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漫画家 内田麻美さん

片山さんって、枠にとらわれない人。ハナウタカジツさんは私の友人であるマネキンアートユニット『Sho_maa(ショーマー)』とコラボされていたので、以前からなんとなく存在は知っていました。初めてお会いしたのは漫画のネタ集めを兼ねて出かけた起業家さんのイベント会場です。実際にお話しすると“食”というカテゴリーにとどまらず、多方面にアンテナを張り巡らせた方なんだなと感じました。既成の枠にとらわれていなくて、まさに片山さん自身が起業家のイメージなんですよね。私も早速漫画のご依頼をいただき、ハナウタカジツの桃をテーマにした漫画を描かせていただいたところです。

激動の時代を
生き抜く人を描きたい

投資家から見放されたベンチャー起業家が明治時代にタイムスリップ!ひょんな出会いからアンパンを売ることになり…。スマホアプリの青年漫画誌「月刊ジヘン」に、異色の起業家漫画「アンパンメン」を連載中の内田麻美さん。「明治時代は武士がリストラされ、現代はAIが台頭している。時代の過渡期という部分でよく似ていませんか?激動の中で、その波に抗って時代を切り開いていく人物像を描きたいんです。まあ、最初は私がパン好きなのでパンを描きたかっただけなんですけど(笑)」と、アンパンメンのテーマについて熱く語る内田さん。まさに新進気鋭という言葉が似合う、期待の若手漫画家です。

漫画家を目指して奮闘の日々

漫画好きだった母親の影響もあってか、子供の頃から漫画が大好き。高校時代には全国の高校生が腕を競う「漫画甲子園」で2度の受賞を果たし、卒業したらすぐに上京して漫画家になるという夢を抱きます。しかし高3の時に手塚治虫の名作「アドルフに告ぐ」を読んで衝撃を受け、「漫画を描くにはもっと勉強が必要だ」と、熊本大学教育学部美術科に進学。大学3年時に講談社の「イブニング」で新人賞を受賞しました。ところが受賞後、デビューまでの道のりは決して順風満帆ではありませんでした。何度描いても担当編集者の返事は「ボツ」。上京してプロ漫画家のアシスタントと派遣の仕事を掛け持ちしながら地道に作品を描き続け、ついに2015年、26歳の時に朝日新聞出版の漫画雑誌「ネムキプラス」で念願のデビューを果たします。

熊本在住
ママ漫画家

漫画の制作はフルデジタルで、東京と熊本の2人のアシスタントとのやりとりもメールで行っているという内田さん。「熊本でも仕事はできる」と、2016年に帰熊し結婚。現在は一児の母でもあります。漫画家と子育ての両立はさぞかし大変では?と尋ねると「息子が保育園に行っている9時から5時半と、寝かしつけた後が仕事の時間です。でも夫や息子がいるとちゃんとご飯も作るし、お布団で寝るし、東京で単身、漫画を描いていた時のような“寝ない食べない”なんてことがなくなりました。今の方が人間らしい生活ができているのかも(笑)」と、充実した生活ぶりをのぞかせます。自身のfacebookではそんな息子の成長記録を4コマ漫画にしており、面白いと評判です。2018年8月からは熊本日日新聞の「若者のページ」でも月イチ連載をスタート。内田さんの漫画を目にする機会がこれからどんどん増えていきそうです。(聞き手/ライター上原直美)

今回、お話を伺ったのは 漫画家 内田麻美さん
アンパンメン https://jihen.jp/product/1270
Facebook https://www.facebook.com/asami.uchida.790


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