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京都巡り#8 今年で最後の東山花灯路を巡る

アオイです。3月上旬、東山花灯路に行きました。この京都巡りnoteでは、私は京都の何が好きなのかを言語化することと、私の見た景色を他の人と分かち合うことが主な目的となっております。それではよろしくお願いいたします🌟


五条方面

今日は東山花灯路の初日だ。私は以前にも行ったことがある。その時は人もかなりいた。今回はどんな感じなんだろう。1日で全てを回るのは難しい。3日に分けて回っていこうと思う。

八坂の塔(法観寺)

清水五条駅から歩いていった。祇園四条駅からも行くことができる。地上に出ると、東山方面から謎の青い一筋の光が見えていた。この先に、一体何が……?

道中、いかにも京都を感じられる通りを発見した。提灯がぶら下がっていて、幻想的である。私は混雑が苦手で、普段は祇園などの「いかにも京都スポット」に行かないようにしているので、新鮮な気分だった。堂々と真ん中を通り、京都観光気分を味わった。


道中の景色。建仁寺の横も通った。料亭もあり、見ていて楽しい。私は京都の食には詳しくない。食費をかけず交通費や拝観料に回しているからだ。また、食事時間を減らして回る箇所を増やしているという理由もある。

八坂の塔に到着した。生け花も飾っていた。以前この中に入ったことがある。中は急な階段だったような……。登るのが大変だった記憶がある。

少し離れた場所から撮ると、周りの景色と共に綺麗に映る。ただ、やはりここは撮影スポットとなっており、人が多い。皆が撮っている。誰もいない状態で撮るなら夜明け前が良いだろう。

夜が明けつつある八坂の塔

夜明け前は誰もいないと思わせて、少なからず人はいる。この日は遠路はるばる来たと思われる人が、自分の車を八坂の塔を背景にして撮っていた。とにかく人気の撮影スポットである。


二年坂。写真を撮ろうにも人が絶えない。ものすごく人がいた時間もあった。その時間に撮っていると、坂の下から何かの音が聞こえてきた。すると、子供達が「火の用心」の法被を来て拍子木を鳴らしながら練り歩いてきた。皆はこれを見に来たのだろうか?

産寧坂。こちらも人が絶えないことでお馴染み(?)である。枝垂れ桜が有名だ。夜明け前に撮りに行きたい。二年坂や産寧坂は、皆で京都巡りする時に行きたい場所である。私に「京都を案内して」と頼むなら必ず連れていくだろう。寄り道して買い食いしたりお土産を見たりしてみたい。でも1人では買い食いしないしお土産も見ない。素通りだ。1人だと、財布の紐が固すぎて緩むことがほとんど無い。


清水寺(ライトアップ)

産寧坂を抜けると、清水坂に合流する。駅から見えていた、謎の光に近づいている。


清水寺に到着したが……、こけしが横たわっている。「何で?」と思うが実はイベントをしており、こけしは展示品の1つである。

アートのイベントらしい。清水寺では、東山花灯路終了日まで楽しめる。このHPを引用して、他の会場でも開催されていたことを知った。京都新聞ビル、行きたかった……。数年前にアートのイベントがここで開催されていて、インクの匂いが漂う中、展示品と会場が見事に組み合わされ、「すご……」と感じた記憶がある。この会場自体が作品なのではないかと思った(記憶が定かではないが、あれはインスタレーションだったんだろうか?)。

数年前の京都新聞ビルの展示


こけしに話を戻そう。このこけしも、実は以前東山花灯路を見に行った日に、一度目撃しているのだ。

それは平安神宮近く、ロームシアター京都に横たわっていた。これは偶然なんだろうか……?

こけし、「花子」という名らしい。名前、あったのか。ずっと見ていると、何だか可愛く思えてきた。ああ可愛い……。その奥ゆかしい顔が好き。気が付いたら花子に魅了されていた。

清水寺と光線と花子。カオス写真が撮れた。お気に入りの写真となった。なので、このnoteのカバー写真にした。

私は花子をしばし堪能した……。

ものすごく光り輝くオブジェ。「KOMAINU」という作品だそうだ。すごいものが見れた。この時点でまだ清水寺の受付にたどり着いておらず、料金を支払っていない。タダで見られる。


光線をたどる。一体どこから出ているんだ。

清水寺からは京都の景色も見ることができる。今日は見どころ満載だなぁ。

どこを見ても綺麗だ。そして光源を発見した。山の中から出ているようだ。設置するのも大変そうだが、どんな風に置いているんだろう。

清水の舞台。美しい。夜明けの紅葉とは違う美しさである。夜空に青い光線も映えている。来て良かったと思わせる夜景だ。

写真では分かりづらいが水面に反射して水鏡となっていて、それがすごく綺麗で何枚も撮っていた。

加工したらこんな感じだ。肉眼ではこちらの方が近かったと思う。にしても……綺麗すぎやしないか。良い写真が1日目にしていっぱい撮れている。

私は満足して清水寺を後にした。ちゃわん坂を下り、東山花灯路で流した汗を流し、更に汗を流すため、銭湯に向かいサウナで整った。いい夜だった。


四条方面

別日、仕事終わりに祇園四条へ向かう。この日は八坂神社から高台寺までを歩いていく予定だ。

八坂神社

四条通りを歩き、八坂神社へ向かう。この道は懐かしい。祇園だなぁという気持ちになれる。昔ここで一度、舞妓を見たことがある。「舞妓は夜しか出歩かない」という情報から、ちょうど夜だったこともあり本物だろうと信じて疑わなかったが、真偽は不明である。今になって自信が無い。そもそも舞妓は四条通りを歩くのだろうか。

八坂神社が見えた。夜の八坂神社も懐かしい。学生時代、八坂神社を通り抜けた先の円山公園で、夜桜の下お花見をしていた。思い出の場所である。

時勢を反映させた大国主社。手をかざさなくても、近づいたら鈴の音が鳴った。ご利益は縁結びだそうだ。私は多くの人と交流を持って関わりたい。手をかざして鈴を鳴らし、祈りを捧げることにした。

うさぎがいっぱいいた。来年の正月、大国主社が激アツスポットになりそう。他には岡崎神社がうさぎで有名である。

岡崎神社


夜の境内はますます非日常を感じさせる。平日の晩ということもあり、静かで落ち着く。これならイヤホンで耳を塞ぐ必要もない。私は静かな夜を楽しむことにした。

円山公園

公園には粟田大燈呂が展示されていた。粟田祭で使われるものだそうだ。迫力がある。

生け花展示もあった。ここの生け花は、いけばなプロムナードではなく「現代いけばな展」らしい。確かに、現代的な感じがする。

こちらも水鏡になっていて、とても美しい景色だった。桜はまだ咲いていないのに、歩いていて楽しく、懐かしい気分だった。昔の記憶を思い出す。あの辺でお花見をした。春の夜風を浴び、寒くなりながら弁当を食べた記憶……。

石段が光を反射してつやつやしているように見えるのが好きだ。何と言えばいいんだ、こういうのは。


枝垂れ桜が咲くのが楽しみだ。4月にも行きたい。


ねねの道

円山公園を楽しんだ後は、高台寺へ向かう。その道中であるねねの道にも、ライトアップされているものがあった。

長楽館。明治時代、煙草王の村井吉兵衛により建てられた迎賓館で、現在はホテルやレストランとなっている。ここもモダン建築の1つである。外から撮っていると、きらびやかな貴族のパーティに呼ばれることすらなく、外から眺めるしかない貧困層の者みたいな気持ちになってきた。

生け花と、京都の大学生の作品が飾られているエリア。「すごい……」となりながら見て回る。

生け花エリアの奥には大谷祖廟が光り輝いていた。簡単に言えば「墓地」である。大谷祖廟は今日初めて知ったが、墓地だったとは。

大雲院祇園閣。祇園祭の鉾のような見た目だが、寺院らしい。現在非公開だそうだ。気になる。中はどうなっているんだろう。

風情があって好きだ。以前行った東山花灯路や紅葉の時は賑わっていた。桜のシーズンもそうなるだろう。この時期、落ち着いて歩けるのは平日の今くらいか。


高台寺

ねねの道を歩いていたら、高台寺に到着した。上に続く階段が綺麗で、撮影する人も多かった。

紅葉の時期に一度来たことがあり、入場しようか悩んだが、最後の東山花灯路なので入ることにした。

高台寺では、京都の景色を見渡すことができる。祇園閣も見えた。

有名な枝垂れ桜のある場所では、プロジェクションマッピングをしていた。高台寺は桜の時期もライトアップをしているので、もう一度行きたい。平日の夜、行こう。

本当に綺麗だ……。朧月夜も良い感じだ。こちらも池に反射して水鏡になっている。秋になると紅葉が美しい。 

秋の高台寺


高台寺は見ていてとても綺麗でしかなかった。静かで歩きやすく、最高だった。一気に写真を貼っていく。

ねねと秀吉の像と縁結びの絵馬だろうか。高台寺は縁結びスポットだったのか……。


高台寺を出て階段を降り、東山花灯路の案内所付近には、こんなものがあった。

当たり前のことは当たり前ではないと、痛感している。ささいな日常でも、世界規模のことでも。京都を巡れる幸せを噛み締めて、生きていきたい。


圓徳院

まだ時間があったので、高台寺の向かいにある圓徳院にも行ってみることにした。

入る前からワクワクする雰囲気である。ここに来るのは初めてだ。楽しみ。

庭園のライトアップが行われていた。ここは南庭だそうだ。庭を撮る時に全体を映したいが、これがなかなか難しい。

竹の襖絵があった。何か好きな感じである。何だか分からないが、可愛らしさがある。

北庭もある。座って眺めていたい。何で今までここを知らなかったんだろう。秋には紅葉が見られるそうだ。

圓徳院を出て、石塀小路を通って帰ることにした。

撮影禁止の貼り紙がされていたので、外側のみ。夜なのもあって、風流な道だった。話は変わって、京都の夜は寒い。五条に行った時は暖かかったが、寒の戻りでまた寒くなってしまった。手がかじかむ。なので帰り道に自販機でホットコーヒーを買って、手を温めながら飲んで帰った。

夜の花見小路。土日は人でいっぱいだが、平日の夜は少ない。このご時世だからかもしれないが。それでもスーツを着たお偉いさんかと思われる人達が、料亭の外で車を待っていた。それを見て「まさに祇園だ……」と思った。祇園はやはり大人の街というイメージが私にはある。偉い人達が0が何個あるんだというコース料理を食べたり、舞妓と遊んだり、祇園では大金が夜な夜な動いていそうだ。なんて考えながら、コーヒーを飲み干して帰路に着いた。


三条方面

次の日。私は三条駅から歩いて青蓮院を目指す。東山駅下車の方が近いが、乗り換えて1駅しかないので、歩くことにした。

あおくすの庭

青蓮院に着いたかと思ったら、案内所であった。そこではNAKEDの提灯を貸し出しており、所定の場所に提灯を置くと参加型アートに参加できる。このようなイベントは、平安神宮嵐山花灯路でもあった。「NAKEDは京都を制覇するつもりなんだろうか?」と思って調べてみたら、直近で二条城にてイベントがあることを知る。ちょうど桜の季節である。え……、行かねば…………。

この提灯を置く場所があったので、よく分からないまま置いてみた。

音と共に何かが渦巻いた。青龍らしい。実はこのあおくすの庭が最終目的地であり、円山公園からスタートして、今までのチェックポイントに提灯を置いた数によって演出が変わる。というのを執筆しているたった今、知った。

"東山花灯路の会場のひとつである円山公園で「NAKEDディスタンス提灯®︎」を受け取り、合計3つあるチェックポイントで提灯を指定の台に置くと提灯の色が変化。最終目標地点である「あおくすの庭」では、青龍がプロジェクションマッピングで映し出されており、提灯をかざすと目を覚ましてチェックポイントを通過した数によって異なる演出が現れます。"

京都・東山花灯路2022「NAKED, INC.x立命館大学 東山 水光巡り」


そういえば円山公園にも青龍召喚の場があったような……。

参加型アートに参加する時は、事前にHPを見て行った方が良さそうだ。次の二条城では抜かりなく調べていこうと思う。


青蓮院

あおくすの庭を出てすぐ、本来の目的地である青蓮院に着いた。

ド派手な生け花もあった。

室内から庭園を見る。青い光に包まれている。綺麗すぎやしないか?そういえば、学生時代に友人と青蓮院のライトアップを見に行ったことを思い出した。あれが初めて京都のライトアップイベントに参加した時だっけ。

だいぶ前の青蓮院(当時のスマホ撮影、画質が悪い)

あの時は1人で京都巡りをそんなにしていなかった。どこか出かけるなら友人と一緒がいいと思っていたが、今となっては1人でどこかへ行く方が圧倒的に多い。単独行動も慣れたものだ。


部屋の中から庭を見る。この日もそんなに人がおらず、静寂な空間を楽しんだ。

ここからは屋外になる。枯山水があった。ところで、今日の夜空は澄んでいて星が綺麗に見えた。

というわけで、星空と撮ってみた。写っているのは冬の星座でお馴染み、オリオン座である。もしかしたら他の星座も写っているかもしれないが、私はオリオン座しか認識できない。何でこれだけははっきりと分かるのだろう。これ以降、オリオン座と共に撮った写真も貼っていく。

「光る竹なむ何筋ありける」状態だ(?)。竹林は良い。

オリオン座シャッターチャンスでもあった。ちなみに撮影はスマホで、星座が見えやすいように少し加工している。一眼レフでは光が足りずシャッターすら切れなかった。

庭をぐるりと1周していく。ここは池泉回遊式庭園(ちせんかいゆうしきていえん)だ。恥ずかしながら、「池泉回遊式庭園」の読み方を執筆している今知った。今知ったことにより、今後は声に出して説明できる、と前向きに捉える。

どこを見ても美しい……と思っていたら、割りと高い場所まで来ていた。遠目からの景色も良い。遠目でなくても良い。青蓮院に限らず、今回撮影した景色はどこも良すぎたので、このnoteはいつもより写真がかなり多く貼られている。

荘厳な雰囲気だ。何かを召喚できそうな気もする。

最初の場所へ戻ってきた。夢の中のような景色となっている。この写真は加工していない。すごいものが撮れた。カバー写真候補の1つでもあったが、やはり花子には勝てない。

幻想的だ……。来て良かった。京都巡りの感想として「来て良かった」 と何度書いたんだろうか。何度来ても良いものは良い。その時の心情によって映る景色も違う。「1回行ったからいいや」で終わらせず、行きたいと思えば何度でも行こう。ただ私の場合、その場所が多すぎるので、どうしたものかと悩んでしまう。行きたい場所が多すぎて、優先順位がつけられない……。


円山公園を目指す

青蓮院を出て、神宮道を通り円山公園へ行く。道中は灯りと花の路となっており、灯籠が置かれている。

割りとすぐに知恩院が見えてきて、円山公園にもすぐ着いた。早い。もう少し時間がかかるかと思っていたが、意外と近かった。

昨日ぶり今年2回目の枝垂れ桜と、オリオン座。そして月。

少し散策していたら、ものすごく青いスポットを発見した。

「何が起こったのか」と思わせるほどの青である。植物もあった。しかし青すぎて何の植物か分からない。ここだけは非日常というより、もはや異世界である。

ラスト・オリオン座シャッターチャンスがあったので撮った。最後の東山花灯路、ほぼ全て回れたと思う。楽しすぎた。3日かけて回った甲斐があった。最後なのが本当に惜しいところだ。


まとめ

1ヶ月以上ぶりの京都巡りnoteとなった。実は2月上旬に梅の撮影にも行っており、そちらを先に投稿しようとしていた。しかし今年の冬があまりにも寒すぎたので梅が遅咲きとなってしまい、予定が大幅に狂った。梅以外にも、早咲きの桜も開花が遅れている。咲くのが待ち遠しすぎて、私の心も狂いそうになっていた。
という事情があり、京都巡り自体が久しぶりであった。なのでめちゃくちゃ張り切って撮影して、綺麗な写真もいっぱい撮れて最高だ、という気分である。
東山花灯路は、3/13(日)までである。行ける方は是非行ってみてほしい。夜道なので足元に気を付けて撮影しよう。

高台寺下にあった案内所にて、今年で最後の東山花灯路への寄せ書きコーナーがあったので、私も書いてみた。

元々字が汚い上に、かじかんだ手で書いたので更に汚くなってしまった。今更だが、名前を書いておけば良かった。もっと文章も気の利いたものを書けば……、と反省点ばかり出てきてしまう。

20回のうち、行ったのは今回と数年前の2回だけだったが、京都の夜を楽しく回ることができた。普段は行かない祇園に行くきっかけにもなった。1度行った場所の魅力を再発見した。初めて行った場所もあった。懐かしい場所もあった。これから行きたいと思える場所もできた。本当に良かった。充実した3日間だった。
20年間お疲れ様でした。そして、ありがとうございました。

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