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ナイロンタオルを使うと肌が黒ずむ

お風呂でナイロンタオルを使ったことがありますか。

・石けんの泡立ちがよい
・汚れがよくとれる
・洗った充実感がある

などの特徴があります。

温泉施設やマッサージ店「あかすり」なるものがあるので、
悪くはなかろうと思いますが、ここに落とし穴がありそうです。

◆どこまで、こすればいいの?

体を洗ったナイロンタオルを洗面器ですすぐと、垢のようなものが浮いて「洗った~」という満足感があります。

浮いた「垢みたいなもの」は「垢」ではなく、
実は「削れた皮膚」なのです。

皮膚を手でこするとポロポロと何かが取れてきますが、
これは垢ではなく「皮膚の角質」です。

こするほど角質は削れ、しまいにはヒリヒリと痛くなります。
どこまで角質を落とせばいいのでしょうか。

落とさなければならない角質は、石けんの泡で、手でなでるで落ちます。
こする必要はありません。

◆ナイロンタオル色素沈着症

ナイロンタオルは皮膚を傷めてしまい、長期間使っていると、
皮膚は黒ずんできます。

これを「ナイロンタオル色素沈着症」といいます。

入浴の時にナイロンタオルやヘチマなどを使っている人や、
きれい好きで2度洗いしている人に多いです。

鎖骨や肋骨、肩甲骨など骨の出っ張っているところに
茶色のあざのようなものができます。

肋骨にそって斜めに線状の色素沈着がある(参考文献より)

ナイロンタオルは「百害あって一利なし」
ナイロンタオルで洗ってよいところは「かかと」くらいでしょう。

今回は「ナイロンタオル」の悪口になってしまいました。
「あかすり」に従事している皆様、ごめんなさい。

参考文献
岩谷由美:「皮脂欠乏性皮膚炎ナイロンタオル色素沈着症」,治療 84(2): 210-211, 2002

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