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〜育った家庭環境③〜

兄とは4つ違い。母曰く「甘えん坊で手のかかる子」だったらしい。まぁ、初めての子、しかも男の子となれば可愛がられたのは想像に難くない。

やはり長男と長女では両親からの扱いが違う。
兄は(私が買ってもらったことのない)自転車、腕時計、高価なステレオセットなど買い与えられていた。
私は兄にからかわれ泣き出すこともしょっちゅう。それに父が面白半分で加わり、二人がかりで私がギャン泣きするまでからかいという名のイジメが続く。私は母に状況を説明し助けを求めるが、母から叱られるのは決まっていつも私。私が悪い子だから兄が泣かせるのだというのが言い分だった。優しいはずの祖母も長男神話からか兄の肩をもつし、兄にだけこっそりお小遣いをあげる。

他に兄に馬乗りになられ顔にツバを吐きかけられたり、頬をいきなりビンタされたり。だが父母にとっては兄妹同士のじゃれ合いととられ、誰も私の味方になってくれる人はいなかった。

私が小4の時にそれは起こった。
私がベッドでお昼寝をしていた時、兄が部屋に入ってきて私に声を掛けた。
私は普段の仕返しとばかりに寝たふりをしてから「わっ!」と驚かせようとその声掛けに応えなかった。

その時。

兄が、
私の、

スボンと下着をずり下げた。

(え・・・!?)

思いもしなかったことに私はフリーズ。
なぜか抵抗できずにひたすら寝たふりをしていた。

兄の指が私の性器を弄ぶ。

・・・怖い。
嫌だ!

そう思いながらも抵抗できずにフリーズしたままの私。
どれくらいの時間が経ったかわからないが、やっと寝返りを打つふりをして体勢を変え、その嫌な行為から逃れることができた。

小4の私にとっては何がなんだかわからない、けれど不安と嫌悪に苛まれる出来事だった。

またその出来事の後(小4)、
学校で担任に放課後教室に残るよう言われ、担任が私を下着姿にし、逃げられないよう抱きしめ身体中を撫で回すという目にもあったし、
中2の時はまたも担任から直接的な猥褻な言葉を浴びせられたりもした。

そんな風に性的苦痛を味わうことが何度かあったが、全ては
「私が悪い子だからこういう目に合うんだ」
という正しくない認知になっており、嫌な事を「嫌ですと言えない私」になってしまっていた。

私は家でも学校でも常に良い子でいなければならず、そして味方になってくれる大人がいない状態で大人になった。

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