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2023/6/1(木) 日記 晴れ

六月始めの日。なんともズレていた。何かが。あえて言うなら時空が。

朝から家族との小さなタイミングのズレを感じつつ、(詳しくは書かないけど)一つめの大きなズレが起こる。そして、午前中、犬の薬をもらいに動物病院へ行くという大仕事中にもう一つのズレがあった。

犬は車が嫌いでいつも騙し騙し無理矢理、車に乗せる。年に、二回の動物病院と一回の予防注射の会場への計三回しか乗せない飼い主が良くないのだが、とにかく大騒ぎで大仕事になるため、犬を車に乗せてどこかへ行くのが億劫で、いつまで経っても犬は車を怖がる。今年こそ車に乗せて楽しいところに連れて行ってあげたい。そして車に慣れさせたい。とにかく、震えてよだれダラダラの犬を連れて動物病院に行って、体重チェックをしてもらって(診察室でしっかり粗相もし謝りまくって)帰りに車に乗せる前、ググッと車を嫌がる犬が身を引いた。その瞬間、それは起こった。首輪が抜けたのだ。思わず「抜けた。」とだけ言うと、それを察知した犬がサッと走り出す。約一時間の追いかけっこが始まった瞬間だった。

動物病院の周辺は別荘地みたいな雰囲気で雑木林の中に住宅があるところ。車もほとんど走ってないのが救いなのだが、動物病院への道から先は進んだこともなく、犬はとにかく奥へ奥へと進んで行く。立派な躾が出来ていない犬は呼んでも戻ってこない。追いかけないでしばらくその場所にいると、え?追いかけてこないの?こっちだよ。と姿だけ見せに戻ってくる。そしてまた走り去って行くのの繰り返し。クリーニングを延々としながら犬との駆け引きが続く。常に程よい距離が保たれる。とにかく約一時間後、最後は疲れたのか、茂みの奥にちょっと穴を掘って自分のスペースを作りそこにコロンと丸くなって確保されるのを待っていた。家の近くならまだしも、こんな土地勘のない場所で逃げたら犬もストレスだっただろうと思う。(楽しそうだったけど。)

首輪が抜けたのは多分初めてだったと思う。これが二つめの大きなズレ。滅多にないことに疲労困憊で家に帰る。

あまりに疲れて昼ごはんを食べに行ったのだけど、そこでもなんとなく、なんとなーくの違和感を感じる。いつもは目に入らない人たちが目に入るのだ。例えば、ものすごく分厚いガーゼ(2センチくらいの厚さ)で片目を覆っている男の人。除菌シートを持参し、お皿からフォークから全てを拭きまくる女の人。顔を真っ赤にして辛そうにたくさん食べる男の人。ものすごく緊張している女の人たちの集団。決してこの人たちに対してネガティブな思いはない。ただ今日はそんな人たちが目に入り、私が違和感として感じた。実際、彼らは私が作り出した人たちなんだと分かっているから、余計に気になった。この違和感から感じるのは何かがズレているということ。それはほんの少しのズレだけど、決定的にズレている。家族となんか今日、変だよねという話をする。こんな日は大人しくしておこうと話して、車も慎重に運転する。

そこからはズレがズレとして認識されたことによってか、変な感じはなくなった気がする。

その後、いつもの喫茶店で、いつもの暖かいソイラテではなく、冷たいタピオカ入りのミルクティー(生クリームのせ)を頼み、6月の予定を立てる。っていうか、いつものじゃない飲み物を頼むのも、今思うとなんだかズレていたな。

こんなに変な日は珍しい。時空がズレていたと思う。何それ?って感じだけど、そんな日がたまにある。そんな日は絶対に大人しくしておいたほうがいい。本当は一日中家の中で静かにしていたほうが良かったくらい。無理にズレを直そうとしたり、立ち向かったりしてはいけない。本来いるべき場所からヌルッと別の時空に入り込んで戻ってこれなくなる。無事に一日を過ごせて良かった。

家に帰って、午前中のことなどすっかり忘れ、何事もなかったかのようにリラックスしている犬を撫でて、六月のカードリーディングをする。ついでに自分の六月のリーディングをする。書いたり、話したりするらしい。月の終わりには崩壊が待っているらしい。身を任せよとのこと。

なんだか長くなってしまった。

最近、ホドロフスキーの「サイコマジック 」を読んでいる。めちゃくちゃ面白い。だからズレとか意識するのかもしれない。

明日は雨がすごいらしい。明日こそ大人しくしていようと思う。

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