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いくつになったって、夢は叶う


もうすぐ75歳を迎える知り合いがいる。

名前は仮にTさんとしよう。

わたしから見たらおばあちゃんのような存在のTさんは、今、やっと長年の夢を叶えたそうだ。


それは、着物の着付けを仕事にすること。

美容師経験こそないが、若い頃に学んだ着付け技術や着物の知識を活かした仕事を、いつかやりたいと願い続けていた。

そんなときに着付け師の仕事を募集しているサイトから声をかけてもらい、念願だった着付け師という仕事を始めたそうだ。


70歳を過ぎてやっとつかんだ夢。

スマホの操作も学んで、お客様とメールやweb上でやりとりをしている。

今ではわたしとLINEでスタンプや絵文字を含めたやりとりもできるようになった。


着付け師の仕事は朝早い。

始発で向かうことも珍しくないそうだ。

もちろんお客様に会うのは着付け当日のみ。

体型や持っている着物の種類によって、着付け方が異なるので、何が起こるかは当日になってみないと分からない。

とくに長時間着物を着ている場合は、長時間着ていても苦しくないように、さらに着崩れないように着付けなければならないし、緊張もすると言っていた。


言葉は悪いが、Tさんも「お年寄り」と呼ばれてもおかしくない年齢だ。

そんなTさんが慣れないスマホを使いこなして、日が昇るよりも早く起きて、自宅から2時間かかる場所にまで着付けに行く理由は何なのか。

「大変じゃないですか?」

そう聞くわたしに、Tさんは笑顔で答えた。


「着付け師の仕事は朝早くて当たり前なのよ。

それに、お客さんの喜ぶ顔が見れたらそれだけで十分なの」


なんと素晴らしい着付け師だろうか。

朝早すぎて、他の着付け師に断られてTさんに頼んできた人もいるそうだ。


「やりたいことは全部やりなさい。

誰でもはじめは緊張するものよ。

でも誰かがきっと見つけてくれるし、努力は必ず報われる。

いくつになっても夢は叶うから」



Tさんのこの言葉は、今のわたしを動かす原動力となっている。

夢を叶えるのに年齢など関係ない。

夢の前では、年齢はただの数字に過ぎないのだ。


今、自分がやりたいこと。

やってみたいこと。


やってみないと結果なんて分からない。

Tさんの言葉を胸に、今日も前向いていこうじゃないか。


#ありがとう
#着付師
#夢


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