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【横浜DeNA】戸柱残留による3つのメリット

2023/11/14、FA権を取得した戸柱選手が権利を行使せず残留することを決断し、自身のInstagramで発表した。

DeNAファンとして、戸柱選手が残留を決断してくれたことは非常に嬉しい気持ちだ。

戸柱選手には、人を惹きつける人柄の良さがある。
顔は武骨でコワモテな感じだが、性格は優しくチームメイト想いで、ファン想いでもある。

そんな人柄的な面でも残留は嬉しいが、戦力として見た場合でも、この残留は非常に有益だ。

なぜ戸柱選手の残留が良いのか?
3つのメリットをまとめてみた。


戸柱残留による3つのメリット

①捕手陣の戦力安定化

まず1番大きなメリットと言えるのが、戸柱を含め今年の1軍主力捕手たちが、来年も誰1人欠けることなく残っていることだ。
これは戦力の安定という意味でとても大きい。

DeNAは1軍捕手を戸柱・伊藤光・山本の3人で併用していて、この併用でシーズン通して安定した捕手成績をキープしていた。

今年の1軍捕手の守備イニングをグラフで表すとこうなる。

シーズン後半に山本が積極起用されて、戸柱は特例2023で抹消となったため山本の起用が1番多くなったが、それ以外は3人共ほぼ拮抗した起用になっていた。
つまりDeNAの場合、この3人以外の捕手は1軍経験が殆ど無いシーズンだった。
益子が1軍に上がってきたが、起用されたのは2イニングのみでまだまだ1軍戦力として見られていない状態だ。

こうなると、3人のうち誰かが抜けてしまうと戦力的に不安定になりやすい。

仮に戸柱が抜けていたら、戸柱の分を山本と伊藤の2人で補わねばならないが、伊藤も体力的にそこまで沢山出ることができないため、山本に負担が集中することになっただろう。
そうなると山本が不調になったり故障してしまえば、2軍から1軍経験が殆ど無い捕手が上がってくることになるため、捕手成績が大幅に低下するのは確実だ。

山本は今年1軍で活躍したが、あくまで併用起用の中で8・9月の期間に限った活躍であり、シーズン通して任せられるほどの実績がない。
逆に戸柱はこれまで1軍正捕手として起用されてきた実績があり、しかも故障離脱が殆どなかったので、いざという時にとても頼りになる。

いずれ山本に台頭してきてもらいたい想いはあるが、今は戸柱がいないと捕手を安定して運用することが難しいだろう。

なので、戸柱の残留はとても大きい。


②強打の左打者・一塁守備にも取り組む

打撃面でも、戸柱の打力は期待できる。
今季の戸柱は181打席 打率.242 5本塁打 OPS.690という成績だが、本塁打のペース(打数/HR)は佐野や大田よりも早い。
OPSでも戸柱より上回ってる打者(100打席以上)は宮﨑・牧・佐野・ソト・山本しかおらず、チーム内では結構打てる方だ。

この打力は是非活かしたいところだが、戸柱は今年一塁守備にも挑戦していて、出場機会を増やそうと努力している。
もし戸柱を一塁で起用できれば打力を活かしやすくなり、チームにとってもプラスになることは間違いないだろう。

来年は戸柱が守備だけじゃなく、打撃で活躍する場面も増えることを期待したい。


③期待の高卒捕手・松尾の育成

戸柱残留は育成面でも実は良い影響がある。
1軍捕手が安定するのは①でも説明したが、これによって2軍で育成が必要な捕手をじっくり育てられるようになる。

具体的には松尾 汐恩の育成で、ドラ1だからといって焦って1軍で起用する必要が無いのは良いことだ。
松尾はドラ1で、1年目の今年は2軍でかなり良い成績を残せたが、それでも高卒捕手が1軍戦力として定着するには時間がかかる。

それをまとめた表が以下のものだ。

これは1軍でレギュラーとして定着した高卒捕手の1~5年目までの成績をまとめたものだが、実際に1軍でちゃんと戦力として起用されてくるのは、大半が4年目以降になっている。

一応、1年目から起用されてる捕手として谷繁がいるが、成績を見ると正直1・2年目は育成目的で成績度外視の起用になっていて、実力で起用されるようになったのは3年目・5年目ぐらいだろう。
炭谷も1年目に積極起用されたが、2・3年目は2軍起用がメインになっていて、高卒3年目までは育成期間と言える。
例外として森友哉が2年目から1軍レギュラーを掴んでいるが、この時点では打撃力が評価された指名打者での起用になっていて、捕手としてはまだ実力不足な状態だ。

こうした歴代のレギュラー定着捕手の成績を見ると、松尾も2年目から1軍起用はまだ早く、早くても3年目・通常で4年目以降に1軍に定着してもらえれば良いだろう。

なので松尾が1軍定着するまでの期間、1軍捕手は安定してもらわねばならず、戸柱のように安定感のある捕手にいてもらうのは重要だ。
戸柱には少なくともあと2~3年は1軍捕手として定着してもらい、松尾が上がってくる際は松尾が超えるべき壁として立ちはだかってほしい。

ちなみに松尾は今オフ、戸柱と自主トレを行う。

戸柱や巨人の大城捕手が一緒に自主トレしているところに、松尾が志願して参加することになった。
同じチームの先輩捕手なのでお願いしやすい環境ではあるが、実際に松尾が戸柱のことを慕っているのが分かる話だ。

松尾が今後、1軍正捕手へ向けて成長していくためにも戸柱の存在はとても大きく、戸柱がチームに残留したことで安心して育成できるようになった。


以上が戸柱残留による3つのメリットになる。
戸柱が残留したのは本当に大きく、是非ともこれからも長く活躍してもらい、現役生活を終えた後はチームのコーチとして残ってもらいたい。


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