僕たちは勇者だった。

2016年7月22日から8月31日まで全国5ヶ所で公演されるドラゴンクエストライブスペクタクルツアーのさいたまスーパーアリーナ公演を観に行ってきました!。

スライム型のテントが可愛い(かき氷屋さん)。

物販がちゃんと○○Gとゴールド表記になってるの嬉しい。ご当地ストラップが全種類買えるのどうなの?とも思いつつ、別にツアーを全通してもらう必要もないわけだし、変にオークション出されたりするよりは良いのかーと。スライムぬいぐるみやマフラータオルの完売が早かった印象。

ゴーレムはさすがに劇中での表現が難しかったのか出てこなかったので、入り口のところで守っているというのは逆に忠実で良かったのかも。

冒険の書ことオフィシャルプログラムは2800円とそれなりのお値段なのですが、約100ページあってボリュームあるし、なかなか舞台を見ていても細かく見えない部分の写真とか参加している方々の想いとか、絶対に買う価値あります。ちなみにさいたま公演では場内でも販売してますが、個人的には見終わった後に読んだほうが良いと思いました。事前に情報入れずに観に行くような方は特に。自分は読まなくて正解だったなーと思ったし、読んでより詳しく知ってもう一回、別の会場で観に行きたいくらいの気分です。

開場中にも場内ではトルネコとその仲間たちによるステテコダンスのレッスンなんかをやっていたので、早めに入場したほうがお得。ステテコダンス用に物販商品のステテコタオル(ハンカチとかでも全然アリ)を用意しておくとより楽しめます。

アリーナ席のお客さんをガンガンいじっていくなかで、お子さんの名前を聞いたり、その名前をせっかくだから会場のみんなで呼んでみましょうか!みたいな流れがあったんですが、これがなかなか終わってみるとただの雑な客いじりじゃなかったんだなーとわかります。せっかくなので恥ずかしがらず臆せず参加して楽しんじゃいましょう。ドラクエのゲームだって自分でキャラクター動かして遊ぶものですから。

いざ舞台が始まるとまずそのスクリーン演出にビックリ!。そもそもこれどうやってこのアリーナ会場で、ステージを取り囲むような客席からスクリーンを見せるんだろうと思ってたら、中央の天井から吊るされてるスクリーンに会場のどの席から見ててもちゃんと360°真正面に映像を見られる形で投影される映像演出が本当にすごい。なので座席はどの席でも大丈夫です。これから当日券とかで観に行こうって人も見づらいなんて無いので大丈夫。もちろんアリーナ席のほうがキャストさんからいじられたりハイタッチされたり色々ありますが、遠い座席だとより舞台として動きや演出を楽しめます。どの座席でもちゃんと一人一人が『勇者』になれるんです。本当に良くできてる。

前情報をあまり仕入れずに行ったこともあって、CMや特番に出ているようなキャラクター以外にも、このキャラも出てくるんだ!と続々と登場するキャラクターたちに驚きや喜びもたくさんあって。個人的に大好きなキャラクターも出てきてテンションあがったなぁ。

キャストさんたちのアクションも、スクリーンでの表現と絡めて派手で激しくて、舞台上で生き生きと動くキャラクターたち、モンスターたちに、本物だぁ…って感動があって。呪文や必殺技が出ると、きたー!って素直にワクワクしてしまうし。自分こんなにドラクエ好きだったんだなー!って改めて思いました。

ゲームでの勇者にならって勇者がほとんど喋らない(で済むように)お話が進んでいくように作られているのもドラクエ好きにはたまらない演出でした。そのせいでちょっとテリーが喋りすぎのように感じてしまうところもあるけど、そんなのどうでもよくなるくらいテリーはカッコよくて、しょこたんのアリーナは可愛くて元気でおてんばなアリーナそのもので、ヤンガスの重量感ある動きもリアルだし、パノンがギャグをスベらせつつちょこまか動き回ってる様子とか、本当にいちいち全部にこれこれ!っていうこだわりと、それによる感動が詰め込まれてます。

喋らない勇者をその仲間たちが引き立てて勇者にしている進行が『仲間』の表現にもなっているし、その喋らない勇者が一人だけで行かなきゃいけないシーンもあるんですが、そこでのセリフの無い中で表現される孤独感、恐怖、それでも進む勇者の勇者たる『勇気』。息を飲んで見入ってしまう、人が演じる舞台だから出せるその空気もお見事。

BGMもいちいち懐かしくて嬉しくて。聴いてるとそれだけでシーンが思い浮かぶし、その思い浮かんでる風景が目の前で表現されている!ってスゴいことですよ。こんなの興奮しないわけない。

お子さんでも楽しめるし(残念ながらぱふぱふネタは無いのでお子さんでも安心です)、むしろお子さんに見て感じてほしいメッセージもあったりするけど、やっぱりこのライブを誰よりも楽しめるのはファミコンからドラクエを遊んできた世代、かつて勇者だった人たち。その勇者のあかしを持っている選ばれし人たちへ、あのとき世界を救ってくれたご褒美みたいなショーです。ストーリーとしてはドラクエⅢがメインなので、最近のシリーズは追いかけてなくても、ファミコン時代の勇者は大丈夫。

あの当時に感じていた気持ち。ただコントローラーを握っていたわけじゃない、手に汗を握っていたこと。8ビットの向こうにちゃんと見えていた世界。それが目の前に広がって記憶が蘇っていく胸のアツさを感じてほしい。勇者だった僕たちは、まだ今も勇者で、大冒険の途中だったんですよ。これからも人生の旅は続く、その旅を豊かにしてくれる経験値を得られます。

当日券もけっこう出てるみたいだし、先述のとおり、どの座席でも真正面にスクリーンを見られてちゃんと『勇者』になれますので。迷っている方は是非。
http://dragonquestlive.jp/

この先はネタバレも含んだ感想を書いてるので、まだ観てない人やネタバレ嫌いな人は避けてください。

もしかしたらネタバレの内容を見たほうが、それ見たいから行こうかなって思うかもしれませんが…。

それじゃあ書きますよ?。

本当にネタバレ書きますから。

いいですね?。

→はい
 いいえ

まず冒頭、いきなりシリーズの全勇者が登場したのには、えーー!って素直に驚いて興奮した!。勇者ってドラクエではある意味で一番身近で一番影が薄い存在であるけど、それが確かな存在感をもって、それぞれの伝説をまとって立派な姿でそこに存在していて、自分だったけどもう自分じゃない、自分が知るよりもレベルアップした強い姿でそこにいる、いきなりちょっと泣かされてしまった。

アリーナやテリーが当たり前のように唐突に登場して仲間になる展開早すぎなのはちょっと笑ってしまったけど、ドラクエの世界って橋を渡ると敵が強くなるっていうのがあったじゃないですか。今回の舞台ってステージとステージの間をを繋ぐ橋がいくつかあって、その橋をキャストさんが駆け抜けていくんですよね。それが冒険の展開の早さとリンクしてるって考えたら実はすごくドラクエ的に正しいんじゃないかって、見終わった今めちゃめちゃ納得してて。

パーティーが四人でそこに五人目のパノンがくっついてるっていうのも忠実ですよね。まともに戦闘に参加しないけど、たしかな仲間としてそこにいる感じ。うわー、ドラクエだぁーって。

個人的に一番テンションあがったのはクリフト!。クリフト出てくるって知らなくて。公式プログラムにはクリフトとかミネア・マーニャとか出てくるっていうのも書かれているので、読まなくて正解だったなーと思ったんですが、クリフト大好きなのでめちゃめちゃ嬉しかった。出てくる前にアリーナが『変な帽子をかぶってる人』って言ってて、それクリフト…ってちょっと匂わすシーンもあっただけに実際に出てきて嬉しかった。ちょっとザラキのネタが過剰演出すぎてスベってたのは残念だったけど、エンディングでお客さんたちとキャストさんがハイタッチして回ってるときもちゃんとクリフトがアリーナを追いかけて付いて行ったり、ときにはアリーナを先導して進んだりしてて、芸が細かいのも見ててニヤニヤしてしまった。

ビアンカとフローラのバトルも、ネタとしてもキャラクターとして出てきてくれたことも嬉しかったですよね。せっかくだからお客さんの拍手の量でどっち派の勝ちかみたいなことやってくれても面白そうでしたけど。

光る腕輪を使った演出も、最初はこれ別に腕に着けさせなくても客席まわりに照明仕込んでおけばいいし、これよりステテコタオルを全員プレゼントにしたほうがよかったんじゃない?と思ってたんですが、あれは一人一人の勇者の光として存在するから価値があったんだなぁって見終わった今は思います。かつて勇者だった勇者の端くれとして、いま戦ってる勇者のことを助けて、一緒に戦えるアイテム。上演が終わったあと持ち帰らずに残しておくっていうのも、どこの誰が置いたかもわからないけど冒険に必要なアイテムが都合よく手に入るゲームの世界と同じじゃないですか。もしかしたら宝箱のアイテムってこんな風に残されてるのかもしれないですよね。そんなところもドラクエ世界の表現になっている!。

あとやっぱり今回のシナリオのテーマになった『名前』のこと。自分で選んだ名前じゃなく、その名前をつけた誰かがいて、その誰かが自分を勇者にしてくれた。一人で生きてるわけじゃない、あなたに期待をしている人がいるっていうオチには素直に感動したし、これファミコン世代でいま親になって、子どもに名前をつけてその子どもと一緒に観に来てるような人はたまんないだろうなぁって。あと開場中にお客さんの中からお子さんをいじって名前を聞いて、その名前をみなさんで呼んでみませんか?って言ってやってたところと実は繋がってるんですよね。これ、やられたなー!って。名前を入力するところから始まるドラクエそのままだったんだって。

もう小さいところまで話そうとしたら終わらないくらい本当にドラクエ愛の詰まった舞台でした!。ドラクエやりたい!。リメイクやアプリもいいけどバーチャルコンソールで当時のそのままを遊ばせてくださいスクエニさん…と切に願ってしまう。

ネタバレ気にせずここまで読んでくれた人といたら本当に観に行ったほうが良いですよ!。観に行った人でそれそれ!って思い出して楽しんで読んでくれた人がいてくれたら嬉しいです。ありがとうございました。

いやー、本当にドラクエ大好きだなー。

#ドラクエ #ドラクエツアー

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