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夕日は終わりの合図?始まりの合図?

※夕日の写真あり

空気が澄んだ秋晴れの日。素敵な夕日をカメラに収めてやる!と意気揚々と夕日の名所へ向かいました。久しぶりに夕日を味わい尽せる時間が十分に確保できた日だったからなのか、悲しくて悔しくて都会の真ん中で大泣きした日だったからなのか。夕日の美しさは私の心に、肌に、目に、すっと沁み渡りました。

久しぶりに首から一眼レフカメラをぶら下げ、愛犬と散歩しているかのように名所を目指して歩きました。カメラも私の歩く振動に合わせて右へ、左へ、ぴょんぴょこぴょこん。 楽しそう


たのしみだね  どんな瞬間を切り取れるかな

たのしみだよ  どんな要望にも答えてあげよう


決して撮影が上手でない私の、無茶な要望にもスマートに答えてくれる優秀な相棒。私には宝の持ち腐れ。でも君も楽しそうだし、私の涙も枯れてきた。今日は連れ出して良かった良かった。

ゆっくりと夕日を堪能しよう。そう心に決めました。

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近くのヨット部の声出しとシャッター音だけが鳴り響きます。夕日はどんどんと山に溶け込み、山も海も空もヨットも人間も、すべてが一つになりました。

人間が自然に飲み込まれていく時、私は思い出しました。いつの間にか、日々時間に追われ、人の気持ちに押しつぶされ、夕日は時間のバロメーターとしてしか見ていなかったことを。

夕日ガ沈ンダ。1日ガ終ワル。

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ゆっくりと見上げた空は、太陽の支配からの開放を祝うように、赤から青へ、そして紫へと衣装替え。

夜の始まりを静かに、そして穏やかに迎え入れるよう。

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あぁ。はじまる。昼が終わって、夜が始まる。1日はまだ終わらない。始まってもいない。ただ昼が終わって、夜が始まった。それだけのこと。


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気付けばヨットもいなくなり、静寂が訪れていました。夜の始まりを告げる舞台は、私が泣こうが笑おうが、人間の気持ちもすべて置き去りにして自分のペースで進んでいきます。

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長い長い夜は始まったばかり。さて。どんな夜を過ごそうか


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