【横浜DeNA】春季キャンプで見えてきた松尾汐恩の長所と課題

2月も中盤に入り新人の状態が分かってきました。
DeNAは昨年ドラフト1位指名の松尾捕手が連日記事になるような注目ぶりですが、春季キャンプもここまで来て、徐々に松尾の長所や課題が見えてきました。

対応力高い打撃・盗塁阻止できる強肩

松尾の長所として見えてきたのが、対応力の高い打撃です。

キャンプ初のシート打撃では京山・三浦銀二と対戦しましたが、そこで2安打を放っています。キャンプ序盤とはいえ、プロの投手相手にしっかりと打ち返すことができた対応力は素晴らしいです。

また、その後に行われた紅白戦では、安打こそ無かったもののセンターへ強い打球を放っています。この時はセンターの神里選手の好守に阻まれましたが、ここでも内容のある結果を残せました。

そして強肩を発揮する場面もありました。

13日のヤクルトとの練習試合で、ヤクルトの元山選手の二盗を強肩で刺しました。
京山投手のカーブを捕球してからの送球なので、肩が強くなければ刺すことはできなかったでしょうし、自慢の強肩を対外試合でアピールできました。

これらが松尾の現時点での長所で、高卒ルーキーでこうした結果を残せているのはやはりドラフト1位だと思わせる実力を持っていますね。

捕球技術に課題

反面、松尾が改善しなければならない課題もはっきり分かってきました。
それが捕球技術です。
春季キャンプでは伊藤光や戸柱と並んでブルペンに入ったり、捕球の練習をする機会がありますが、2人と大きく差があるのが捕球技術です。
伊藤光・戸柱はミットを動かさずに安定した構えから捕球できていますし、球を手ではなく身体で止めに行く瞬時な動きができています。

松尾はこの2人に比べるとまだ捕球が不安定で、球を手で取りに行こうとする動きも見られました。
こうした動きはヤクルトとの練習試合でも見られ、捕球できずに後ろに逸らす場面がありました。

捕手の場合、打てたり刺せることで評価が上がりますが、捕球が不安定だと捕手として試合に出せません。
捕手にとって捕球は必要最低限の技術で、打てたり刺せたりする以前に身につけなければいけないものです。
松尾の場合は高校時代から捕手経験が少ないので、仕方ない部分かもしれませんが、だからこそ捕球技術を磨いていかないことには将来の1軍捕手は無理でしょう。

よくロッテの松川を比較に出されますが、彼の場合は打撃で結果を残せなくても、守備で安定していたので1年目からあれだけ1軍で起用されました。
松尾の場合は逆で、守備の要の捕球技術にまだ課題があるので、松川のように1年目から1軍でというのは厳しいです。

将来の1軍正捕手を期待しているからこそ、今はしっかりと捕球技術を身に着け、捕手として活躍できる土台を作って欲しいですね。

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