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「そこに、自由はあるのかい?」

少し前後しますが。カフェの学校に行く前、会社を辞める少し前の話です。

片隅の町で小さな小さな雑貨販売&喫茶店をしております店主のpekoriです、こんにちわ。2019年になり「わたしが店をはじめたわけ」を怒涛のように書いております。

辞める予定の会社のなかでも、知り合いや友達にも、カフェをやりたいことを話していましたから、いつ、どこでやるのかと常に聞かれて、まだ辞めてもいないのにと少しナーバスにもなっていました。

そんなとき、少し離れた観光地の知り合いの人から、持ち家の古民家でゆっくりカフェをやらないかとの、話をいただいたんです。

その古民家は、古い旧家で、落ち着ける広い庭もあり、素晴らしい家です。
庭を見ながらの落ち着いた和室。

そのかたも同じくして、その古民家でカフェをやれたらと思っていたらしく、アタシの話を聞いて、お願いしようかと思ったのだそうです。

実はその方は霊能者。なぜか昔から、霊能者みたいな人が周りにいる、、、ような?

わたしの役目は、人に合ったハアトをたくさん持っていて、その中からその人に合ったハアトを選んで配る役目だそうで、、、!

だからわたしは、どうやら座ってればよいらしく、、、。そうすれば人が来るそうな!ほんとかいな?なんと楽チンな!

忙しくなくともいい、のんびり店にわたしが座っていれば、お客様がコーヒーを飲みにくる癒しの場所、そんな空間になる。だからあなたのやりたいように自由にやってほしい、と言われたのです。

願っても無い申し出!
場所が少し遠いので考えましたが、週末だけでもよいとのこと。

確かに、何も準備もいらないし、練習になる。カフェをはじめるまでの予行として、一年くらいやったらいいんじゃないか。
そんな話をいただいたのでした。

あまりに素晴らしい場所で素晴らしいお話に、わたしは舞い上がり、「やりたいです!」と返事したのです。

カフェですから、わたしは家族に相談をしました。
店をやることにも難色をしめしていたのに、遠くのカフェ立ち上げの手伝いなど、もってのほか。
大反対をされました。

しかし、やりたい。
だってこんなすぐに、素晴らしい話が来るなんて、絶対導かれているはず!
古民家でカフェをやりたい。
絶対にやる!
妄想はふくらみました。

会社を辞める決心をしたら、すぐに来たお話に運命的なものも感じてしまったのです。
まわりにやんわり反対されながら、心は決まっていました。

そして、現実的なことを相談するために古民家に向かいました。
具体的に知り合いと相談していきました。

相談しながら、気持ちがなぜか萎えていくのがわかりました。
どんどん、楽しくなくなっていくのです。

なぜだろうか。
親が反対していたから?

まあ、それもありました。
なにか違う。
この違和感はなんだろう。
そして、気がついたのです。

そこに、自由はあるのかい?

自由だけど自由じゃない。
用意された場所。
すでにある環境。
自由にやっていいと言われても、自由じゃないかごの鳥。自由なようで自由じゃない。

それは自分の店じゃない。
もちろん練習のつもりだからと思っても、ダメだった。

勉強という意味なら十分すぎるありがたい環境でした。
カフェをやりたいから会社を辞めると話したとき、同僚から言われた言葉。

(あなたは自由人だから、何をしても驚かないよ)
今でも忘れられない言葉です。

昔からアタシはよく、(自由なひと)と言われてきました。
自由という意味がよくわからなかった。
だから、いつも自由に好き勝手してるいい加減なひとという意味に思って、そう言われると落ち込んだりしていました。

しかし、それをみんなに話したとき、自由は素晴らしい意味だ、それができることは素敵なことだと教えて貰ったのです。

そんなときの彼からの言葉だったから、昔言われたのと違いました。

そうか、アタシは自由人だから、決められた場所や、出来た場所じゃいやだったんだ。
好きなように、自由に、枠のない場所を作りたいんだ。
そうわかったのです。

贅沢すぎるありがたいお話は、丁寧にお断りさせていただきました。

そして、そのことがあったおかげで、自分のカフェは自分が一から少しずつ作っていこう。
完成しなくても、完全じゃなくても、作りながらやっていくカフェでいいんだ。

そう思ったんです。

ディズニーランドは夢の国。そして完成はないそうです。
たしかに少しずつ変化し、アトラクションも変わっていきますよね。


その、新しいアトラクションが増えていく過程が楽しいし幸せな自由なんだ。

人生も同じ。
決められたレールではつまらない。
先がわからない人生だから面白いんだ。
それがカフェに重なりました。

そのときから、わたしが理想とする店のイメージは、ディズニーランドのようなカフェになりました。

相変わらず規模が違いすぎるたとえで、自分ながらはずかしいのですが、わたしも、店も、変幻自在に自由にかわり、植物のように成長し、いろんな方向へ枝を伸ばして、夢のあるカフェにしたいなあと思いました。

こう書いていて、ほんとにまあデカイ夢を描いてきたと思います。
まあ、それも自由だからいいですよね。


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