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ゆがんでいる(4)

私は顔がゆがんでいるとはいえ、整形したいと思ったことはない。
世の中には、美を求めて整形手術を自分に決行する人も多いだろう。
それはそれで、個人の自由だし、手術後に希望の人生を歩む人もいるだろうから、素晴らしいことだと思う。
でも、私は整形をしようと思ったことはない。

なぜって、顔には自分の頑張ってきた歴史が刻まれている。
小さな頃に、近所の子たちと自転車で競争をして川に落ち、その時に作った傷。
一生懸命働いて、転んで柱にぶつけた時の傷。
小さいけど嗅覚は優秀だと思っている鼻。
よく見ると少しずつ父と母に似ている目と口。
ニキビはほとんど作ったことがないほっぺた。
そしてゆがんでいる口もと。
地味だけど、個性的な私の顔。
世界に一つしかない顔…
それを変えるなんて、やっぱり考えられない。
私は私。
私の歴史。
自分の顔を愛おしんでいるのだ。

それに、そうだ、私は元来ゆがんだものが好きだったことを思い出した。
まっすぐな木より、ゆがんだ、曲がった木。
まっすぐな道より、くねくねした道。
ツルツルの磁器より、手で捏ねて造られたでこぼこの陶器。
まっすぐな線より、曲がって湾曲した線。
まっすぐなものも良いけれど、なぜか味わい深い。
そういったものが好きだった。
もしかして、このゆがんだ顔も、自分で愛せるのかもしれない。

現在まで、やっぱりいろいろな人たちにお世話になってきて、父と母にも
行きたい学校に行かせてもらい、結婚をして、子育てもして、社会のために働き、自分のやりたい事もできている。
今は信頼できる歯医者さんに永くお世話になっていて、相談しながら歩んでいる。
感謝しかない。

こう書いていく中で、ふと思った…
自分が歯の大切さや食べることの大事さを分かるのなら、歯についての絵本を描いてみたらいいんじゃないか?

これからの子供たちのために、その子がひとりでも歯の大切さを自覚できるように。
もちろん親子で読んでもらえて、親子で、一生自分といっしょに歩む歯を、大事にしていきたくなるような、そんな絵本をこれから描いてみたいと思う。

noteに自分のことを書いてみたおかげで、次の描きたいテーマが見つかった。
noteに書くことができて良かったです。本当にありがとうございました😌🌸✨

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