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実験思考を読んだ

著者:光本勇介
発行:2019年4月

実験思考を読みました。瞬読を読んだというのにペースが悪い。。

この本はSTORES.jp、CASHやTRAVEL NOWなどを手がけた光本さんの頭の中を覗ける本で、Kindleで購入すると電子版で印刷費ゼロということで0円で読めます。
紙でも原価の390円で販売(通常価格は1500円)しており、本の最後に、この本に感じた価値を支払えるサイトへのリンク(価格によって特典付き)を用意して実際にいくら支払われるか、という実験をしています。おもしろい。

思いついたことを実際にやってみる、現実の社会で実験するって相当ハードル高そうなんですが、軽やかに(みえる)実現していきます。読後感がきもちいい本でした。

概要

専門知識がなくてもECサイトが作れる(商品、作品を売ることができる)STORES.jpが広まって、ZOZOに100%買収。でもやっぱりマス向けサービスが作りたくてZOZOを出て旅行のサービス(TRAVEL NOW)、スマホで商品の写真を撮ると一瞬でお金が振り込まれるサービスのCASHなどを手がけるBANKをはじめたくさんの会社を経営している。heyのパーカーもTシャツも可愛い。ほしい。

性善説を前提にした実験的思考から生まれたサービスが得意。つねにマスのサービスを作ることを目指して「普通の生活者」でいることでその視点を養っている。インターネット村にどっぷり住んでいると、この視点抜けがち。

ただ、何でもかんでも手を出すわけではなく

市場選択のときは、その「ズレ」と「市場の大きさ」を見ます。消費者の感覚と現行のサービスがどれだけズレていても、そもそもの規模が小さい市場には手を出しません

です。ZOZO前澤さんについても

なんでも手を出してしまうと時間をとられてしまう。前澤さんは「選択」と「集中」をきちんとしたいのです。だから市場選択をして「攻めるべき市場か」を慎重に判断しています。

ですって。

あとは、サービスの「見せ方」。表現の方法でガラッと印象が変わることを実践している。

CASHもただの「買取」アプリ。「目の前のアイテムが瞬間的にキャッシュに変わる」と言うと「魔法感」があります。新しさがある。ぼくはこうした表現を大切にしているのです。

STORES.jpはいってしまえば、ただの「販売ページ生成サービス」です。それはヤフオクでもどこでもやっていることなのですが、「どう見せるか」「どう伝えるか」で差別化したわけです。

わかりやすいキャッチコピーが最初にズバッと出てきて、「あ、こう言うサービスなんだ」と言うのがすぐわかる。参考になるー

感想

本読むと作者を大体好きになるんですが、例に漏れず。基本的に、性善説にたった思考でサービスを作られていてすごく面白い。姑息な自分が恥ずかしいけど、なにか考えるときにはやってみようと思った。

書籍紹介

おもしろうございました。


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