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フジファブリックとの出会い

私がフジファブリックのファンになるには時間が掛かってしまった。
チャンスを何度か逃してしまったけど
最終的に彼らに出会えた私は幸せ者だ。

私が初めてフジファブリックを観たのは2005年3月25日。今はもうないSHIBUYA AX。
志村くんを観た最初で最後のライブ。
今でも大好きなPolarisの、ドラムス坂田学のラストライブ目当てだった。

最初の方に出てきたフジファブリック。
事前の調べだと、最近すごく人気があるバンドらしい。
『ふーん、かっこいいね。人気あるの分かるわ。』
と謎の上から目線で評価して、その時はハマらず。
でもやっぱり妙に志村くんと、ダイちゃんだけは印象に残った。
あとはたぶん虹?を演奏してたのかな。
キーボードがとにかく記憶に残る。
だけど当時の私は、MCが無く音だけで男たちの別れを表現したPolarisで頭がいっぱいになってしまった。
そのためその後フジファブリックを聴くことなく、チャンスを逃してしまう。
Polarisやbonobos、SUPER BUTTER DOGと自分より少し年上のバンドが好き、そんな感じのまま就職・転勤。

その後結婚して、趣味の違う夫だったので
なかなかライブにも行けなくなっていたころ
志村くんの訃報をネットニュースで知る。
同年代の死、ショックだった。

しばらくして、モテキで夜明けのビートを聴いたけど
何故亡くなった志村くんの新曲が?と疑問に思ったのに
ちゃんと調べなかった。
次のチャンスを逃した。

その後子供が産まれて、私の中の音楽=幼児音楽、になっていた。
独身時代に聴いていた曲なんて聴く気になれなかった。

ある日テレビから流れる哀愁漂う、切ない曲調のメロディが気になった。
CMだから、切ないメロディの後に、ジングルが流れて気分はぶち壊しだけど
画面にはフジファブリックの文字。
何かで今はギターがボーカルもやっているって見たけど
結構良い声じゃない?

ようやく、ちゃんとフジファブリック聞いてみようって思った。
ようやく、チャンスを手にする事ができた。
ようやく、仕事に行くようになり、一人の時間ができた。
私に音楽が帰ってきた。2016年。

Amazon Prime Musicで東芝時代の音源がほぼ全て聴けたのが大きかった。
片っ端から聴いてみる。
びっくりした。素晴らしかった。
なんで。2005年に気付かなかったんだろう。
『虹』を聴いた時は当時を思い出して泣けた。
ベタだけど、やっぱり『若者のすべて』に最初はすごく心を揺さぶられて
何度も何度も聴いた。

そして山内くんの歌声がどうしても聴きたくて
サブスクに入った。
すごく好みだった。全部好きだった。

今は毎日、彼らの音楽が寄り添ってくれている。
辛い時を乗り越えた3人の言葉が私には響く。
美しい四季や景色、偽りない心模様、可笑しなフレーズ、
志村くんの詩がたまらなく聴きたくなる。

今ではFABch。
彼らの人柄も素晴らしい。
好きになって本当に良かった。

これからも彼らの音楽と歩んでいきたい。

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