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歌舞伎座6/11「義経千本桜」の感想

【木の実】人生初(たぶん)の花道カブリ付き席で!
何が嬉しかったかちゅーと!!
やはり、千之助丈の小金吾を間近で見られた事に尽きますね、花道(揚幕)の出はお父様の孝太郎丈(若葉の内侍)&種之助丈の激カワ六代君のキラキラ母子に気を取られて見逃したんですけど…
敗れた平家サイドの逃避行だから、花道の途中で小金吾が追っ手の様子を伺うために一旦立ち止まって、振り返ってくれたんですよね…目の前に凛々しい若侍、美の化身かと思いました…(白目)

【木の実】モチロンいがみの権太=仁左衛門丈は
相変わらず天下の美男でした!2月「霊験亀山鉾」の虚空に引きずり込むような色悪とはまた別の、柄悪いチンピラなんですけど…
小金吾一行に仕掛ける悪事もなんかセコい、でもとっても楽しそうに演ってらした、はまのが若い頃には気づかなかった剽げた味わい=ぶっちゃけ面白さにモウ夢中です☆
お孫さんの千之助丈と盗った盗らないでワチャワチャしてるとこ、2人とも顔が良すぎてビジュアルまぶしすぎて、やり取りが全くアタマに入ってこなかったっす~眼福眼福(笑)

【木の実】吉弥丈の小せん、やはりとてつもなく
上手くて唸った!!夫=権太の悪事が許せない、腹が立つけど別れらないんだよね~惚れていて離れられない(面食い?)のが、とてもよく伝わってきました!夫に「金が必要で悪事に手を染めたのは、お前のせいだ」て言われても、自分の前身(遊女)の見受け金のせいだから逆らえない切なさ…
花道で権太と仲良く引っ込むイチャイチャを目の前で見られて幸せだった~あれだけでお釣りが来た、ご馳走様でした♡

【木の実】権太の息子・善太郎役の秀乃介丈も
超弩級めっっっかわ~~~もうね登場、1人で無心に遊んでるのをお見た瞬間からオバチャン心臓をわしづかまれた!!パパに「家に帰ってきて」てねだるあれも反則、ギブギブ!
それにしても…4歳男児が舞台でずーっと静かに座って、大きな声でちゃんとセリフを言って…どーゆー事!??もう天才子役の域を超えてる、神ですか?

【小金吾討死】いやぁ千之助丈、今回は大役ですな…
「木の実」の段では権太に騙され、斬ってしまおうかと思っても主(若葉の内侍)に止められ無念のうちに金を渡して、調子に乗った権太が言いたい放題(ヒドイ)でも苦渋のうちに耐え忍び…
「小金吾討死」の段はぶっ通しでセンター、大立ち回りの挙句に八方に張られた縄の上で見得を切って、主には瀕死で「逃げてくれ」と説得し…
4月に明治座で見た時は絶世の美女(女役)だった、それも良かったけどアレ~とか言って泣いてる役だったので…そのギャップにも!撃たれました!!

【小金吾討死】カッコよく戦ったり必死で訴えたりと、
様々な千之助丈を堪能したワケですが…義経千本桜を見るのはモチロン初めてじゃない、当然「小金吾討死」も何度か見てるけど、今まであんまり印象に残らなかった…原因を今回、初めて理解しました~
この場面て、“小金吾役者を観客に魅せる”トコなんですな、改めて年譜を見てみたら注目の若手が充てられてる、たまたまはまのに刺さらなかっただけでした(笑)

【すし屋】壱太郎丈がデキル人なのは知ってた…
4月に見た新・陰陽師では妖しく哀しく美しい滝夜叉姫、それをまた180度引っくり返すお里キターーー!!
とにかく可愛い、めちゃくちゃ可愛い、弥助に夫のシュミレーションしてる時のあの嬉しそうな表情、自分でお布団ひいちゃって「早く寝よう」とせがむ仕草、トドメが権太に「兄(あに)さん、ビビビビビィ」…なんだあのLovelyな生き物は(七転八倒)
でも、そっからが辛かった!!愛する弥助の妻が現れ実は平家の公達と知った時と、権太の死に対する悲嘆が…誰か~誰か、お里チャン幸せにしたげて~頼んだ!(涙目)

【すし屋】孝太郎丈は!!本日も素晴らしかった、
以上、解散!!!
…もとい、舞台上では若葉の内侍は実は仕どころがあまり無いんですけど
ご本人が筋書で「どれだけ心細い思いをして」と語ってらしたように、高貴な女性が幼子を連れて源氏の目をかい潜りながら旅をして、途中で護衛の小金吾も亡くし…
でも最初の登場、揚幕から現れた瞬間に、意志の強さと気高さを感じて恐れ入りました!この方の演じる、愛情も知性もある凛とした母親が大好きなんですが、今回もちょっとお里にジェラシー感じたり、権太の真情に涙したりと、要所要所で情感が伝わりました~好きです!!(告白n回め)

【すし屋】六代君の種太郎丈も可愛っすよモチロン!
花道からの初登場で、豪華なお衣装が似合って生きた五月人形のようでした…
でも相変わらず演技派ですな、歌舞伎の子役は基本的にセリフも一本調子で感情は表さないんですが、そんな仲での、あの父君を心配する様子が…うっっオバチャン目からちょっと水が出た…

【すし屋】うぅ、縛られた小せん&善太郎ツラッ…
涙を流しながら別れを告げる(しかも「お金を払うの忘れないように」ってあれズルい)権太にオバチャンもらい泣き、これも普段の3階席からは見られない光景…
父親に首をプルプル振ってみせる秀乃介丈の健気さが最of高でしたね、くり返しますがあの名演技で4歳って?どーゆー事??(混乱)

【川連法眼館】ブランク以来、初の松緑丈でありますが…
彼の狐忠信、辰之助襲名で見た記憶があったんですよ30年以上前、彼はまだ10代で声変わりが終わってなくて…
でも調べてみたら襲名興行は「対面」曽我五郎で、狐忠信は翌年の国立小劇場なんですよね、お父様とお祖父様を相次いで亡くして、なんだか痛々しかった思い出が…
久々に拝見して、当たり前ですが頼もしく威風堂々たる忠信でした!父母への思いを表すところがちゃんとキュートなところも好きだった…一緒に見てた配偶者によると「松緑が1番よかった、目ヂカラがすごい」と
で!!一緒に出ていた亀井六郎は、ご子息の左近丈だったんですね~もう17歳!?「力強くて若々しい、立派な舞台姿だなぁ」て思った人なんですよね、紀尾井町系の音羽屋も安泰だ~♪

【川連法眼館】去年あたり、ブランクから歌舞伎に
復帰してから魁春丈にご縁がある、静御前が揚幕から現れた時の、愛する人を一途に追い求める目に感動しました!
この方を見ていてツクヅク感じるのは「大成駒の品格」、馥郁としたたたずまいに毎回ハッとさせれらます。
 あと以前は気づかなかったんですが、周りの人々を見る目つきに「この方きっと心の優しい人なんだろーな」って思います。あといつも楽しそうですね、年齢を重なるほど芸の味わいが深まる歌舞伎役者あるあるです
義経の時蔵丈もお久しぶり、息子が小学校の時に参加した国立劇場の子ども歌舞伎教室で、熱心かつ気さくに指導してらしたお姿が思い出深いですが…
大好きな方々の美しい並びが見られて、とても素晴らしい観劇となりました~☆

【追記・6/22扇獅子】
急な予定変更のおかげで歌舞伎座昼の部「扇獅子」観劇〜♪
福助丈をどうしても見たくて、拍手を贈りたくて、都合がつかず諦めてたから嬉しかった!!
実は歌舞伎観劇歴30年余(含むブランク)で初の一幕見席、何となく食わず嫌いだったけど…段差が高くて花道まで見えて最高☆これで700円?天国!?

福助丈はまだリハビリ中との事で、動きは緩やかでしたが…獅子の座に立つお姿は堂々たる気品、そして出演者や客席を見渡す温かい眼差しも以前のまま…
当代の先頭を走る若女形が立ち並ぶ、こんな豪華な勢ぞろいも滅多に見られない!それぞれ美しくたおやかで、彩り豊かな芸者のお衣装が似合う事♡

そして宝塚がお好きな壱太郎さん、「あ、コレはご本人がお好きな“トップ娘役ポジションでは!?”と(笑)
じゃあ福助丈は何ポジションかと言うと…トップスター???

人生初の幕見席、花道までヨク見えて驚きのナイスビュー!また来よう♪


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