中畑元監督と高田元GMの関係

テレビ東京の記事で中畑元監督へのインタビュー動画が挙がっていた。

内容に関しては、今回オリックスの西村監督がシーズン中に辞任したことを受けて、中畑さんがDeNAの監督時代のGMとの関係性や監督を辞任した経緯などが、インタビュー形式でまとめられている。こういう話を直接監督経験をした本人から聞けるのは貴重であり、自分も興味を持って動画を見ていた。以下に概要と感想をまとめてみる。

中畑監督辞任はどのようにして決定したか?

中畑さんは2012~2015年までの4年間DeNAの監督をしていたが、4年目のシーズン終了時に、監督を辞任することとなった。この時オーナーやGMから直接辞任の要請があったのか、ということに関しての話で、中畑さんはオーナーやGMからの辞任要請は全く無く、むしろシーズン中から続投要請をされていたということだった。この年は交流戦前までは非常に調子が良く、貯金も最大11までになっていて、そのタイミングで続投要請があったとのことだ。ただ、当時の中畑監督自身は現在の成績は他球団の弱い部分とたまたま当たってただけで、ここから厳しい戦いになることをオーナーに伝えていた。実際、その通りになってしまい一気に最下位に転落してしまったが、オーナーや球団としては中畑監督続投の意向はずっと持っていて、中畑監督自身が成績悪化のけじめをつける形で辞任を申し出た、という話だった。

シーズン通して戦うことの難しさが分かってることや、4年間の成績が奮わなかったことに対してのけじめをつけるために辞めたということなど、プロの厳しさと人情を兼ね合わせた中畑監督らしい決断で、やはり人間味溢れる方だという魅力を改めて実感した。

監督在任中のコーチ人事について

DeNAのGM制になってから、コーチなどの人事面は監督ではなくGMが決めるという話は前々からあったが、この点についても中畑さんから直接話を聞くことができた。やはりコーチ人事はGMは決めており、中畑監督が呼ぶことができたのは高木豊元コーチぐらいだった。この点についてどう思っていたか質問があったが、監督とGMでの見方の違いというのがここで分かった。
監督としては自分と気心の知れたコーチで固めた方が、采配しやすいというメリットがあるが、GMとしてはそれぞれのコーチについて身辺調査を行って問題があるかどうかチェックする必要があるし、高田さんも中畑さんも元巨人ということで、巨人カラーをこれ以上DeNAに浸透させないようにするという意図もあった。それらを考えてコーチを選定していたので、なかなか監督の思い通りに人事を決めるというのはできなかったのだろう。この点を中畑監督も分かっているからこそ、4年間も監督を続けられたのだと思う。

GMと監督の仲は?

上記の話の次に、インタビュアーがやや意地悪く「GMが呼んだ人なら、監督よりもGMの顔色を伺うようなことは無かったか?」という質問をした。

これに対しての中畑さんの回答が、個人的に1番嬉しかった。

「GMと俺はめっちゃ仲良かったから」

「GMは俺を監督にしてくれた恩師だから」

「GMとは腹割って話ができる。全部」

「戦力が整ってない時に負けてても、GMの方から謝ってくるぐらいだったから、人間関係としては最高」

GM制について、GMと監督の不仲説やネガティブな点を取り上げる人はまだまだ多い。ただ、高田GMと中畑監督の関係は周りの評価はともかく本人たちは最高のパートナーとしており、お互いがお互いを支え合っていたと言っても良い。中畑さんが何でも素直に話す人だからこそ、この話に嘘は無いと分かるし、こういう関係性でやっていたことがとても嬉しかった。


大まかにまとめると以上の内容になっていて、短い動画だけどとても見ごたえがある内容だった。中畑監督と高田GM、やはりこの2人がいてこそベイスターズが立て直せたんだと。GM制の基盤を作って安定させたのは、この2人の信頼関係があったからこそなんだと。そういうことが改めて分かって、非常に嬉しい動画だった。

まだ見てない人は是非1度見てみることをお勧めします!

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