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ハロー、ハロー、ハム太郎

“爬虫類の即売イベントで出会ったのは、手のひらサイズの小さな天使だった。”

去年の10月のことだ。私は友達と某爬虫類の即売イベントに訪れていた。

爬虫類の即売イベントとは、ペットショップや個人ブリーダーが手塩にかけて育てた爬虫類をちょっと安くで買えるものだ。中には高価で珍しいものもいる。普段コアなペットショップにしか並ばない爬虫類が至るところに並ぶ、オタクたちとっては天国のような場所だ。

今回私は初参加。流行る気持ちを押さえながら会場にたどりつく。今回の目的は『アフリカウシガエル』と呼ばれる、大型のウシガエルの赤ちゃんを買うことだった(可愛いので是非調べて欲しい)。

見たことのないトカゲ、カエル、カメレオン、ヤモリ、イモリ、カメ。他にも自分の知らない世界はそこにあった。一つ一つ丁寧に見ていく。アフリカウシガエルは、あまり出回っている数が少ないので、積んであるプラケースをどけては探す。

↑コミケのように、色んな動物がプラスチックケースに入れられて並んでいる。その中で自分のお気に入りを探すのもまた、楽しみといえる。

その中で自分が立ち止まって進めなくなるブースがあった。そこは、爬虫類ではなく哺乳類を多く扱う所だった。大型ウサギ、フクロモモンガ、そしてハリネズミ。

ハリネズミを見たのはそれがはじめてだった。小さなイガグリが、床材の上にひっつくことなく並んでいた。値段は8000円。決して“かわいい”お値段ではないけれど、ペットショップで買うと2~3万する。これは安い、買いだ!!!

インターネットで飼育に必要なもの、飼育方法を調べる。店員さんに疑問をぶつけ、どのような環境でなんのエサを食べているか聞く。これは新しい生活環境に慣れてもらうために必要だ。もうその頃には頭の片隅からアフリカウシガエルが消えていた。

『どの子にしますか?』どの子と言われても皆丸まって寝ている。分からないけど、唯一白かったその子を選らんだ。店員さんが抱き上げお腹を見て、『オスですね』と言いい、私に抱かせてくれた。

手のひらの上で目もろくに開けずにじっとしてる、その子こそハム太郎だった。

契約書にサインし、ハム太郎の入ったカイロ入りの入れ物を受けとる。ずっしりした。これが新しい命の重さだ。

ハリネズミの飼育に必要な物品もついでに揃えた。結局その日は2~3万使ったのかな。でも新しい家族を迎えるのには不可欠なので出し惜しみはしない。
嬉しくて嬉しくて仕方なかった。明日から幸せなハリネズミライフがはじまる…、はじまる…はずだった。

☆爬虫類即売会では哺乳類や鳥類も売っています。名古屋や大阪、東京等で大々的に行われるもの(ブラックアウト等)、小規模なものが各地で行われています。入場料は先行入場と一般入場でことなるので注意が必要です。

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