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信じ合い、支え合う。

イエス・キリストの誕生の次第は次のようであった。

母マリアはヨセフと婚約していたが、二人が一緒になる前に、聖霊によって身ごもっていることが明らかになった。

夫ヨセフは正しい人であったので、マリアのことを表ざたにするのを望まず、ひそかに縁を切ろうと決心した。

このように考えていると、主の天使が夢に現れて言った。

「ダビデの子ヨセフ、恐れず妻マリアを迎え入れなさい。マリアの胎の子は聖霊によって宿ったのである。マリアは男の子を産む。その子をイエスと名付けなさい。この子は自分の民を罪から救うからである。」

ヨセフは眠りから覚めると、主の天使が命じたとおりにした。

**マタイによる福音1.18-21,24a 聖ヨセフ 祭日**

このくだりには、いつも三浦綾子さんの作品『氷点』を思い出します。

妻、夏枝の不貞を長いあいだ疑い、苦しんでいる中で、偶然聖書を手に取る医師の啓造。

ヨセフの信仰心はもちろんのこと、マリアの普段からの人となりにも、崇高とさえいえるものがあったのだろう…ヨセフが神を信じ、マリアを信じたように自分も妻を信じたいと、啓造は心を動かされます。

書店で聖書を片手に、あふれる涙を堪えられなくなる場面です。

そのマリアの素晴らしさもまた、神さまへの信頼と愛があるからこそでしょう。

誰もが神の愛で満たされ、信じ合い、支え合いながら生きて行ける世界でありますように。

かつては長崎の神学校や修道院で受け継がれてきた、手編みのロザリオ「長崎編み」。伝統を受け継いでいけるよう、ひと目ひと目、祈りを込めて編み続けたいと思います。