母親らしさと私らしさ

実のところ私は子供が好きではない。面白いなと思うこともあるが、人間として未熟なので、大人の集まりには居て欲しくないし、子供が中心の場は居心地が悪いと感じるタイプだ。子供とみると「みんな可愛い」という人たちも多いが、大声をあげて走り回る子供がいると私は避けて通るし、ハナタレ泥んこの男の子とか見ても全然可愛いと思えない。

そんな私が子供を産むことになって、友人たちは「子供が生まれたら変わるよ」「自分の子がいちばん可愛く見える」などと訳知り顔で言ってきたが、産む前から私はそんなことはあり得ないと言い続けてきた。そして実際に産んでみて、やはり産む前の予想からさほど変わっていない自分がいる。

少し予想と違ったなと思うのは、赤ちゃんという存在に非常に敏感になったこと。これまで赤ん坊なんて身近で接したことがなかったので、道行く人たちが子供を抱っこしていようがベビーカーを押していようが全く目にとまらなかったが、産んだ後は子連れの人や抱っこされた赤ちゃんがやたらと目につくようになった。ただこれは赤ちゃんが可愛いからというよりは、自分の子との違いやこの先我が子が育っていく方向性のようなものを知りたいがためのように思う。

よく「自分の子供が一番可愛い」とか「赤ちゃんが可愛いすぎて異常過ぎる」なんて人がいるけれど、自分は割と冷静で、乳児検診や児童館での育児教室などで他の赤ん坊を見ると、一番可愛い子が誰で、自分の子は何番目くらいかということをひそかに見定めてしまう。あと、赤ちゃん同士ですれ違うときなどに、うちの子と比べてどっちが可愛いかという脳内対決で、割と冷静に「あ、負けてる」と思ったりしている。

生後7ヶ月から認証保育園に預けて職場復帰することについても、実は全く迷いがなかった。「こんな小さい子を預けて働かなくてはいけないなんて...」なんて葛藤も無ければ、職場で仕事に熱中していると自分に子供がいることすら忘れそうになる。

もちろん、子供には可能な限りの安心と安全を提供したいし、笑顔が絶えない環境を保証したい。でもそれは、別に私でない誰かがやる方がうまくいく場面もたくさんあって、私しかいない状況であれば頑張るが、そうでなければ積極的に他人やツールに頼りたいし、そのことに何の迷いもない。

保育の現場ではやたらと「赤ちゃんはママが大好き」「手作りは母の愛情」ストーリーを押し付けられるのだが、こんな母親だっているのだということが、大した説明無しに共感してもらえるといいのになと思う。

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はなねこ

東京都調布市在住の40代サラリーウーマンです。27歳から40歳手前まで続いた最初の結婚生活に終止符をうちましたが、42歳で5歳下の男性と再婚、43歳ではじめて子供を産みました。9ヶ月の産休育休を経て仕事に復帰。キャリアや結婚生活、育児のことなど思うことを綴ります。

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