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深センの古いマンション最高って話(前編)

 さて、前の記事にも書いたが先月1週間ほど中国の深センに行って作品制作をしてきた。私にとっての初中国である。
今回はそこで見た、忘れられない深センの古いマンションのことを書こうと思う。
無駄に長くなったので、前編と後編に分けたがざっくりいうと内容は題名の通りだ。(しかしなかなか肝心の古いマンションのことに辿りつかず、だらだらと書くことになるが許してほしい。)

 ところで深センと言えば、何を想像するだろうか?不勉強な私は「東洋のシリコンバレー」「すげー高層ビル乱立」「新年のヤバいドローン祭り」の三本立てのみであった。(↓深センの上空から)

しかも例の香港人の友人(前の記事に出てきた人)は「深センは電子マネー化が進みまくってて、キャッシュが全然使えないよ」と言うのである。え、なにそれ超焦る。

 そんなわけでドっキドキしながら最先端サイバー大都会こと深センに飛んだわけだが、着いて安心。
私が滞在して制作するエリアは、もちろん大都会だったがそこまで最先端サイバー大都会感はなかった。
やや古めのオフィスビル(しかし内装はがっつりリノベーションしてある)が沢山あり、1階や2階は今風のおしゃれな飲食店になっているところが多くあった。
普通のスーパーもあるし、野良猫もいるし、ローカルの人たちが行くような食堂もある。キャッシュも普通に使える。なんだ、全然すごしやすいじゃん、大丈夫じゃん。正直かなりホッとする。

ちなみに「深センキャッシュが使えない説」を私に植えつけた香港人の友人は、かなりのアッパー層だったので庶民の行くところには全く行かない人であることに後日思い至る...。

もちろん尋常じゃない高層ビル、そして高層マンションも山程ある。面白いことに日本だとどれも良く似た外観のタワマンだが、深センは一棟ずつなんだか見た目が結構違う。

そして申し遅れたが、何を隠そう私は建物フェチである。それもどちらかと言うと割と癖のある建築物が大好物だ。
深センのマンションは古いものほど、やたらデコラティブで見ていて飽きない。タクシー移動中でも窓からバッシバシ写真を撮った。

しかもマンションなのにあまりにも高層なので、何階まであるのか全然数えられないような物件もザラにある。
下から見上げると、ほぼ目線が上方向に直角になるので首が痛くなるほどだ。

ここに一体、何人の人が暮らしているのだろうか。しかも聞くところによると、家賃もとんでもなく高い。
月50万以上とかいう物件がゴロゴロあるそうな。にわかに信じられない。
二重の意味の高さで気が遠くなる。
中国の成功した人たちが日本のマンションをサクッと買う理由が理解できた。

そんな深センのマンション事情だが、私が泊まっていたホテル(の向かいには見た目からして随分趣のある…単刀直入に言うとボロい団地のようなマンションがあった。

(つづく)

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