28.保健所のおっさんに教わった大切なこと。
こんにちわ。
都内はずれで2011年から小さな店をしております、ペコと申します。店を始めたきっかけやその後の怒涛の話しなど、いろいろ書いております。
物件を借りて、次は保健所書類を出すとカフェ学校の先生に教わったので、保健所を偵察しに行くことに。
ドキドキしながら電話でお問い合わせしたら、いいかんじのお姉さんが電話に出たので、様子見に行ってみることにしました。
ドキドキしながら入れば、職員室みたいなとこ。静かでみんな割と暇そうな感じ。
受付に行くとひとり対応中で、となりの席で待つことに…。
なんとなく聞こえてきたのは、同じく、営業許可証をとるために相談している人のよさそうなおっさんと受付のおねえさんの会話です。
田舎風な、屋台をやりそうなおっさんが少し訛りながら話してます。
なんとなく聞こえてきたのは、どうやらそのおっさんは、八百屋か魚屋?みたいな食品の店をやっていて、すこしはなれた場所でちいさな2号店を出す思案中、その店予定地の図面?を見ながら、保健所の係員の女性と相談をしているようでした。
おっさん「ここが、入り口、こっちにも、で、ここはパタパタドア・・・」
パタパタドア?
おっさん「ここはパタパタドアね」
係員「うん、ここがパタパタドアね」
おっさん「うんそう、ここと、ここは、パタパタドアね」
係員「こっちもパタパタドアなのね」
パタパタドアと二人が何回も言うので、通じているらしいが・・
どんなドアだ!?
パタパタドアってなんだ?
西部劇のドアみたいのかな?
てか正式な名前なのかな??
うーん、聞きたい・・・!
おっさん「んでな、少し魚介もおきたいんよ」
係員「大丈夫ですよ」
おっさん「焼きトウモロコシもいい?」
(ヤキトウモロコシ???何屋なの?)
係員「ええ大丈夫ですよ・・・・・あ、ちょっとまって、焼きトウモロコシって・・しょうゆかけますよね」
(醤油?かけるでしょ普通、、、)
おっさん「うん、たぶんね」
係員「じゃーだめですよ」
おっさん「なんでさ?」
係員「しょうゆをかけると、調理になりますから」
おっさん「えーいいじゃんそのくらい」
係員「だめです」
(え、それだけでだめなの???醤油かけると調理なの!?)
おっさん「・・・じゃ、やめるよ」
(えっ、やめるんかいっ・・・・!!)
おっさんは調理師免許がないのかな・・・ それとも何か保健所の規則かな?何も知らないのでその辺が全くわかりません。
おっさん「じゃ、焼きそばは?」
係員「大丈夫ですよ」
(醤油はダメで焼きそばは大丈夫???なんでー?)
係員「あ、調理場は別ですよね、客が調理場のとこに入ったらだめだから」
おっさん「えー普通お客は来るでしょ、おれの近くに」
(なんでくるんだ?出店みたいなのかな???)
係員「だからー、カウンターとかで調理場と客席を仕切るのよ」
おっさん「んじゃー、客席じゃなく持ち帰りにするよ、パックの」
係員「あーだめだめ!外に持ち出しはだめです」
おっさん「なんで??」
係員 「許可が違うの、中の席で食べるならいいの、食べる場所作れば」
おっさん「そんなに場所ないよー!!それに、焼きそばなんか、店の中で食べる人いないよー。じゃ、店の外で焼きそば作ったらどうよ?」
係員「わーもっとだめ!」
おっさん「なんでよー!じゃ、露天商はどうなのよ?外じゃん!」
係員「あれは、許可がちがうの、期間きめて作ってるでしょ」
おっさん「・・・なんだよ・・・じゃ、やきそばもやめ!」
(やめるんかいっ!おっさん、何屋なんだろ? 何屋をやるんだろう???)
係員「あ、あとね、届は検便もだからね」
(!!!え!! 検便!?飲食の届けって、検便が必要なの???)
おっさん「検便?おう!今でもいいの?今出るから用意できる」
(ヒョエーー!! )
係員「やだー!だめだめ!今持ってきてもらっても困ります!あとで検査のいろいろ渡すから、それに入れてポストに入れてね、うちでもらうんじゃなくて検査に直接だすんだから!!」
なんか、すごい会話でした。
衝撃的に聞きながらおどろいた。
同じ?仲間として、これから開業する飲食店?仲間として、身につまされるものがあったわ・・・
まぁ、全然違うのかもですが、これから頑張ろうとしているそのおっさんは、たぶん、保健所が店に検査に来た後に、きっと焼きそばも焼きトウモロコシも売るのでしょうねぇ・・・
ふふふ。
なんかね、そのおっさんのおかげで、わたしと保健所の距離はすこーし縮まりました。
だれでもさ、初めてのことばっかりなのよ。
怖いと思わずなんでも聞く、知らないことなんかこの世にはいっぱいあるんだ。
勉強していくのは知らないことが出てきたその時でいいんだよ。
恥ずかしいことなんか何にもない、知らないことは恥ずかしいことじゃないもんね。
知識はいらない、あとからでもいい、要は心意気!!
てことをおっさんは教えてくれました。
ありがとう、おっさん。
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