見出し画像

7月23日(土) イギリス・アメリカ競馬(キングジョージ・ハスケルS等)予想


 イギリスのアスコット競馬場ではキングジョージ、アメリカのモンマスパーク競馬場ではハスケル招待ステークス、同じくアメリカのサラトガ競馬場ではCCAオークス等が行われる盛り沢山な一日です。今日はそれらのレースを何レースかピックアップして予想します。


23:15 ヨークステークス(G2)
英・ヨーク競馬場第3R 芝1マイル2ハロン56ヤード

◎Dubai Honour
○Claymore

 昨年の英チャンピオンS(G1)2着馬Dubai Honourがキングジョージではなくこちらに出てくる他、前走ロイヤルアスコットのハンプトンコートS(G3)を完勝した3歳馬Claymoreや、前走のリステッド勝ちでレーティング117を獲得したDubai Future等も出走してきており、こちらも楽しみなメンバーが集まっている。
 ◎Dubai Honourは上述英チャンピオンSの2着だけでなく、昨年の香港カップ(G1)で狭い馬群を割って4着に来た内容も素晴らしく、このメンバーの中では一枚格上に見える。前走で凡走した原因がイマイチ掴みきれない点や、前回ヨーク出走時に4着と敗れていることは不安点としてあるが、復調さえしていればハッキリと優勝圏内だろう。
 ○Claymoreは仏2000ギニー(G1)こそ大敗したが、3歳春時点でHoo Ya Mal(後に英ダービー2着)に先着している事実や、前走のハンプトンコートS(G3)で完勝したそのパフォーマンスを見るに、3歳世代上位勢の1頭と言って間違いなさそうだ。このメンバー相手に完勝するようだとインターナショナルSへの道も開けてくる。
 キングジョージの裏だが、こちらも注目の一戦だ。
 
 

23:35 キングジョージ6世&クイーンエリザベスS
英・アスコット競馬場第4R 芝1マイル3ハロン211ヤード

◎Mishriff
○Westover
▲Emily Upjohn

 プリンスオブウェールズS・エクリプスSに引き続きキングジョージも少頭数になったが、昨年の凱旋門賞(G1)馬Torquator Tassoが出走する他、先月の愛ダービー(G1)を7馬身差で圧勝したWestover、昨年のインターナショナルS(G1)・ドバイシーマクラシック(G1)・サウジカップを制したMishriff、先月の英オークス(G1)で僅差の2着に好走したEmily Upjohn、昨年のサンクルー大賞(G1)優勝馬かつ前走のハードウィックS(G2)でHurricane Laneを破り優勝したBroome、昨年のコロネーションカップ(G1)優勝馬Pyledriverと、出馬表ををおかずにご飯が食べられそうなメンバーが集まった。
 気になるアスコットの馬場はGood to Firmとのこと(合田さん談)。22日にまとまった降雨が予報されていたが、結果的には「雨量は多くならなさそう」というアスコット競馬場馬場造園担当者の発言通りになった。
 であれば、予想の方は良馬場向きの◎Mishriffを本命にしたい。昨年同レースでAdayarから1.75馬身差の2着であれば、十分好走可能と見る。かかり癖が出ないかは心配だが、そこは祈るばかり。
 対抗は愛ダービーで圧巻のパフォーマンスを見せた○Westoverを素直に信頼。▲Torquator Tassoはレース後半に下り坂の無いコースがグループレースでは恐らく初なので、どのようなパフォーマンスが見られるか注目したい。左回りだとかなり口向きが悪くなるので、右回りはプラスなはず。


28:16(AM4:16) CCAオークス(G1)
米・サラトガ競馬場第5R ダート9ハロン

◎Secret Oath
○Nest
▲Society

 今年はケンタッキーオークス優勝馬Secret OathがプリークネスS(G1)で4着、ケンタッキーオークス2着馬NestがベルモントS(G1)で2着と、牡馬クラシックでバリバリ活躍している"牝馬が強い世代"。今年のCCAオークスはそのケンタッキーオークス(G1)1着馬・2着馬が再戦するというのだから非常に熱い。いかんせん今年はハスケルSの方でクラシック上位勢が1頭も出走しないという事態が起きていることもあって、私情100%で述べて良いならば、筆者としてはハスケルSより楽しみな一戦だ。
 ここはケンタッキーオークスの着順通り◎をSecret Oath、○をNestとするが、ちょっとした紛れで着順が入れ替わってもおかしくないだろう。
 その他のメンバーは力の差がありそうだが、前々走のアローワンス戦で破った面子が優秀だった▲Societyは抑えに一考。

28:29(AM4:29) モンマスカップS(G3)
米・モンマスパーク競馬場第8R ダート9ハロン 

◎Highly Motivated
○Rough Sea
▲Pipeline
△Informative

 ハスケルSデーを迎えたモンマスパーク競馬場だが、今季の馬場状態を一言で称すなら「芝ダ共に高速馬場」。特にダートは、先週行われたアローワンス戦でレコードに迫るようなタイムが頻発しており、ハスケルSもメンバーレベルによってはレコード決着になって不思議のない様相となっている。
 さて、今日モンマスパーク競馬場ではグレードレースが5つ行われるが、その初戦となるのがハスケルSと同距離で行われるモンマスカップSだ。
 ◎Highly Motivatedは「2021ブルーグラスSの2着馬」というこの一言だけで、万難を排して本命にしたくなるところだ。昨年のブルーグラスSといえば1着Essential Quality(ベルモントSなどG1・4勝)、3着Rombauer(後にプリークネスS優勝)と超超超ハイレベルで、おまけに勝ったEssential Qualityとの着差は僅かクビ差、Rombauerに至ってはこの馬が5馬身半差突き放して先着している。詰まるところ、この馬はあっさりG1を勝っても何らおかしく無い素質馬なのだ。11ヶ月半ぶりだった前々走こそ4着に敗れたが、前走は出遅れてキックバックをモロに受ける展開になりながらもしっかりと勝った。今回は完全復活に期待したい。
 人気上では▲Pipelineも目立つが、どちらかといえば時計のかかる馬場向き。既に前走でモンマスの高速馬場で勝った○Rough Seaを上に取りたい。
 △Informativeは前走メトロポリタンハンデ(G1)で5頭中5着に敗れたが、これはさすがにメンバーレベルが高すぎた。むしろ4着Aloha West(昨年のBCスプリント優勝馬)から2馬身半差、3着Speaker's Corner(今年のカーターH勝ち馬、ベイヤー指標で今季全米トップ)から5馬身差程度の所まで迫っていることをプラスに評価した方が良いだろう。単穴候補に。


29:05(AM5:05)  マッチメーカーS(G3)
モンマスパーク競馬場第9R 芝9ハロン

◎Wholebodemeister

 かつてはG1だったレースで、モンマスパークへの競馬場変更&グレード格下げ後の勝ち馬にもItsonlyactingdad(イッツオンリーユーの母)や、Elysea's World(今期のシルクで産駒の募集有)など、日本で聴き馴染みがある名前が見られる。
 今年のはグレードレース2勝かつ昨年のアメリカンオークス(G1、昨年はダート変更)で3着に入ったFluffy Socksや、6月のニューヨークS(G1)で3着に入ったFlighty Lady、アメリカに移籍してから2連勝中のLady Rockstar等が出走してくる。
 本命は大穴で◎Wholebodemeisterにする。この馬のここ数戦は極端な前傾ラップに巻き込まれることが非常に多かった。今回のメンバーは後方待機勢がほとんどで楽に前へ行けそうだ。あっと言わせる逃げ粘りを期待したい。



29:38 モリーピッチャーS(G3)
モンマスパーク競馬場第10R ダート8.5ハロン


◎Search Results
○Bonny South


 個人的にハスケルのアンダーカードで最も注目しているレースだ。メンバーも牝馬G3にしては豪華で、昨年のエイコーンS(G1)優勝馬Search Resultsや、G1連対3回のBonny South、グレードレース2勝のArmy Wifeなどが出走してきた。
 ◎Search Resultsは前走の8.5ハロン戦オグデンフィップスH(G1)で、Letruskaと一緒にとんでもない「バカ逃げ」をした。具体的にどれくらいバカ逃げかというと、前日に行われた6.5ハロン戦のJackie's Warriorや、当日に行われた7ハロン戦のJack Christpherよりテン4ハロンタイムが速いという、本当の本当に「バカ逃げ」であった。一緒に逃げたLetruskaは当然遥か後方に沈み、この馬も…と思ったら、何とSearch Resultsの方は残り0.5ハロン近くまで先頭に立ち、最終的にも勝ち馬から2馬身半差の所まで粘ったのである。後ほど出たマイル通過タイムも、同日に行われたメトロポリタンマイル(G1)2着のHappy Saverと僅か0.09秒差しか付いていない。元々エイコーン勝ちやケンタッキーオークス(G1)2着など世代上位の実績を持っていたが、個人的には牝馬同士であれば間違いなく頂点を目指せる存在であると確信している。これからはすこ~しだけペースを抑えてもらって、BCディスタフ馬になって頂きたい。(こんなに吹いてここで負けたらごめんなさい)
 ○Bonny Southは前述の実績だけでなく、生涯16戦で全て掲示板に入っているように大崩れが無いことが魅力だ。Search Resultsが思うような競馬が出来なかった場合はチャンスも出てくるだろう。



30:09(AM6:09) ユナイテッドネーションズS(G1)
米・モンマスパーク競馬場第11R 芝11ハロン


◎Tribhuvan


  昨年のソードダンサーS(G1)などG1・2勝馬のGufoや、昨年の当レース勝ち馬かつ前走マンハッタンS(G1)でも優勝したTribhuvan、マンハッタンSの2着馬Adhamoなどが出走してきた。
 ◎Tribhuvanは昨年の当レースと前走が強すぎて、断然の1番人気でも逆らえない。特に前走マンハッタンSはそこまで緩いラップではない中を逃げ、前述Gufo・Adhamo相手に3馬身差付けて圧勝するという非常に強い内容で、崩れるイメージが湧かず。


30:45(AM6:45) ハスケル招待S(G1)
モンマスパーク競馬場第12R ダート9ハロン

◎Jack Christopher
○Cyberknife

 3歳G1としては三冠レースやトラヴァーズSの次に重要なレースとされるが、今年は来週のジムダンディS(G2)に有力馬(Early Voting・Epicenter・Zandon等)が多数流れたり、トラヴァーズS(G1)直行組が多い影響で、”三冠レースで5着以内に入った馬がゼロ”。少なくとも2000年以降では初の出来事となった。(それ以前は調べる時間がなかった→追記:1984年以来38年ぶりだそうです)
 そんな中でもマイル路線の新星Jack Christopherが距離延長でここに出走してきたのは喜ばしいニュースだ。その他もフロリダダービー勝ち馬White Abbarioやアーカンソーダービー(G1)優勝馬Cyberknife、そしてサンタアニタダービー(G1)優勝馬Taibaがバファート厩舎に戻って初戦など、個性的メンツが揃ったレースになった。
 本命は◎Jack Christopher。前走時にPapacap、Wit、Morelloなど決して緩くない面子を楽々と10馬身差圧勝した姿は実に衝撃的だった。今回は2ハロンの距離延長となるが、父Munningsで全く対応出来ないということは少し考えにくいか。
 ○Cyberknifeは前走のマットウィンS(G3)こそ勝ったものの、2月のアローワンス戦の時のような素晴らしいパフォーマンスまでにはあと一歩戻っていないというのが筆者の見方だ。アーカンソーダービー(G1)のように重い馬場でも対応出来る馬だが、筆者は高速馬場向きと見ており、ここは絶好のチャンスと期待している。





 





34:34(AM10:34) アローワンス
米・デルマー競馬場第10R ダート6.5ハロン

◎Diamond Oops

 もうここまで来ると土曜日とはとても言い張れないが、一応現地時間は土曜なので土曜…。まあとりあえず書いてしまおう。
 今シーズンのデルマー競馬場はまさに昨日開幕を迎え、2日目となる今日のメインレース(11R)にはサンクレメンテS(G2)が組まれている。
 が、今日注目したいのは10Rのアローワンスの方。グレードレース3勝かつ2020年BCスプリントで2着のC Z Rocketが半年ぶりに出走してくる他、芝ダートでグレードレースを計4勝しているDiamond Oops、今季ブラックタイプレースを2戦2勝としているDesmond Doss等、アローワンスにしてはなかなか良いメンバーが集まってきた。
 ◎Diamond Oopsは芝・ダートどちらもハイレベルにこなすが、「砂被りOKな後方待機勢」ということで、ダートの方が若干パフォーマンスを上げるようだ。デルマー初出走は懸念点だが、距離6.5ハロンも良く、ここは本命にしたい。
 ○C Z Rocketは実績最上位。前走1月のアローワンス戦は内容が悪かったものの、調子が戻っていたら楽勝も?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?