見出し画像

【新感覚】ばらまきゾロアーク解説【パズルゲ〜ム】

こんにちは!私の名前はハムといいます。エクストラレギュレーションが得意で変なデッキが好きです。一応WCS2019とWCS2022に選手で出場しました。
さて、今回は私が今ハマっているデッキを紹介します。それがタイトルにもあるデッキ「ばらまきゾロアーク」です。では早速行ってみましょう!

1.概要

元々は「未来の一閃」「古代の咆哮」の新規カード「ワザマシン デヴォリューション」が使いたいという動機から構築がスタートしました。

チラつくあいつらの影

これを最大限活かせるのが「ばらまきデッキ」です。今の環境を加味してたくさんばらまけそうなポケモンをピックアップしていった結果、ゾロアークに入れ込むのがいいと判断して調整していき、次のようなリストになりました。

デッキコード[fdFV5V-eRkvt9-F5Vkvf]

そんなこんなで早速人に向けて使ってみようということで、普段からよくお世話になっている自主大会「キミ杯」のチーム戦に持ち込みました。(当時はリストが若干異なりましたが)結果はチームとしては予選を勝ち上がることはできなかったものの、個人の成績は事故負けで1敗を記録した以外は勝利し、かなりいい仕上がりになりました。これはもしかしたら化けるかもしれないと思い、ちゃんと真面目に考察してみることにしました。

キミ杯当時のリスト

2.解説

このデッキの勝ち方は主に2通りあります。

・相手の大型ポケモンに対して有利なポケモンで攻撃し、サイドを4枚取った後ヤドランの「たそがれのひらめき」で勝利する方法(要するにいつものゾロアークバレット)

・相手の進化ポケモンや小型の置物に対し、ダメカンをばらまいて最後にサイドを一気取りして勝利する方法(今回の新要素)

前者に関してはおおよそノウハウも出回っているので今回は割愛し、レシピを見ながら後者にフォーカスを当てて解説をしていきます。

○ポケモン

・ゾロアーク
今回の主役です。4枚ずつしっかり投入します。

・ラルトス
キルリアの下敷きです。HP70でワザが強いやつを採用しました。今回は基本超エネルギーを採用しているのでワザがちゃんと使えます。

・キルリア
特性「リファイン」で1進化ポケモンをトラッシュしたり、デッキを回したりするのが役割です。序盤はゾロアより優先して並べることが多いです。

・エルレイド
特性「バディキャッチ」によりピンポイントでサポートを使用できます。また、基本超エネルギーを採用したことにより手貼りだけでワザが使えます。これが実はかなり重要で、特に対ロストギラティナで頻発するのですがダメカンをばらまいていった結果お互いにサイドを4枚取った後に相手が動きを止めて待ちの体制に入った時にエルレイドを手貼りで育てておくと、場に残った削れたギラティナに対して強いプレッシャーをかけることができます。

・ムウマージ
ばらまき1号です。まずはここから始めることが多く、相手全体にダメカンを2個ずつばらまきます。レベルボールで持ってくることができ、ダメージではないためマナフィの特性やテラスタルのポケモンの能力を貫通するのがポイントです。基本超エネルギーを採用したことにより、相手がわざとサイドを取らずに準備をし始めた時でもムウマージを動かして相手に負担をかけることができます。特性も非常に強力で、無視したらしたでダメカンをばらまき続け、倒したら正面に強い負担がかけられます。

・ヒスイウォーグル
ばらまき2号です。ダメカンの乗っている相手のポケモン全員にさらにダメカンを3個ずつばらまきます。これ単体では効果がありませんが、ムウマージの後などに出てくるのが強力で、基本的にはこの流れを作って連発していきます。ワザがエネルギー無しで使えるため、手貼りの権利を他に譲れたり単純にエネルギーの節約にもなるのが素晴らしいポイントです。

・エレキブル
ばらまき3号です。リバーサルエネルギー1枚で相手全体に50ダメージという破格の性能のワザを持っています。わからん殺しの鬼とでもいうべき存在で、使う直前までトラッシュしなかったりすると相手が油断してマナフィを出さなかったりするのでそんな時は容赦のない一撃を叩き込みましょう。ちなみに、ムウマージやヒスイウォーグルの行動の後に後述するかがやくフーディンを組み合わせると、自分のターン中に相手のマナフィを処理しながらエレキブルでダメカンをばら撒いたりできます。

・ハルクジラ
ばらまきが通用しにくい相手に対して出していくポケモンです。単純にたねのポケモンVやexを処理したり、デヴォリューションを使わない時のダメカンばらまきによるリーサルに大きく近づけたりと役割は多岐に渡ります。単純にデカくて強いのが採用理由です。

・グラエナ
ミュウVMAXやサーナイトexを直接処理するために採用しているポケモンです。このためだけに枠を割かされています。

・ドンファン
このデッキの天敵、テツノカイナexに対する対抗手段です。テツノカイナexにブーストエナジー未来が付いた状態でも「ごっつあんプリファイ」で倒されないHPと、テツノカイナexを一撃で倒せる火力を両立しています。これだけなら他のポケモンでも良さそうに見えますが、このポケモンの真骨頂は対LOにあります。上ワザ「やまなだれ」によって山札が少ない状態の相手のLOデッキを逆にLOさせることが可能になります。もちろんそうでない相手の時でも相手の山札の枚数が2枚以下なら自動的に勝利できるまさに必殺技です。

・ヤドラン
ゾロアークが環境に存在できる理由の大半を占めているポケモンです。これによりゾロアークは「相手にサイドを取り切られる前にサイドを4枚取ればいい」デッキになりました。しかもカウンターキャッチャーの登場により、こちらのサイドがたとえ6枚の状態からでも相手の置物をバトル場に縛ってナンジャモの手札干渉が通ってしまえば勝ててしまうなかなかに理不尽なカードです。

・マナフィ、ジラーチ
かがやくゲッコウガの「げっこうしゅりけん」やヤミラミの「ロストマイン」を防ぐためのカードです。

・ピィ
序盤の壁役兼サポート役です。ポケモンは並んだが、手札が心許ない時に出して手札補充をします。逃げるためのエネルギーが0なのも非常に優秀です。

・ヒスイバスラオ
序盤の壁役兼サポート役です。ポケモンが並ばなかった時に出してポケモンを並べます。この手のポケモンはワザを使うのにエネルギーを必要としないのがありがたいですね。

・かがやくフーディン
ばらまきデッキ界の革命児です。今まではそれぞれHPの異なるポケモンにダメカンを均等にばらまいていくのに別のポケモンのワザによるもう一手間が必要でしたが、このポケモンの登場によりその作業がダメカンをばらまくのと並行してできるようになってしまいました。単純に勝利のために必要なターン数が減るほか、コンボを構成するパーツ数も減っているため非常に安定感があります。唯一逃げるためのエネルギーが2なのが惜しいポイントです。

○グッズ、ポケモンのどうぐ

・レベルボール、ハイパーボール
初動から終盤まで幅広く活躍する、いつでも強いカードなのでフル投入4枚ずつです。

・すごいつりざお
ポケモンと基本エネルギーを山札に戻せるカードです。ゾロアークのデッキならば是非とも多く採用したいところ。

・カウンターキャッチャー
このデッキは基本的にサイドが負けている状態で試合を進めていくので、このカードはほぼグッズ版ボスの指令として機能します。そのためこのデッキにはボスの指令が入っていません。終盤のナンジャモとの組み合わせが非常に強力です。

・ワザマシン デヴォリューション
このデッキの秘密兵器です。このカードの登場により、進化ポケモンにダメカン8個ばらまいて退化させてまとめてきぜつさせる戦法が取れるようになりました。

○サポート

・ナンジャモ
デッキの性質上、終盤まで自分のサイドを動かさないので常にフルパワーのナンジャモが使えます。最初から最後まで強力なドローカードになってくれるため、4枚フル投入です。

・ヒガナの決意
一言で言えば「すごいリファイン」です。手札を抱えながら山札を進められるので、ナンジャモで流したくない手札でも安心です。できれば1進化ポケモンを巻き込みながら使いたいカードです。

・シロナの覇気
ポケモンをきぜつさせられた返しで次の行動に必要なパーツをかき集めるためのカードです。ヒガナの決意の項でも述べた通り手札の大事なパーツを抱えながら引けるのが博士の研究との大きな違いです。博士の研究と違い序盤に弱いところはありますが、このデッキの序盤はポケモンが並びさえすればいいため、博士の研究ではなくポケモンを並べるカードにスロットを割く事で手を打っています。

・ミモザ
ゾロアとゾロアークを5枚も戻した上に何故か3ドローのおまけまで付いてくるすごいカードです。このデッキとの噛み合いが非常に良いです。

・ネジキ
このデッキの秘密兵器その2です。相手がゾロアークを全滅させたと思って油断したところを畳み掛けることができます。特にマナフィやジラーチのような置物を置く対面や、ピィやバスラオが放置されたまま試合が進んだ時に効果を発揮します。こういう状態では不意にゾロアークが盤面から消えやすいため、置物にネジキを当てる事でゾロアークが途切れない状況が作れます。相手のプランを一気に崩せるのもポイント。
また、相手が置物のたねポケモン(マナフィ、ジラーチ、かがやくフーディン)を処理してきた返しにボウルタウン等で適当なたねポケモンを出してネジキで入れ替えて復活させる、といった使い方もできます。

○スタジアム

・ボウルタウン
ポケモンを並べやすくするカードです。デッキの性質上最初から最後まで腐りにくいのがグッドポイントです。

○エネルギー

・リバーサルエネルギー
このデッキのコンセプトを支える最重要カードです。4枚入れましょう。ヒスイウォーグルのおかげで意外と終盤まで複数枚残りやすいのが従来との違いでしょうか。

・ジェットエネルギー
ポケモンを入れ替えるカードの枠ですが、ワザマシン デヴォリューションは使うためにエネルギーが1個必要なので入れ替え札兼エネルギーのこのカードは非常に都合が良いです。また、エルレイドに手貼りする最後のエネルギーにするととてもかっこいいです。

・ダブルターボエネルギー
ヤドランのワザで使うエネルギーですが、このデッキでは他にも様々な役割があります。逃げるためのエネルギー、ドンファンのやまなだれのエネルギー、エルレイドのらせんぎりのエネルギー、そしてもちろんデヴォリューションのエネルギーです。

・基本超エネルギー
相手がサイドを取らずに盤面展開してきた時にムウマージで相手にプレッシャーをかけるために採用したカードです。リバーサルエネルギーの節約やデヴォリューションのエネルギーにもなるほか、偶然エルレイドも超タイプなので手貼りだけでエルレイドを動かすこともできます。ヒスイウォーグルのおかげで手貼りの権利もあまりがちなので余裕のある時に育てましょう。

3.デッキ相性など

各対面で考えていること等をまとめていきます。

○対ロストギラティナ

5分から微有利程度に考えています。盤面さえ出来てしまえばかなり有利になるのですが、マナフィジラーチ置きを要求されるなど運の部分によるところが少なからず存在すると考えています。ロストギラティナ側はこの手のデッキに対してサイドを進めずにアビスシークから入ることが定石なので、そこでどれだけ盤面を固められるか、欲を言えばムウマージでばらまきを始められるかが勝負です。大抵こちらがサイドを4枚取ったあたりで手札干渉を起点にダブルターボ引かれないお祈りを仕掛けようと相手が動きを止めてくるのでその隙にエルレイドを手貼りで育てておくと、ばらまきに巻き込んで削っておいたギラティナVSTARなどをちょうど倒せるようになり勝てるというのがよくある勝ちパターンです。

○対リザードンex

リザードン側の置物がピジョットexでもビーダルでもキルリアでも非常に有利な相手であると考えています。とにかくばらまいてデヴォリューションしてアタッカーを全滅させます。仮にデヴォリューションがサイド落ちしていたとしてもサイドを4枚取ってヤドランの「たそがれのひらめき」で勝つプランも通しやすいので色々な勝ち方を狙えます。

○トドロクツキex

トドロクツキexの性質上こちらがかなり有利に立ち回れると考えています。たねポケモン主体のデッキですが、イキリンコexなどの軽量の置物を採用していることが多いため、サイド4枚プランでもばらまきプランでも通すことができます。スコヴィランを採用していないのでHP230を一撃で突破することはできませんが、その代わりに軽くダメカンをばらまいておくことで後で倒せるようになったり、「くるいえぐる」のケアになったりします。また、相手は「カラミティストーム」でスタジアムをトラッシュしないとこちらの1進化ポケモンのほとんどを倒せないため、スタジアムが出ていないタイミングでナンジャモを使うことでエレキブルのばらまき等を複数回通すことができたりします。最近は基本水エネルギーを採用して「げっこうしゅりけん」を使ってくる型も増えてきたので、こちらのサイドが少なくなってきたら要注意です。

○対ミュウVMAX

こちらのアタッカーをかなり絞っているためロストシティが怖いですが、最近はあまり採用されないため基本的には有利であると考えています。最終盤の択を多く残すため、こちらのサイドが残り2枚になるように意識して動いていきます。

○対パオジアンex

キャンセルコロンクロススイッチャー型とテツノカイナex型がありますが、どれも5分程度だと考えています。相手のコンボが綺麗に決まるかどうかが勝敗を分けるポイントなので、基本はマナフィ出してお祈りです。どちらかといえばキャンセルコロンクロススイッチャー型の方が嫌です。対キャンセルコロンクロススイッチャー型はできるだけ早くゾロアークに進化させて「げっこうしゅりけん」を耐えるようにすること、対テツノカイナex型は「ごっつあんプリファイ」の返しにテツノカイナexを確実に仕留めることが重要です。

○対サーナイトex

月明かりの丘とクレセリアの存在が大きく、基本的にばらまきが通らず、取れるプランの少なさから動きがだいぶ制限されるため5分ないし微不利だと考えています。とはいえ、サイドを4枚取ってからヤドランを動かす今までのゾロアークの勝ち方があるのでマナフィジラーチをしっかり置いてじっくりと戦いましょう。

○対ミライドンex

テツノカイナexの登場により、有利だった相性が微有利くらいになりました。ミライドン側はとにかくテツノカイナexを最速で動かして逃げ切ろうとしてくるので、しっかり手札干渉をしながらテツノカイナexを処理するのが大事です。また、残りサイドがお互い2枚ずつの時にテツノカイナexが動くまで動きが止まった時に備えてエルレイドを育てるのも手です。

○対サーフゴーex

アタッカーが全員進化ポケモンであるので、ばらまきからのデヴォリューションが有効な非常に有利な相手であると言えます。エレキブルなら1回通せるだけでほぼ勝ちが見えるので、ばらまきを察させないギリギリまでエレキブルを隠すプレイングが重要です。

○対レジギガス

レジギガスというデッキはポケモンを6匹出さないといけない、しかもマナフィが出せない、おまけにHPも全員同じくらいという性質全てが悉くばらまきゾロアークに対して絶望的な相性差を生み出しています。かがやくフーディンでHPを調整して同時にきぜつさせてしまいましょう。

○テツノブジンex+れんげきウーラオスVMAX

こればっかりはどうしても無理です。諦めてください。言ってしまえばこのデッキはテツノブジンexのようなサイドを複数同時に取ってくるようなポケモンを苦手としています。この手のデッキはヤドランを封じるために最後のサイド2枚を同時に取ってこようと動いてくるので、そもそもヤドランのプランに期待せずにエレキブルやヒスイウォーグルのばらまきだけでサイドを6枚同時に取るような動きをしていくのがいいと思います。

以上となります。とっても楽しくて強いデッキなのでぜひ遊んでみてください。
それでは良いポケカライフを!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?