見出し画像

AIイラストを使ってホラー漫画を描く方法

先日、AIイラストを使ったホラー漫画をTwitterに投稿しました。
ありがたいことに、それなりに反響があったので、備忘的な制作メモを残しておきます。なんとなくAIイラストを活用してマンガを描く人が増えるといいなと思ったからです。
勢いで書いてるので推敲ゼロです。

【制作物】


【制作背景】

最近、えーあいさんにnijijourney向けの凄いホラープロンプトを教えてもらいました。それ以来、ホラーAIイラスト生成にハマってました。

同時期に、ローカル環境であるSDwebUIでwildcards(指定したプロンプトをランダムに使用する手法) とGenerate Forever機能(延々とジェネレートし続ける機能)を今更ながら覚えました。なので、nijijourneyと並行してローカルでも無限にホラーAIイラストを作っていました

ただ、やはりSDwebUIでのwildcardsから生成されたランダムなプロンプトだと、あまり良い仕上がりじゃなかったんですね。中途半端にキャラっぽくなっちゃいました。
結果、公開するアテのない数百枚のホラー画像の山ができてました。(nijijourneyだとカッコいいホラーAI画像作りやすいんですが、一方、私のSDwebUI環境のローカルモデルだと怖くてカッコいいビジュアルがうまく作れなかったのです)

【制作のきっかけ】

さてどうしたものかな、と思ってるタイミングでヒツジさんがAIイラストを活用した漫画制作方法の記事を目にしました。

超重要なノウハウをこれでもかと公開されてる恐ろしい記事です。
本当に感銘を受けましたね。
AIイラストを使ってこんな効率的に漫画が作れるのかと驚きました。
ただクリスタも持ってないし「いつか使いたいなぁ」とブックマークするぐらいでした。

改めてnijijourneyでのホラーAIイラスト制作に戻ったときに、えーあいさんのプロンプトを再び目にしました。「何度見てもいいプロンプトだなぁ」と思うと同時に、「こんなプロンプトを誰かに配ってたら、えーあいさん呪われるんじゃないでしょうかね」って思ったんですね。

そのときに「あーこれ、なにかに使えるかも」と。安直に思いました。
設定はベタかな、とも思いました。
でももしかしたら、作りたかった漫画制作のネタになるかもとちょっと考えてみることにしました。
これで公開するアテのないホラー画像を大量に使えるかもと思ったわけです。

【プロット】

このままではベタな話かなーという思いもあり、GPT4に相談しました
基本設定を伝えつつ「もう少しメタい感じにならない?」とGPT4に相談すると、「AIイラスト漫画家自身の話にすること」を薦めてくれました。
私、こういうのメタくて好きです。

GPT4からプロットは大量にもらったんですが、だいたい長いです。短く書いてって指定しても長いです。

4、5投稿ぐらいで終わるワンアイデアでシンプルな話がいいなと思いGPT4のプロットは全ボツで「AIイラスト漫画家自身の話」+「プロンプトに呪いが混じる」という話の一本槍でいくことにしました。
話を省略するため、自分自身の話にして、かつ、えーあいさんのやりとりを再現することでリアリティ系にふることにしました。
(結果、私が売れない作家という設定になったり、A子さんが帰ってこなかったりしましたが、そこはご愛嬌ですね)

肝心のプロンプトなんですが、怖いプロンプトってなんだろなーって思ったときに、神社のマークっていいなと思いました。例えば「こっくりさん」において神社マークを描くことで「神と繋がる」という印象があると思うのです。ね。いいですよね。このマーク。

ただ絵文字で「⛩ 」と表現するとポップなんですよ!

そこで、神社マークみたいな漢字ってあるんじゃないかなと思ったんですね。
「形」とか「開」に「」って部分あるじゃないですか。これ書いたら神社マークの代わりとして神とつながる感じ出せるかもと思ったんですね。
しかも「开」って「あく、ひらく」って意味なんですよ。
ドアが開いて繋がる感じがする!いい!と思いました。

これでGPTにページ割の構成を書かせます。
こんな感じの回答をもらいました。

ついでにセリフも考えさせました。
名前はこの時点では超適当です

よし、なんとなくできましたね。

【キャラAIイラスト制作】

ヒツジさんの指南書に従い、キャラには特にこだわらず安定だけを目指しました。

・少女
・髪の毛が白のショート
・目が赤い
・白いTシャツ
・上半身

ぐらいの限りなく少ない指定で安定するキャラを量産します。
ここでGenerate Foreverは大活躍します。
また自動人物切り抜き機能としてABG Removerという機能拡張を使います。具体的には下記のプロンプトです(状況により表情等は足してます)

Prompt: (ultra-detailed:1.4), 1girl, short white hair, red eyes, white Plain T-shirt, upper half of body, hands finger 5 finger hands, realistic face, look at viewer, plain background,
Negative prompt: EasyNegative, nsfw, large breasts, (low quality:1.4), text, logo, sexy, tank-top, navel, Red gloves, red clothes, bare shoulders

※embeddings機能のEasyNegativeは使ってます

200枚ぐらい生成しました。キーボードを使うシーンがいくつかあったので追加でキーボードを使うプロンプトを追加したイラストも生成しています。全部で240枚ぐらい。
AIイラストを作ってる人はこの生成数は「少ない」と思ったでしょう。
私の使ってるPCだと低解像度でもコレで精一杯なんですよ…。

あと私のカスタムモデル、低解像度だと手がぐにゃぐにゃなんですけど、そこはもう気にしないでおこうと思いました。趣味だし。

【セリフ・コマ割りレイアウト制作】

キャラを作ってる間にセリフを並べます。
思い出してください。私はクリスタを持っていません

なので今回は「Adobe Illustrator」を使うことにしました
「弘法筆を選ばずですよ!」という勢いで起動したんですけど
私マンガ制作経験まったくないんですね。
(大学のときに数回授業課題で適当なものを作ったなぁ…ぐらい)
イラレで漫画って作れるのかなと思いながら、とりあえず作ってみることにしました。

結論だけ言うと、ホラー表現においては「コミックコミック」した表現があまり不要だった(例:集中線)のでなんとか出来ました

とりあえずページを並べてセリフを置いていきます。
20ページ構想だったんですが、長いなと思い、更に削って12ページにしました。その段階でセリフを調整します。

ちなみにふきだしはマウスによるフリーハンドだ!
きれいな楕円がホラー的にあんまりかなと思って…

コマ割りは本当にわからない…なので手持ちの漫画を開きながら、
何が正しいのかを探っていきます。前半はちゃんと頑張ろうという気がしますが、後半は雑になってるのがこの時点でわかります。でも一旦完成させることを目標にしようと、自分に言い聞かせます。

まぁそれっぽいとしましょう。
黒ふきだしはなんか使いたかったんです。

【画像配置】

コマ割りとセリフが出来たら、ここからはパズルですね。
まずはキャラを並べました
セリフに合いそうなキャラを240枚から探しまくる作業。
240枚中、使えるの50枚ぐらい(手の崩壊は見て見ぬ振り)だったので、それでパズルしてました。
一部の背景はキャラを見ながら別途nijijourneyに作らせてます。
もちろんキャラに合わせて多少コマ割りも調整します。

その後、ホラー画像を並べていきます。
普通に配置すると安っぽかったので、あえて目の部分をカットしていきました。
そうすることで趣がでた気がします

ストーリー上、ホラー画像には黒い染みを乗せる必要があったので、黒い染みをホラー画像に加工していきます。
どうしようかなーと思ってたのですが(本当に何も考えずに作っています)、nijijourneyにそれっぽいのができたので、それをPhotoshopで合成していきます

(↑ それ)

また一部のホラー決め絵はnijiで以前作ってたものを使いました。
なんとなく文脈的に使えそうなやつで未公開のものを探して使ってます。

(↑ 生成した瞬間に「何に使うんだよ」って思った画像、メインで使えました)


【まとめと反省】

そういうわけで出来ました。
作業時間は、漫画自体は2日間ぐらいですかね。
ホラー画像は既にあった状態でしたが、それでもAIイラストを活用すると異常なスピードで作れるのは間違いないです。
初めて制作した私が言ってるんだから間違いないです。

AI術士さん向けに作ったので、一般の方には話がわかりにくいかなーと思ってたんですけど、意外とそれなりに伝わってる感じがします。

漫画的な反省点はすごくありますね。
感想コメントで「なるほど」と思ったのが

・キャラが全部決め絵っぽくなってて読むのが疲れる
・視線が全部こっちを見すぎている
・状況説明絵と感情絵がごっちゃになっている

このあたりは読み直して「そのとおりだ!」と気付かされたポイントですね。
look at viewerしすぎない!大事!
コマごとに俯瞰や遠景ショット等を組み合わせるべきでした。

漫画の文脈というのは、一朝一夕で身につくものではないですがAIイラストにおける漫画テクニックの活用というのは、これから身につけたいなと思います。

おわり!
よかったらツイッターフォローしてね!

<追記>
続編を作りました。今度は追加学習編です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?