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ミントルマリンについて

・ミントトルマリンとは
・ミントカラー
・カット
・需要と供給
・カラー
・ミントトルマリンの魅力
・ミントトルマリンの未来


・ミントトルマリンとは

爽やかなパステルグリーンと発泡性のトーンを持つミントトルマリンは、世界の色石業界で注目を集めています。色石業者たちの間ではこの石の爽やかな色、サイズ、手頃な値段のために需要が伸びています。

2000年代半ばアフガニスタンのラグマン州の鉱床はミントトルマリンの重要な供給源となり国際的な注目を集めました。アフリカの他の多くの場所でもミントトルマリンが時折みられるものの、この地域では現在も採掘されています。

この鮮やかなエレクトリックミントグリーンはトルマリンのなかでも高品質と高価値のカラースタンダードになりました。2018年に新しいコンゴトルマリン鉱山が発見されたことでさらに注目されました。

ミントトルマリンは現在アフガニスタン、コンゴ、ナミビア、ナイジェリア、モザンビーク、ブラジル、パキスタンさらにはカルフォルニアでも採掘されています。最も色のバランスが良い(グリーンに絶妙にブルーが入ることにより美しい色が出る)トルマリンはアフガニスタンから来ています。トルマリンの結晶は非常に大きく綺麗に成長することがあるので、優れた宝石を切り取ることができるのです。

アフガニスタンGreen Tourmaline 24ct from Nomad's

 
・ミントカラー

ミントカラーはネオンカラーのような明るい色調の緑から青みがかった緑まで、特定の色の範囲を示す業界用語です。

パステルカラーのミントトルマリンはサクマのドロップを思い出させ、私にとってとても魅力的です。またエルメスやプラダなどのハイブランドが2022年のファブリックコレクションで目立つミントグリーンなどの明るい色を使用したことでミントトルマリンへも消費者の関心を高めるのに役立ちました。

ミントカラーはジュエリーの選択肢に若さ、新鮮さと活力を吹き込みたい人にとっては魅力的です。


・需要と供給

この石の需要はその希少性のためにコロナ禍でも引き続き堅調でした。ミントトルマリンに対する市場の需要は衰えることがありません。海外に仕入れに行くことが出来きないため、より購入したいという欲求が高まったようです。

インディコライトトルマリンとラグーントルマリンの価格上昇により、ミントトルマリンが優れた代替品になりました。アフガニスタンとブラジルのミントトルマリンは鮮やかで彩度の高い色で非常に好まれていますが、コンゴのトルマリンは色が薄いです。アフガニスタンとブラジルのミントトルマリンもコンゴのトルマリンの2倍の値段です。

ミントトルマリンの主要市場はアメリカ、イギリス、ヨーロッパ、香港、シンガポール、そして中国でも人気があります。しかし質の良い石の供給は断続的であり、いくつかの鉱山に限定されます。コンゴでは小規模な採掘が行われていますが、需要を満たす量の生産が十分ではありません。コンゴとナイジェリア産は商業用グレードで宝石品質のコレクター用の高品質ではありません。ナイジェリアはアフガニスタンのものに匹敵することもある上質な材料を生産しているが生産量は少ない。商業用グレードの石が豊富である一方で、宝石品質のミントトルマリンが不足している。

最高品質のミントトルマリンはプレミアム価格です。例えばコンゴの1カラットの石は1カラットあたり100~500ドルの間で販売され、高品質の石は1カラットあたり1000ドルで販売することが出来ます。


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様々なトルマリンfrom GIA

・カラー

ミントトルマリンの価格を決める要因は色であり次に透明度が続きます。トルマリンのほとんどの種類は透明度が高いため、ギラギラしたインクルージョンはあまり問題ではありません。明るいトーンを好む人もいれば深いグリーンを好む人もいます。最も考慮すべき点は微妙なきいろみです。黄色味が強かったりまたはグレーがかっている石はあまり望ましくありません。

ミントグリーンの色合いは他の宝石には一般的に見られません。ミントグリーンの範囲のサファイアでもそれほど大きくなく、綺麗でも明るくもないです。中国のバイヤーは欧米の流行の色を追う傾向があり、そのためミントトルマリンが市場でより多くの注目を集めるでしょう。


・カット

一般にアンティークのクッションカットが好まれ、カイトのようなファンシーカットも人気が高まっています。海外では10カラットを超えるミントトルマリンは50代以上の消費者に好まれ、若い世代でも3~5キャラットの石を選ぶことが多いようです。

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クッションカット

                           

・ミントトルマリンの魅力

ミントトリマリンの魅力はライトグリーンのエメラルドやミントガーネットに比べて、明るく爽やかで大きなサイズは他の石と比べるとより手頃な価格だからです。ミントトルマリンの明るい色合いは非常に身につけやすく、爽やかな印象を与えます。実際クライアントは原産地をあまり重視していませんが、アフガニスタンとコンゴのミントトルマリンは全くことなってみえるので、クライアントの選択肢は色の好みによります。

パライバやカナリートルマリンなど、他のトルマリンともうまく調和し、ミントトルマリンと合わせると非常に豪華です。

石の起源、色と透明度はジュエリーのストーリーに役立ったり、価格に影響します。

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K18 MInt Tourmaline Ring from Hana Jewels

K18ミントトルマリンリング from Hana Jewels


・ミントトルマリンの未来

この不確実な時期にミントトルマリンはまだまだ人気が続くでしょう。コレクターレベルの石の供給が逼迫していることと、最高級品の需要が急増していることから価格が押し上げられる可能性があります。日本ではまだ馴染みがありませんが、価格が安定している今こそミントトルマリンに投資する絶好の機会です。


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K14 Mint Tourmaline Enamel Ring from Hana Jewels

K14 ミントトルマリン エナメルリング from Hana Jewels


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