実家を出て1ヶ月経った感想と、美術にハマってる話。


3月の頭に実家を出て、今のアパートに移り住んだ。
私は一人暮らし経験ゼロ。一緒に住む彼氏も同じ。家事は2人ともほぼ素人からのスタートになった。

落ち着くまでに最低3ヶ月はかかるかと覚悟していたけど、もうすっかり生活に馴染み、アパートの部屋で寛いでいる。

家事分担は最初からはっきりと決めたわけじゃないけど、各々得意分野をこなす感じに落ち着いた。
どちらかと言えば私は掃除好き&少々潔癖なので掃除は全て担当。洗濯も私担当。
料理、食材の買い物は彼氏担当。私の昼のお弁当まで毎朝早く起きて作ってくれている(ありがたい)。私は料理が死ぬほど嫌いなので、彼がいなくては本当に生きていけません。

2LDKで古いアパートだけど、最上階角部屋ということもあり騒音等の悩みはほとんどない。
実家はわりとうるさい住宅街にあったから、毎晩近所のガキンチョのギャーギャー喚く声が神経を苛立たせてくれたものだが、今の家では朝目覚めると隣家の庭の木にとまる鳥たちの囀りが聴こえてなんとも優雅な気分を味わっている。そして窓からは緑が見えていて、休日の昼間にカーテンを開けてコーヒーを飲むのが幸せ。

生活リズムも彼氏に合わせているお陰で健康的になってきた。夜は22時〜23時には眠り、朝は6時半〜7時には目を覚ます。
通勤時間が短くなったので朝からゆっくりコーヒーを飲みながら洗濯物を畳んだり掃除機をかける余裕もある。退勤後にフィットボクシングをするようになって、運動不足も多少解消されている気がする。

2LDKのそこまで広くはないアパートだが、私が通信大学生をしていることもあって、1部屋をまるまる私の勉強部屋にもらった。
この部屋に実家のクローゼットで眠っていたモニターを置いてフィットボクシングをしたり、勉強したり、ゴロゴロしたり、本を読んだり、自由に過ごしている。

実家にいた頃はいつも疲れていて何も出来なかった。最近は仕事と家事をこなしながらも自由時間を有意義に楽しむことが出来ている。

こちらに越してから、私の中で美術ブームが到来した。
もともと子供の頃から絵が好きで、ある程度美術に触れてはいたけど、ちゃんとした美術知識があるわけでもなく、好きな画家の絵しか見ないで生きてきてしまっていた。最近はYouTubeでも様々な解説動画を見ることが出来る。(今の若い子たちが羨ましいね)
私は昔からシュルレアリスムとか、ダダイスムとか言われるような「よく分からない絵」とか、「なんとなく不気味な絵」が好きで、特にサルバドール・ダリが大好きだった。

ダリといえば特徴的な上を向いたヒゲ、奇人変人の天才、的なイメージが強いけれど、実はすごく繊細な人だと知ってさらに彼のことが好きになった。彼は芸術家には珍しく(?)生涯ひとりの女性と一途に添い遂げた人でもある。その女性こそがこれまたすごい。色んな意味で、すごい。彼女が現代にいたら間違いなく敏腕の営業ウーマンだと思う。マーケティング力と営業力、そしてたらしこみ力、というのだろうか、男をその気にさせて働かせる力みたいなものがすごい…。

ルネ・マグリットも好き。マグリットは、あんな奇妙な絵をかくにしては、地味なリーマン風の容貌をしていて、そこがまた面白い。ウワッ!みたいな怖さじゃなくて、えぇ…なにこれ…?みたいにちょっと惹き込まれちゃう奇妙さというか、静かな気味悪さみたいな、そういうものを感じる絵がツボ。

最近はバロックとかロココとか印象派とか、様式にこだわらずに色々観るけど、やっぱり好きなのはゴヤとかカラヴァッジョ。カラヴァッジョの描いたユディトが一番可愛い。果物と美少年描かせたら右に出るものはいない。あんな美しい絵が描けるのに荒くれ者っていうギャップが好き。
ゴヤが裸婦をガッツリ描いちゃって審議にかけられたやつとかも好きです。ゴヤの描く人物って目力がすごい。真に迫る感じ。

大した知識もないので、単に見て楽しむことしかしてないのだけど、それでも美術は十分に楽しい。私のような庶民が、大金を払わずとも手軽に美しいものに触れられる。その点においては現代に生まれたことを本当に嬉しく思います。

今はお小遣いで「もっと知りたい」シリーズを買い集めているところだけど、いつかはルーブル美術館に行きたい。プラド美術館にも。
生きる楽しみはなんぼあってもええもんですね。

おわり。

20230415

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