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感情の爆発を浴びて、優劣なんてどうでも良くなった日【浦島坂田船ライブ】

最近「俺がJPOPアイドルだったら、KPOPアイドルの前で踊るのばり気まずい」というツイートを目にした。そして色々と考え込んでしまった。

なぜ考えたか。
「自分もそう思ったから」だ。

近年の韓国カルチャーって本当に凄まじくて、日本の力では到底追いつけないレベルまで達していると感じる。だってBTSなんて作れない。

私の無意識下で知らないうちにKpop> Jpopの構図が成り立ってしまっていた。

でもそんなモヤモヤがどうでもよくなる出来事があった。付き添いで参戦した浦島坂田船のLIVEだ。

今回は10周年のメモリアルライブで、過去最大規模だったらしい。

ちなみにボカロにも歌い手もそれなりに嗜んでいるが、特にファンというわけではない。

あくまでライト層なので、詳しいことはわからなくて、マイナー曲や10年間の歴史は正直お手上げ状態だった。

なのにLIVEが始まった瞬間、
最初の映像が流れた瞬間、涙ぶわっーーー。
号泣していた。

その後もしっとりバラードで、MCで、
ことあるごとに涙がとまらない。

すごく素晴らしくて、すごく思い出に残るLIVEだった。行ってよかった。

なんで泣いたの?

私的に理由は2つあって、まず「声出しが解禁されて初めてのLIVEだったこと」が大きいと思う。

会場との一体感がやっぱり段違いだったし、何よりみんなが苦しかった2年間の我慢が報われた気がして、勝手に救われた気分になった。

やっと出せる全力100%、その高揚感が今回のLIVEをさらに感情的にさせたのではないかと思う。

もうひとつは、「彼ら、そしてエンタメの存在意義を痛いほど実感したから」。

繰り返すが、私はJpopがKpopに遅れをとっていると知らず知らず実感していた。それはJpopが好きなことはなんとなく恥ずかしい、盲目的だという印象を抱くことにつながっていたように思う。

でもそんな考えは愚かだったし、そもそも比べることが間違っていた。

韓国だろうと日本だろうとアメリカだろうと、そこに何万人の人が集い、時間を、人生の一部を差し出してもいいと思わせた時点で、彼ら/彼女らに優劣なんてない。

クオリティとか曲の意味とかリズムのかっこよさとか、そんなものを世間一般的な基準で比較することなんてできない。

誰かを笑わせたり、馬鹿みたいに泣かせたり、もしかしたら人生を変えてみたり、その感情を呼び起こさせるチカラそのものに価値がある。

感情を届ける人たちって皆、
誰かにとってのヒーローなんだなと。

10年間届ける続けるって簡単なことじゃないと思う。

MCでも少し触れていたが、途中辞めたくなったり、辞めるまでは行かなくてもしんどくなったことは少なくないと思う。

「イタイ」「恥ずかしい」「調子乗ってる」多分いろんなこと言われてきたと思うし、多分それっていくらかは本人に伝わっちゃってると思うし、それでもずっとファンの前ではかっこいい姿でいてくれてたんだね。

本当にすごい。
救われた人いっぱいいると思う。

そんなこと考えていると、付き添いの私でも涙が止まらなくなった。

浦島坂田船がどれだけのファンに幸せを届けてきたか、容易に想像できた。だからその分、何様やねんって感じやけど彼らにも幸せになってほしいと思った。

とにかく私が伝えたいのは、「あなたたちの音楽は本当に素晴らしくて、ネガティブな意見がどうしても目につきやすい世の中だとは思うけれど、救われている人は確かにいて、だからどうか自分達に価値がないとか他と比べて劣っているとか思わないでね。最高のライブに立ち会えて光栄でした」。

4時間にも及ぶかけがえのない体験でした。

連れていってくれた妹、浦島坂田船、crewの皆さまに、心からの感謝を込めて。

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