト除去の古代への衰退やロングゲームにめっぽう強い更生の季節などがコモンにありどの色との組み合わせでも使いやすい色となっている。

代表的なコモン

正直緑には使えるコモンが多すぎるので3枚に絞るものでもないが、あえて3枚に絞るのであればこのあたりか。

代表的なコモン

達人の咎めはこの環境では貴重なインスタントタイミングでの除去。自分のクリーチャーを除去されると不発になってしまうリスクもあるが、しげ樹の牙などの接死クリーチャーの愛称は言わずもがな。
せし郎師匠の伝承は当初は重いうえにクリーチャーが出るのが遅いので弱いカードかと思っていたが、5/5警戒・速攻が思ったよりも強く自軍強化の能力もあり使いやすいカードだった。
しげ樹の牙はいつもよくありそうな1マナ1/1接死かと思ったが、今回忍術があるためいつもならスルーする1点も馬鹿にならず、エンチャントシナジー系のカードが多いため思った以上に活躍する1枚。1マナと軽いため地熱の神で戻しやすいのもメリット。

ピックについて

緑には大きく分けて白緑系の殴るデッキと緑黒をはじめとする緑多色を含むコントロール系のデッキの大きく2系統がある。
向かう方向により各種カードの優先順位は変わるが以下の3枚のアンコモンは基本的には緑をやっているのであれば喜んで取りたい。

ただ強アンコ

白緑系のデッキはエンチャントシナジーを軸に構築していくことになる。
具体的には1マナの気前のいい訪問者からのエンチャント連打で場を圧倒していったり、樹海の自然主義者経由で重めのエンチャント(英雄譚や大狸など)を早めに出して盤面を有利に進めていくなどだ。そのためピックは基本的にエンチャント属性のカードが中心となり英雄譚は特に優先的に取っていきたい。注意点としてはマナ加速してもゴールがないのでマナ加速系のカードはあまり使わず殴れるクリーチャーで埋めたい。
精霊との融和はデッキ全体がエンチャント中心で構成されるため強めのサーチとしての役割を持つので優秀。
地熱の神は英雄譚や神憑く相棒を戻すことでアドバンテージとライフ回復を行えるため非常に強力。

戻して再利用したい。

黒緑は単純に黒と緑のカードパワーが高いため黒の除去及び英雄譚と緑のクリーチャーを展開していくだけでも十分に強いデッキになる。クリーチャーについては代替が効くので除去や英雄譚を優先してピックしていきたい。

その他緑系はいくつかパターンが存在するが、融合する成長を使ってマナを伸ばし、皇国の契りや巨大な空亀をタッチするランプ戦略は各種レアをタッチしやすくロングゲームに強い構成のため人気。必然的にロングゲームを目指す形になるので更生の季節は1枚は抑えておきたい。融合する成長も必要なパーツではあるが優先順位を上げて取るものでもないので取れるときに取るといったイメージで序盤を耐えるカードだったりカードパワーの強いカードを優先させたい。

マルチとアーティファクトについて

マルチのカードはその色の組み合わせのカラーテーマに沿った能力になっておりそのどれもが基本的には強力。ドラフト中に回ってきたらその色の組み合わせをしている人が上家方向にはいないのかもと推測することもできる。

アーティファクトは機体や装備品、アーティファクトクリーチャーと生態学者のテラリウムやネットワーク端末などの色マナサポートカードなどがある。

よく使われるコモン

上にあげた3枚は比較的色々なデッキで使われるコモンである。
忍者の苦無は珍しい本体に当たるアーティファクトで、コストも軽く使いやすい。装備するだけで改善したことになるので各種改善シナジーとの相性も良い。
探照灯の相棒はかつての空中生成エルドラージを彷彿とさせるカードで、飛行のため忍術で出し直しすることも容易で盤面を作りやすい。惜しむらくは出てくるトークンがアーティファクトでないことぐらいか。
神社の世話役は祭殿を持ってくるほうにフォーカスされがちだがこの環境にはオーラ呪文が数多く存在するためそれらを状況に合わせてサーチ可能という事で使い勝手の良い1枚。ねじれた抱擁や融合する成長、調和した出現や仲裁者の拘束などがよく持ってこられるカード。

各色の組み合わせとデッキサンプル

これまで各色について紹介してきたので、ここからは各色の組み合わせにおける目指すべきデッキをサンプルをベースとして説明していく。

白青

サンプルデッキ

白青は1マナ域に2種類の飛行クリーチャーがおり忍術の種には事欠かない。
目指すべき方向としては序盤から飛行を中心にクロックを刻んでいき月罠の専門家や皇国の契りで地上を固めて殴り切るという形だ。
次元切開は月罠の専門家で再度バウンスしても良し、英雄譚に対して使ってインスタントタイミングで誘発させることもできる面白いカード。
全体的に小粒になりがちなので装身はデッキとかみ合うため複数あっても採用できる。
全体的に飛行クリーチャーが多いので魅知子の真理の支配がもし取れたらデッキ構築時にある程度意識してエンチャント及びアーティファクトを取ることで絶大な効果を発揮する。

白黒


サンプルデッキ

白黒はエンチャントとアーティファクトをコントロールしている場合にボーナスが付くという色の組み合わせで、基本的には白と黒のいいとこどりといった形だ。
ちなみにそこまで気にして構築する必要はないが、秩序の柱、直美は条件を満たしているといないとで大きく性能が異なるのでこういったカードが取れているのなら気を付けてピックと構築を行いたい。
まずエンチャントに関してはほっといても取れるのでそこまで気にしなくてよい。英雄譚がカードパワーがあるため進んで取りに行くし、仲裁者の拘束なども場に残りやすい。
注意する必要があるのはアーティファクトだ。黒にアーティファクトクリーチャーは一定数いるとはいえ場に残りにくかったり数が取れないことがあるので、アーティファクトクリーチャーや苦無などでもある程度確保できているとよい。

アーティファクト代表

目指すべき形としては、ウイルスの甲虫や神憑く相棒などで相手とのアドバンテージ差を広げていき、相手の主要なクリーチャーを除去して息切れたところを攻め込むといった形を目指していきたい。
お前はもう死んでいるは軽量クリーチャーに1/1が多いこともあり使い勝手が良い。

白赤

サンプルデッキ

今作で一番の問題児と言われる白赤。ありとあらゆる侍を試した結果、結局一番強いのは侍にたよらないボロスアグロだったというオチ。
1マナの蛾乗りの巡回兵から展開し永岩城の模範、3ターン目に祖先の刀を付けて攻撃したとしても攻撃したクリーチャーを除去されたりと全然強い動きにならず、ならばと無双の侍のコスト軽くなる効果を使っての皇国の契りなど試したものの序盤の動きがそもそも強くなく普通に負けるという。
侍単体のスペックが攻撃に向いておらず(1/3や2/3)白赤が本来やりたいビートダウンとかみ合わない・祖先の刀が付け替え含めて非常に使いづらい・1体で攻撃する制約に比べて侍の恩恵が弱すぎるなど様々な問題があった白赤侍。
ならばと侍無しボロスアグロを試したところレアリティの高いカードさえ取れていれば結構いけることが判明。結局赤の火力と白と赤の軽量級クリーチャーは優秀なので侍シナジーを一切見ず単純にボロスアグロと割り切って構築するのが白赤での勝率を担保する手なのかなと。

それでも白赤侍で勝ちたいのであればレアリティの高いカードをたくさん取り、孤独な鍛錬でアドバンテージを稼いでミッドレンジに近い形で戦う形をお勧めしたい。

白緑

サンプルデッキ

青黒・緑黒に並ぶ人気の色の組み合わせである白緑。いくつか組み方があるがサンプルにあるのはオーソドックスなエンチャント構成。早い段階で空に祝福されし侍を展開し速やかに殴り切る形となっている。
形は違えど白緑のエンチャント軸のデッキはエンチャントシナジーをどこで生かすかが鍵となっており、空に祝福されし侍や気前のいい訪問者、魅知子の真理の支配等エンチャントシナジーの中心となるカードをいかにピック出来るかが肝要である。
ピックの方針としては鍵となるカードは最優先でピックし、英雄譚などの強力なエンチャント、その後は神憑く相棒などの軽めのエンチャントクリーチャーを取っていきたい。

サンプルデッキ②

気前のいい訪問者で+1+1カウンターをばらまいて歩行する摩天楼を早めに出す形。こんな組み方や、ランプ気味に組んで皇国の契りを連打するような組み方も可能なので色々な構築を試してもらいたい。

青黒

サンプルデッキ

押しも押されぬ人気の青黒忍者。
ポイントは攻撃を通すこととその後継続的に攻撃を続けることができること。
ネットワークの錯乱者などによって最初の攻撃を通して忍術で忍者を場に出すことは容易にできるが、その後継続的に攻めを継続できなければ意味が薄い。
そこで役に立つのは鷲掴む苦悩や装身などだ。前者は除去効果こそ薄いものの忍術した後の攻撃を通す際にも役に立ち、後者はどうしても線が細くなりがちな青黒のコンバットをサポートしてくれる1枚。
ピック時のポイントとしては上記を踏まえて1-2マナの回避持ちのクリーチャーを意識することや攻撃を通せるカードを優先的に取ることが挙げられる。

青赤

サンプルデッキ

青赤はアーティファクトシナジーがテーマになっており、それらを赤の火力と青の忍術要素でサポートする形になる。
こと青赤においては熱心なメカ乗りが序盤からの2点クロック・後続の展開及び忍術後の再展開への寄与と重要なパーツとなっている。
ピック時のポイントとしては1マナ2マナ域のカードを厚くとり手数を多く戦うことを目指したい。
青赤を序盤から目指してドラフトしていくことは珍しく、赤の強いカードから入り中盤で熱心なメカ乗りが流れてきて青赤といった形から入るのが理想。青赤といったカラーリングは卓の許容人数が少なく色被りしてまでやる色ではないので卓1である自信があるときに踏み込んでいくぐらいが望ましい。

青緑

サンプルデッキ

青緑はテーマとしては魂力と忍者となっているが、何をどう組めばいいかが少し難しい。
緑は比較的重めでスタッツのいいクリーチャーが多いが忍術でそれを戻すとなると本末転倒となり使いづらく、魂力は強いカードも多いがそれでデッキを構築するとなると難しい。
勿論大狸や巨大な空亀を更生の季節で戻す動き自体は強いもののそれ以外の部分でのシナジーが出しにくい。

ほぼ無限

そのため目指すべき方向は基本的にはランプで、おのずと色が足しやすくなるので皇国の契りや白除去をタッチしてバントにしたり、歩行する摩天楼と旋風脚のコンボを狙うなどマナを生かした構成にしたい。
そのためには序盤を生き抜く必要があるため、序盤もある程度厚くとっていく。しげ樹の牙や竹林の射手は序盤を支えるカードとして十分であり、更生の季節でついでに回収しやすことも含めて優秀。

ランプ以外の選択肢としては青緑の忍術寄せ構築も一応ある。

サンプルデッキ②

とぐろ巻きの忍び寄りをうまく使って全体を強化したり、英雄譚を忍術で戻すことでアドバンテージを稼いで攻めていく形。
青黒などに比べると回避持ちの多さなどで若干やりづらさはあるが、見た目に反して意外と粘り強い戦いができる。

黒赤

サンプルデッキ

黒赤にもいくつか構築のパターンがあるが基本的にはアーティファクト軸に構築していくことになる。
キーカードがアンコモンになるが鬼流の金床や霜剣山の製錬者が取れた場合はサンプルデッキのような形で構築すると面白い動きができる。
地下街のたかり屋で出た宝物トークンを3/1にしてついでに1/1トークンが出て~などだ。
それ以外には侍シナジーを使った以下のような構築もある

侍シナジーとディスカードシナジーを活かした形。基本的なレアリティは高いものの不人気カードが多く意外と回ってきやすかったりする。
悪忌の浪人は白赤だと攻撃力不足でイマイチだが黒赤だとミッドレンジ気味の構築になるので使いやすい。

黒緑

サンプルデッキ

黒緑も人気の色の組み合わせで勝率の高い組み合わせとされている。
黒の除去と肉質の良い緑の組み合わせでシナジーとかよりもカードパワーで戦うイメージ。
黒緑のマルチのアンコモンである闇叫びは場に出た時にパーマネント回収できこれを忍術や地熱の神でバウンスすることで使いまわすことでさらなるアドバンテージを稼ぐことができる。
アドバンテージも稼げて単純なカードパワーも高いカードが多いので強いデッキができやすい。半面黒緑は参入するカードも多く競合しやすくもあるので色の流れを見て判断したい。

赤緑

サンプルデッキ

赤緑も構築が難しい色の組み合わせ。
改善がテーマになっているが、ひと手間かかる割に改善してメリットのあるカード自体が少なく使いづらい。アドバンテージをとれるカードも少ないので速攻などを活かした短期決戦向けのデッキ構築を心掛けたい。
活力の温泉は改善しているクリーチャーが速攻を持つカードで、これを活かしてのデッキ構築が赤緑の鍵となっている。止められる大蛾や再利用できる地盤の神あたりは相性が良い。
ピックの方針としては序盤の活力の温泉から入るというよりはカードパワーの高いカードを取っていき、中盤に流れてきた活力の温泉をピックして目指す形でいき、短期決戦を目指すため低コストのクリーチャーや神の火炎、鉄蹄の猪などを優先的にピックしたい。

おまけ:気を付けるべきコンバットトリック

どう考えてもチャンプアタックをしてきた場合は大体これ。ただ通すと忍術されるリスクがあるので差し出すクリーチャーは考えたい。

白のコンバットトリックと言えばこれ。わざとらしい2マナ残しはこれを疑いたい。

青系で人気のコンバットトリックはこれ。わかっていても対処が難しくキャントリップもされるのでしてやられた感が強くなる。

急にトランプルが付くので強いことは強いがタフネスが1しか上がらずバレると少し使いづらい。

今作最強のコンバットトリック。相手の除去を交わしたりギリギリのライフレースを2点ゲインで制したりと幅広く使えて裏目が少ない。

勝率を上げるために

結局のところこの環境ではどうしたら勝率が上がるかについても少し書いておこうと思う。
前述しているようにこの環境の人気どころは青黒・白緑・赤黒で、それらは人気もあり、勝率もある上で卓の許容人数が多い。それはコモンにその色の組み合わせでプレイアブルなカードが多いことに由来する。
その他の色はそれらに比べると卓の許容人数が明確に落ちる。
この環境は色選びがいつにもまして大事な環境であるという前提の上で3つ勝率を上げるための方法を記載する。

①軽い気持ちで赤に行かない
②とにかく英雄譚を取る
③シナジーの薄いカードを極力採用しない

①軽い気持ちで赤に行かない
赤いデッキを選択する場合はかなりの覚悟と色被りしない自信が必要。ただでさえ難しい色だが、色被りしてカードが足りなくなると途端にデッキが弱くなる。黒赤はまだマシだが、白赤・青赤・赤緑あたりは色被り=地獄と言ってよい。
序盤に炎の排出などが流れてくるぐらいで赤に参入するのは危ない。5手目以降に赤系のマルチが流れてきてやっと検討するぐらい慎重になりたい。

②とにかく英雄譚を取る
これはわかりやすく表現しているが、基本的にこの環境の英雄譚はカードパワーがすべからく高めに設定されている。通常の除去が1対1のカードとすると例えば梅澤俊郎の生涯は最大1対3交換が可能なカードとなる。これは極端な例だが意識として英雄譚は強いという認識を持っておいたほうが良い。

③シナジーの薄いカードを極力採用しない

いつもなら優秀なのだが

樹海の練習生というカードがある。このカードはブロックするかされるたびに+1/+1修正を受けるカードで、実質ブロッカーとしては3/3の効果のあるカードだ。2マナという事もあり通常のセットのリミテッドであれば立派に2マナ域を埋めてくれただろう。
だがこの環境では強くない。残念ながらこのクリーチャーはエンチャントでなければアーティファクトでもない。持ち合わせているシナジーは侍とブロックされにくい特性を利用しての忍術シナジーぐらいだ。

シナジー多めの緑コモン

上記の3枚は緑のコモンで比較になりそうなカードだが明確にこれらのほうが各種のデッキで採用されやすい。軽い2枚はエンチャントで且つ序盤のブロッカー性能が高く、軽いため地熱の神で戻しやすい。調和した出現は少し重いが、環境的に4/5というサイズが強くオーラでもあるので神社の世話役でサーチすることも可能だ。もちろんデッキによっては樹海の練習生のほうが強く使えるデッキも存在するがそれを見極めてピックしないとデッキが弱くなるという事の例として紹介した。このようなカードがこの環境にはたくさんあり、自分のデッキの方向性に本当に合うのかを考えた上でピックしてほしい。

最後に宣伝とか。

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では~

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