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間違っていてもいい、下手でもいい。

5年前、スノーボードを楽しむために、岐阜県の高鷲スノーパークに行った時のこと。

スキー場に行ってみると、ちょうどその日はハーフパイプの大きなイベントをしていた。パークには大勢の人が集まっていて、私と娘は後ろの方に混じり、プロスノーボーダーの迫力あるジャンプを直に見て興奮していた。

視線を下ろすと目の前に、茶色の小さなワンコがいた。「スノーボードのイベントにワンコを連れてくるなんてオシャレ。それに、あまり見かけない珍しい犬種。ワンコが着ている服もスノボのウエアみたいでかわいい。」と思った。そのワンコの犬種が気になって調べてみると、イタリアン・グレーハウンドだった。

今でも服を着たイタリアン・グレーハウンドの向こうに、スノーボーダーたちがハーフパイプを豪快にジャンプしている光景を思い出す。あの時は、豪快なジャンプを見て興奮していたのと同時に、
「私はそんなにスノーボードが上手でもないし、
 ましてやパークアイテムなんて怖くて入れないし、
 ここにいる人たちのようにオシャレでもないし、格好良くもないし・・・」
と自分には場違いなんじゃないかと考えていたところもあった。

高鷲スノーパーク

ジャンプしているのが片山來夢選手!!

数年後、あのイベントに参加されていた片山來夢選手について、プロスノーボーダーでありライターでもある上田ユキエさんが書かれた記事を目にした。
『完璧でなくていいのだ、間違っていてもいい、下手でもいい。來夢の「やる」という行動は、英語だけでなくすべての物事において同じで、彼は自分がやろうと思うことを素直にやっているのだと思う。簡単なことのようだけれど、邪念なくストレートにそう行動できる人は少ない。これぞ、片山來夢の「強み」なのだと感じた。』

大好きなスノーボードに関わる記事から入ってきたこの言葉は、とても響いた。もし違うところから同じ言葉が入ってきても、こんなに心に響かなかったかもしれない。


あー、間違えた・・・
あー、上手くできなかった・・・
あー、失敗した・・・
あー、情けない・・・

そう思ったとしてもチャレンジし続ける人に心惹かれる。だからこそ、魅了されるのだ。



「完璧でなくていいのだ、間違っていてもいい、下手でもいい、
 すべての物事において同じ。」

心に響いた感覚と一緒に、私の中の片隅にいつも置いておきたい言葉である。

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