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わたしと彼との出会い。

つるつるっとはいって、するするっといけた。

なんておいしいんだろう…スープまで飲み干してから、

あぁ生きててよかった、なんて大げさなことを思っている。


最近、私の人生が変わってきている。

ラーメンが入り込んできた。

10何年前、はじめて付き合った男性と行った敦賀のラーメン屋、(実は福井県敦賀市のラーメン屋ってそこそこおいしいらしいんですが)あまり覚えてないくらい、そんなにおいしさがわからなかった。

付き合うまでもいかない男性がラーメン好きで、ラーメン博とか県内のおいしいラーメン屋さんとか連れてってくれたけど、正直、味、わからず。え、これおいしいの?みたいな。

そんなだから、お付き合いも続かないわけだけど笑。まぁ関係ないけど、なんか、おいしいって人を介して伝わるし、その人とのうれしい記憶や思い出とともに、自分の中でまた「おいしい」が醸成されていくような

それは、3月のことだっただろうか。4月だったろうか。

友達とふと訪れた居酒屋「おたん」にはまり、その2度か3度目くらいの飲み会での終わり際、屋台ラーメン食べたいよね、と言う友人の一言で始まった。

単純に、友人2人と行ったその屋台ラーメンがうまかったのである。

3人で一杯のラーメンを食う。なんと、屋台のラーメンを、しかも夜遅くにやっている店主からしたら、嫌がらせなことか。

なのに、私たちは図々しくも、居酒屋で飲んだ後のパンパンのおなかの中には入らないからね、と3人で食べることにしたのだ。なんか一応、気を使って、屋台ののれんの下、テーブルには置かず、その辺の公共設備の上に置いたのだ(いや、いいかどうかわからんが)確か、横断歩道の手前に置いてある、見た目はボックス的なやつだ。知る人にはわかる、電気設備的なやつをテーブルにして、私たちは、3人で一杯を分け合う、というなんともおいしいことをした。

いやーそれがまじでうまかったのである。(また言う)

真夜中の、確か11時とか12時とかそんな時間に。以前、別の友人たち何人かと飲んだ帰り、一人の知人男性がこの屋台ラーメンを食べたいと言って、食べているのを見ていても、何もうらやましさもなかったが、やはり合食(こういう言葉があるのかわからないが)はやばい。(とうとう私も「やばい」使ってしまった!)

2歳年下の男性の友達と、9歳年下の女性の友達と35歳(当時34歳!)の3人で食べた居酒屋の締めラーメンはマジでおいしかった。

そして、その女の子の友達と別の機会にもまた、おたん締めに別の屋台ラーメンを食いに行ったのだが、それもまたまじでうまかったのだ。

以来、ラーメンというものがすっかり好きになってしまった…ようである。

東京に行ったり、外に出てて、あるいは地元福井にいても、ラーメン屋が目に付いてしまう。ふと、食べたいなと思ってしまうのだ。必ずしも、それが毎回うまいわけではない。結構、こってりだったり、味がしょっからすぎて(私はだいたい外食すると味が強すぎて)何杯水を飲んでも、舌がヒリヒリする。

それなのに、またおいしいラーメンはないかとなんとなく探してしまう。

ラーメンアンテナが私の心の中で始まってしまったのである。

おいしい彼(ラーメン)との出会いを求めて。


果たして、私はラーメンが好きなんだろうか。それとも、あの3人で食べた、女友達2人で食べたラーメンが、あの状況が美味しかったからなのか、戻らない過去を求めているのか、またおいしい記憶を上書きさせたいのか、私にもよくわからない。一人でラーメンを探し、ラーメンを食べる。

今、フリーランスの私はまだ財布は寂しいものだが、この欲求にはあらがえず、スーパーで安いラーメンを探して、また買って家で作ってみるも、なんとなく違うなと思う日々。

かといって、ラーメンばかり食っているわけでもないが、やはりラーメンアンテナが私の心にいる。

彼へのアンテナが時々、私の中でぴっと立って、無性にほしくなる、彼が。

一回、アンテナが立つと、どうしてもほしくなる、彼が。

今日は、さらっとした彼がほしかった。前回会った彼は、濃厚豚骨スープに、舌がヒリヒリして、今度はさっぱりした彼に会いたかった。

そして、期待通り、というか、想定以上の、美しい彼だった。

あぁ、スルッと細麺が長ネギの薬味とさらっとしているのに微妙に絡むスープにほどよく溶けておいしい…

さらさらっと入って、するするっと入っていく。この心地よさ。

欲を言えば、なぜラーメン屋さんなのに、ちょっとおしゃれなの、なんかウッドブラインドとかつけちゃって。で、ウッドブラインドにやっぱりラーメンの油汁しみついちゃってるよね。電光を反射して、テカってるのがなんか視界に入ってくるな、でも、これなかなか取れないんだろうなとかラーメンを待つ間から思っていた。

あー、私もラーメン食べたら、ウッドブラインドに汁が飛び散って、また汚すんだろうな、とかふと言葉にするでもなく、浮かんできたりもして。

ウッドブラインドと壁と仕切りとで区切られていて、一人の空間がいいと言えば、いいけど、私個人的には、なにかさみしいような感じもした。横にいる人、周りにいる人のことが視界に入ってきても、私は全然OKなんだけどな。逆に壁と仕切りとウッドブラインドに向かっているの、なんか狭さを感じるけど、まぁそんなこと考える間もなく、ラーメンがラーメン屋さんに似つかないような(!)かわいいチェックシャツの女の子の手で「後ろから失礼しまーす」なんて運ばれてきて、するっとさらっと食べてしまえて、SNS投稿したらシャーベットもらえるの、いいなって思って投稿している間に、ラーメン屋の時間は心地よく終わった。

きっと、また別の客がウッドブラインドに、ラーメンの油汁を飛ばしながらすすっているに違いない。ウッドブラインドはお手入れできないまま、油の点在した光沢を放ち続けるに違いない。

とにかく、美味しかった。

また彼に出会いたいな~

なぜ、ラーメンは彼なのか。いや、なんとなく、男っぽいような気がして。

それにしても、そのラーメン屋には女の子2人で来ているとか、ラーメン屋では初めて見る光景だった。あ、いや女の子同士で来ているとかあるけど、なんていうか、ラーメン屋っぽくない感じの空気感の2人というか。女の子同士でも、私のようなおひとり様でも、もちろん男同士でも、全然OKな雰囲気だった。ラーメン屋として、新しい感じかもしれない。少なくとも、私はこんな感じのラーメン屋は初めてだった。

うん、デートにぴったり、みたいな口コミが食べログでもあった。

あ、デートにぜひとも行きたいラーメン屋の一つですね!(と言ってみる!)


また、彼に会いたいな。

彼とはこちら。

麵屋 輝之助

住所 〒910-0035 福井市菅谷2-10-22
電話番号 0776-27-5423


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梅澤あゆみ

物書き。新聞記者4年、考古学の世界(埋蔵文化財)7年、フリーライター4年。子どものころから古いモノと書くことが好き。

日々のエッセイ

日々浮かんだことを自由につづるエッセイ。
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